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【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.78「芸術監督」

松尾スズキさんが、Bunkamuraシアターコクーンの芸術監督に就任された。
もう21年前になる。
それこそ、このえんぶが立ち上げた演劇スクール、「えんぶゼミナール」の一年目の、
そうそうたる講師陣の面々の中に、まだ30代半ば過ぎの松尾スズキさんがいらして、
僕はそのクラスに入学したのである。
僕はそのクラスで、作品発表があっては、セックスの真似事ばかりしていた。
松尾さんはそんな僕に苦笑していた。
野添は頭いいのに、セックスの真似事ばかりする・・何かあったんだろうか? と窓に手をついて考え込んだと聞く。
セックスの真似事は松尾さんの影響ですからね。

そこから10年経ち、20年経ち、それぞれの作品から、セックスの真似事は徐々に薄れていった。
気がついたら、師匠然とした方は、コクーンの芸術監督に就任していた。
就任式がオーチャードホールのロビーで行われたそうな。
その三日後、弟子然とした方の演出作品がオーチャードホールで開幕したそうな・・。
なんて、無理くり、縁みたいなものをセンチチックに膨らませてみようと思いましたが、
なんだか気持ち悪い感じなっちゃいました。失礼しました。
松尾さん、おめでとうございます。

【著者プロフィール】

ノゾエ征爾
のぞえせいじ○1975年生。脚本家、演出家、俳優。はえぎわ主宰。青山学院大学在学中の1999年に「はえぎわ」を始動。以降全作品の作・演出を手がける。2011年の『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞を受賞。2014年には初の主演映画『TOKYOてやんでぃ』が公開された。

 

【今後の予定】

・音楽劇「トムとジェリー」
演出:ノゾエ征爾
10月大阪:クールジャパンパーク大阪WWホール
https://www.musical-tomandjerry.jp

・東京芸術祭2019 野外劇「吾輩は猫である」
原作:夏目漱石
脚本・演出:ノゾエ征爾
2019年10月19日~29日
https://tokyo-festival.jp/2019/wagahaihanekodearu/

・月影番外地 その6
「あれよとサニーは死んだのさ」
脚本:ノゾエ征爾 演出:木野花
2019年12月3日(火)~12日(木)
下北沢ザ・スズナリ
https://twitter.com/bangaichi2012

 

▼▼前回の連載はこちら▼▼

http://enbu.co.jp/nikkanenbu/nozoe77/

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