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【池谷のぶえの「人生相談の館」】第48回 鈴木浩介さん(俳優)

むしろこっちが人生相談したい気持ち満々のコラム、「池谷のぶえの人生相談の館」です。

シス・カンパニー公演「ほんとうのハウンド警部」、無事初日の幕が開きました。

まだまだ状況が不安定な演劇界。
幕が開くということは奇跡なのだと、改めて自分に言い聞かせつつ3/31の千穐楽まで無事完走できるよう、じっと孤独を耐え忍びます。

とはいえ、今回のカンパニーは、あえてコミュニケーションの機会をつくらなくとも、お稽古時間だけで充分な気分だったのはなぜでしょう。

本当に気持ちのいい空気を纏っている斗真くん、真面目に正直に取り組む吉原さん、上手すぎるのに普段はとぼけているはじめさん、久しぶりにご一緒できた大好きなリエさん、稽古場と作品を和ませてくれる浩介さん、凛としてるのにお菓子が大好きな趣里ちゃん、大変な役割を真摯に全うして下さってる手塚さん…それぞれ自立し、きちんと責任を全うしあっているから、すっきりとした環境なのかもしれませんね。

そして、いつかご一緒したいな…と思いながら、今回初めてご一緒できた、演出家の小川絵梨子さん。
いままで手掛けてらっしゃる作品や、お写真や、インタビューや、楽屋でチラリとご挨拶してきた限りのイメージでは、切れ味のいい刀を背中に担いだ侍のようなイメージでしたが、もちろん刀は担いでいますが、とってもチャーミングな方だったのが意外でした。

私が大好きな女性の演出家さんで、木野花さん、鈴木裕美さんがいらっしゃいますが、お2人ともエネルギッシュで粘り強い。どこへ走っていってしまうのかわからないスリリングさもある。
もしお2人を餅に例えるなら、壁に投げてもしばらく床に落ちず、翌朝起きて見てみたら天上にある…といった印象です。伝わりますか…?

絵梨子さんにも、そんな餅を感じました。
作品と俳優に対してとても真摯でした。またいつかご一緒できますように。

さて今回のご相談は、いままさに共演させていただいているこちらの方からです。

*****

拝啓 池谷のぶえ様

先日は、シス・カンパニーの愉快なラジオに素敵なお便り頂きまして誠にありがとうございました。心より御礼申し上げます。

さて、質問です。
もしかしたら、私の人生のテーマかもしれません。人に気を遣わせない気遣いの極意を教えて頂きたいです。
そして、もしよろしければ、仕事柄差し入れをする機会が多いので、小粋な差し入れの極意を教えて頂けたら幸いです。どちらも、のぶえさんの普段の佇まい行いにその極意を感じておりますが、あえてお言葉にして頂き人生のメモ帳に書き留めたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。

敬具 鈴木浩介拝

鈴木浩介さん(俳優)

*****

私から言わせていただくなら、人に気を遣わせない気遣いをできているのは、むしろ浩介さんだと思います。

今回の現場でも、浩介さんの佇まいと、毎回絶対負ける(わざとですよね?)じゃんけんで(わざとですよね?)、カンパニーの雰囲気がどれだけ和まされたことか。

私が気遣いをできているように見えているとすれば、前提として、全宇宙から嫌われているというスタートラインに立っているにもかかわらず、さらに人一倍、人から嫌われることを恐れているので、できるかぎりの気を遣うようにしている故だと思います。

とはいえ、時として「なんでこんなに気を遣わなきゃいけないのよ!?」と、勝手に気を遣っている自分に憤りを感じ、「今日は一切気を遣うものか!!」と反ストする時もあり、結局、遣うにしろ、遣わないにしろ、気を遣うということに人生が支配されています。

こんな人間になるもんじゃありません、浩介さん。

そんな池谷なりの勝手なマーケティングですと、能動的な気遣いというものはエゴが基盤となってしまう危うさがあると思いますが、「正直」で「素直」であるということは、最強の気遣いだと思っています。
いろんな意味で近道で、周りにも幸せをもたらせる。

まあしかし、一番難しい。どうやったらなれるんでしょうね、正直と素直。
いっそ、そういう名前のコンビを組みたいくらいです。まずはカタチから。

もともとの素質で、「正直」さと「素直」さを持ち合わせている方もたくさんいるとは思いますが、歳をとっていろんなことに大らかになってくると、それはそれで近づいていくような気がしています。

どんなに元気に生きたとしても、せいぜいあと30年ほど…と思うと、たとえ嫌われたとしても騙し騙し生きていける短さな気がしますし、私を嫌う人に構ってるほど長くはない気がしますし。

なので、私はいまちょうど、「嫌われないよう気遣い」→「思いやりながら正直」にシフトチェンジしようとしている時期であります。
近々、「のぶえさん、一切何もしないようになったな…」という時が来るかもしれませんが、その時は浩介さんの力でこのコラムをバラまいて下さい。

さてさて、差し入れについて。
浩介さんが差し入れして下さった、くり饅頭、ピスタチオパン、きなこ棒、シフォンケーキ、クッキー、どれもとても美味しかったです!

差し入れというものは、美味しいものをみなさんに食べていただきたいという気持ちが伝わって来ると、美味しさにさらに魔法の粉をかけてくれますよね。
というわけで、私なりのシチュエーション別差し入れの一部を下記いたします。
各URLを調べているうちに、「婦人画報」さんのページにたくさん行き当たりましたので、もはや婦人画報さんのURLでもよいのではないか…という気すらしてきましたが、ご参考までに。

映像の現場などは、コロナ禍になる前はとにかく大人数でした。
大人数ということは、趣味趣向も多彩だということです。となると、なるべく種類が多く、自分にあったものを選べたら嬉しい。そして、種類があると初めて合う同士の会話にもつながりやすい。撮影の合間にパクっと一口で口に放り込めたり、そっとポケットに忍ばせてササっと食べたりできるように、下記をよく差し入れます。

NUMBER SUGAR「CLASSIC CARAMEL」
http://numbersugar.jp
いろんな種類の、おしゃれで美味しいキャラメルです。

美鹿山荘「ミックスカレーのおせんべい」
https://www.biroku.com
これまたいろんな種類の、スパイシーなカレーせんべいです。

リンツ「リンドール」
https://www.lindt.jp
きっと一度は見たことがある、丸いチョコ。たくさん種類があってワクワクします。

そんな中、昨年新たに出会ったのが、

高山製菓「ころもち」
http://www.takayamaseika.co.jp
一見派手さは控え目なものの、真摯な美味しさに手が止まらなくなります。
池谷の新たなラインナップに入りました。

さらに、一口でパクリ…から、二口でパクパク…くらいの余裕がありそうな場所には、

鎌倉紅谷「クルミッ子」
https://beniya-ajisai.co.jp/products/kurumicco/

御菓子処すだ「エンガトルテ」
http://www.engatorte-suda.jp

もよく差し入れます。
クルミッ子は、最近特に有名ですね。
エンガトルテは、新潟県柏崎市のお菓子屋さんなのでネット通販になりますが、なかなか早く届けてくださいます。とっても美味しいです。

ちょっと落ち着いた大人な現場には、老舗シリーズも素敵です。
老舗のお菓子屋さんの包装紙は、なぜにあんなに素敵なのでしょう…。
受け取る側のお気持ちはさておき…さておいちゃダメですが…とにかく、差し入れを買った時点でそのパッケージにテンションが上がります。ずっとそばにいて欲しいので、差し入れしたくなくなるほどに…。
もちろん、パッケージだけでなく、どれもこれも歴史ある美味しさです。

成城アルプス「マドレーヌ」
https://www.seijo-alpes.com/collections/demi_secs/madeleine.html
元祖マドレーヌ…といった感の、凛としたマドレーヌです。

マッターホーン「バームクーヘン」
https://matterhorn-tokyo.com
少しお酒の風味のする、しっとり大人なバームクーヘンです。差し入れでケータリングに来てると、急いで確保しますよね。

こけし屋「フロランタン」
http://www.kokeshiya.com

私の中では、トップクラスのフロランタンです。

マサムラ洋菓子店「天守閣石垣サブレ」
長野県松本市のお菓子屋さんのサブレです。シュークリームが有名なのと、パッケージが渋めなので知る人ぞ知るサブレですが、とても美味しいです。

上記は西洋菓子の老舗ですが、和菓子でしたら、

ちもと「八雲もち」
https://chimoto-yagumomochi.com

目白 志むら「九十九餅」

 

この二つは、まるでおっぱいを食べているかのようです。それも、若々しいおっぱいではなく、酸いも甘いも経験した豊潤で芳醇なおっぱいです。
おっぱいを食べたことのない私が言うのですから、間違いありません。
という文章がもう間違いですが、とにかく、「この現場には、おっぱいが足りない!」と感じましたら、ぜひ。
人生なんて、おっぱい一つでいくらでも変わりますからね。

秋になりましたら、栗きんとんも素敵ですね。
すや「栗きんとん」
https://www.suya-honke.co.jp
栗きんとんといえばおせち料理の栗きんとんのことだと思っていましたので、初めてこのタイプに出会った時は、栗の本気を感じました。

 

素敵女性が多い現場には、

satie「シャポーショコラ」
https://satie-choco.co.jp
お嬢様のようなチョコレート。

鎌倉レサンジュ「プティ・フール・サレ」
http://www.lesanges.co.jp
チーズ味のクッキーなので、ワインのおつまみにも最適です。

 

若い男性が多い現場には、

AND THE FRIET「DRIED FRIET」
https://andthefriet.com
ビールが飲みたくなってしまいます。

鹿港「肉まん」
https://www.lu-gang.net
具はもちろんですが、皮がとっても美味。

 

生ものがOKな現場でしたら、

白謙「野菜揚げ」
https://www.shiraken.co.jp
笹かまぼこや紅しょうが揚げなども美味しいですが、私は野菜揚げが大好きです。

ナタ・デ・クリスチアノ「エッグタルト」
http://www.cristianos.jp/nata/
サックサクの生地に濃厚な卵クリームが最高です。

えの木てい「チェリーサンド」
https://www.enokitei.co.jp
バタークリームをサンドした、ボリュームたっぷりのクッキー。
バタークリーム好きの私としては、初めて出会った時喜びの悲鳴を上げました。

 

演劇の現場は、とにかく腹を空かしているイメージです。なので、腹にたまるものを中心に。

パオン昭月「生クリームあんぱん」
涼しい季節限定です。予約必至です。飲み物のようにゴクゴク食べてしまいます。

ベルべ「たまごパン」&「スイートポテト」
http://www.bellbe.com

濱田家「豆パン」
http://www.hamada-ya.jp

ごはんものでしたら、

美の輪寿司「かんぴょう巻き」

守半海苔店「のり茶漬」
http://morihan.jp

なども、粋です。

 

そして、舞台人は喉と体調管理が大切です。

ラクシュミー「極上はちみつ紅茶」
https://lakshimi.jp/hachimitsu-tea/
疲れがスーッと引いていく甘さの紅茶です。

「サマハン」
スリランカの葛根湯とも言われるハーブティーで、とってもスパイシーで飲むと体がポッポします。

 

最後に、差し入れといえばマカロンやラスクたちが集結する場合があり、マカロンやラスクについてだいたい知った気になってしまうかもしれませんが、マカロンとラスクの地平線の先を教えてくれるマカロンとラスクです。

西洋銀座「銀座マカロン」
https://www.seiyoginza.com

SAWAMURA「信州味噌ラスク」
https://b-sawamura.shop-pro.jp

長々と失礼いたしました。
とにもかくにも、素敵な差し入れというものは、青春時代あこがれの先輩と一言話せた時のような、「キャーッ!!」というときめきをくれます。
「差し入れは、恋」だと思っていきましょう。

 

■ラッキー待ち受け

私が夢にまで見る小粋な差し入れは、
https://www.gendy.jp
GENDY「プレミアムビターキャラメルバー」

http://www.kataoka.com/echire/maisondubeurre/
エシレ・メゾン デュ ブール「ガトー・フレ」

です。キャラメルバーは一度だけいただいたことがあるのですが、二度と会えていません。エシレのバターケーキに関しては、生で見たことすらありません。本当に実在するのでしょうか…。
最近私が小粋だなと思った差し入れを、ラッキー待ち受けに。
クリスマス近くに、窓外のツリーにカラスが置いて行ってくれたマヨネーズです。

■鈴木浩介さん今後の予定
シス・カンパニー公演「ほんとうのハウンド警部」
作:トム・ストッパード
翻訳:徐賀世子
演出:小川絵梨子
2021年3月5日(金)~31日(水)
Bunkamuraシアターコクーン
詳細→ http://www.siscompany.com/hound/

東宝 劇場版「奥様は、取り扱い注意」
監督:佐藤東弥
脚本:まなべゆきこ
3/19(金)全国公開
詳細→ https://okusama-movie.jp

Radiotalk『シス・カンパニーの愉快なラジオ』
「最近の鈴木浩介!!」
隔週木曜日配信!
https://radiotalk.jp/program/55882

Amazon Prime Video「なぎスケ!」#14・15 ゲスト出演
https://www.amazon.co.jp/dp/B0828M2VJT
にて配信中!

CM
厚生労働省「就職氷河期世代活動支援プラン」

 

【筆者プロフィール】
池谷のぶえ
いけたにのぶえ94年より04年の解散まで劇団「猫ニャー」の劇団員として活動。解散後は、ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品、NODA・MAP、蜷川幸雄演出作品など数多くの舞台に出演。

[出演情報]

【舞台】
シス・カンパニー公演「ほんとうのハウンド警部」(作:トム・ストッパード、翻訳:徐賀世子、演出:小川絵梨子)
2021年3月5日(金)~31日(水)  Bunkamuraシアターコクーン
ライブ配信:2021年3月27日(土) 14:00公演/18:00公演 イープラスStreaming+でライブ配信
http://www.siscompany.com/hound/

 

【舞台】
イキウメ「外の道」(作・演出:前川知大)
2021年5月28日(金)~6月20日(日)  シアタートラム、ほか大阪・豊橋・北九州公演あり
https://www.ikiume.jp

【映画】
「100日間生きたワニ」(監督・脚本:上田慎一郎・ふくだみゆき)
2021年5月28日(金) 全国公開
https://100wani-movie.com


【テレビ】

Eテレ アニメ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」
毎週火曜 18:45~18:54
声:銭天堂の店主・紅子役
https://www6.nhk.or.jp/anime/program/detail.html?i=zenitendo

【テレビ】
ABCテレビ ドラマL「ジモトに帰れないワケあり男子の14の事情」
関東:テレビ朝日 2021年4月17日(土) 26:30スタート
関西:ABCテレビ 2021年4月18日(日) 23:25スタート
https://www.asahi.co.jp/jimodan/

【テレビ】
NHK「LIFE!〜人生に捧げるコント〜」準レギュラー
https://www.nhk.or.jp/life/


【コラム】

福岡のエンタメ情報誌 シアタービューフクオカ「めずらしく体調のいい日に」
https://tvf-web.com

【動画配信】紙芝居風ラジオドラマ
紙立体映画館「ローマの休日」

https://www.youtube.com/watch?v=-9NMgpRPYPk

「roomaの休日」zoom風収録風景バージョン
https://www.youtube.com/watch?v=6R_3w_dLiE4

【動画公開】イキウメ「外の道WIP」
https://sotonomichi.jp

【動画配信】無観客配信ライブ 入江雅人×池谷のぶえ 二人朗読「ローリングサンダーリーディング」
https://live.line.me/channels/2632380

 

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