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草刈民代が企画した傑作二人芝居『PURGATORIO-あなたと私のいる部屋-』10月に上演!

戯曲『死と乙女』『谷間の女たち』などで世界的に著名なチリの劇作家アリエル・ドーフマンによる二人芝居の傑作『PURGATORIO(プルガトリオ)-あなたと私のいる部屋-』が、10月に東京芸術劇場・シアターウエストにおいて上演される。

この作品は2005年にシアトルで初演され、09年には映画「ロード・オブ・ザ・リング」で一躍スターダムに登った俳優ヴィゴ・モーテンセンも本作に挑戦、大きな話題となった。
ギリシャ悲劇の劇作家エウリピデスの『王女メディア』をモチーフに、人間の愛憎、容赦をテーマとした濃密な一組の男女の物語。病室のようにも、刑務所の面会室のようにも見える真っ白で殺風景な部屋に一人の男と一人の女。男と女はそれぞれ立場を入れ替えて尋問し合う。ものがたりはユーモアがありながらもスピーディーかつスリリングに展開され、やがて二人の衝撃的な過去が明らかになる。

この作品の日本上演は、バレリーナとして一世を風靡し女優としても目覚ましい活躍をみせる草刈民代が自ら企画。かねてより演技指導を受けていた英国の演出家、ニコラス・バーターに演出を依頼した。ニコラス・バーターは、イギリスのアーツ・カウンシル・ロンドンの総監督を10年務め、さらに英国王立演劇アカデミーの校長を15年務めた英国演劇界の重鎮。また日本映画界を牽引する映画監督の周防正行の脚色によって、人間の尊厳を問うと同時に巧みなセリフの応酬による見事な会話劇となっている。
出演は本作の企画者である草刈民代と、映画、ドラマ、舞台と幅広いフィールドで余人を持って代えがたい存在感を放つ高嶋政宏の二人。
最高のスタッフ・キャストによる二人芝居の最高傑作『PURGATORIO-あなたと私のいる部屋-』への期待が高まる。

 

【ものがたり】
医者のような白衣を着た男が患者のように見える女に、彼女の夫、愛人、子供時代のことなどを聞き出している。別れ話をされた際、夫から夫の愛人と自分が良い友人になれると言われたことで、夫がいかに自分のことを理解していないかと悟り、復讐を決意したと話す女。やがて女は夫への嫉妬の怒りから、二人の息子を自分の手にかけた話を告白する。
-暗転-
同じ部屋だが、ベッドは乱れ、今度は男が患者のような服装で一人部屋にいる。白衣姿で眼鏡をかけた女が入ってくる。今度は女が男に話を聞き出す。自分の自殺について語り出す男。子供と愛人を妻に殺された自分の悲しみと妻に対する怒り。愛する男の為なら何も怖いものがない妻を自分がコントロール出来ると思っていたこと。次第に男の本心が明らかになるのであった。

【コメント】

草刈民代
ニコラス・バーター氏と出会ったのは2年前です。この2年の間、何度かワークショップに参加してきましたが、演劇に対する知識の深さ、俳優の導き方の素晴らしさに感動し、ぜひ、バーター氏と共に作品を創ってみたいと思うようになりました。バーター氏と共に戯曲を探しているうちに、アリエル・ドーフマン氏の「PURGATORIO」のことを知り、とても興味を持ちました。ギリシャ悲劇の「王女メディア」をモチーフに、人間の愛憎と許しを描いた物語です。ユーモアがありながらも、スリリングで目が離せない展開、なおかつ、普遍的なテーマを持つこの作品に釘付けとなりました。日本語でもこの面白さを観客の皆さんに伝えたい! 今回は、脚色を周防正行が担当いたします。昨年バーター氏と周防を交えて戯曲を読む機会を設け、バーター氏の解釈のもとに周防が脚色しました。共演の髙嶋政宏さんは、舞台でも高い表現力を持っていて、何より芝居に対しての取り組み方が素晴らしい方です。髙嶋さんも私も、若い頃から表現者として活動をし、各々経験を重ねて参りました。バーター氏との作品創りを通して、お互いに新たな発見をし、新たな境地を目指せるのではないかと、今からワクワクしています。

高嶋政宏
去年、草刈さんから「王女メディアをモチーフにした作品で、メディアとイアソンが煉獄で会うような二人芝居なんですけれど」と直接オファー頂いたんです。直観的にこれは面白いぞと感じ、すぐお引き受けしました。その後、周防監督が脚色した台本が届き、直観が確信に変わりました。絶対に面白くなる!と。昔から神仏や煉獄、天国や地獄といったものにとても興味があるので、僕にとって最高のテーマです。ドーフマンの名作を周防監督が脚色し、バーター先生が演出するというすごい舞台ですが、その〝すごさ〟はあえて意識せずに、いい意味で肩に力を入れず作品に向き合っていきたいと思っています。周防監督は「語尾は役者のものだから」とおっしゃってくださっていると伺いました。草刈さんとの稽古で実際に声を出し何度も動いていくなかで、どういう作品になっていくのか、今から楽しみです。とにかく、舞台上で登場人物の男をどう生きられるか――これに全力を注ぎたいですね。舞台が煉獄ですので、お客様は〝神〟の目線で見るような感覚もあるかもしれません。受け取り方によっていろいろな見方ができる作品ですので、その余韻も含めて楽しんでいただける作品にしていけたらと思っています。

【公演情報】
『PURGATORIO-あなたと私のいる部屋-』
作:アリエル・ドーフマン
演出:ニコラス・バーター
脚色:周防正行
出演:草刈民代 髙嶋政宏
●10/4〜14◎東京芸術劇場シアターウエスト
〈一般発売〉2019年7月中旬予定
〈お問い合わせ〉サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00〜18:00)
〈公式HP〉https://www.purgatorio-stage.com/

 

 

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