【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.118「ティンティン」

2023/01/18 ノゾエ征爾『桜の島の野添酒店』 / 日刊☆えんぶノゾエ征爾 , はえぎわ , フォトエッセイ , 明るい夜に出かけて , オールナイトニッポン55周年記念公演

ビバリーヒルズコップという映画をご存知だろうか？
エディ・マーフィ主演の痛快コメディと言いますか。
そのビバリーヒルズ・コップのメインテーマ曲てわかるだろうか？
エディもビバリーも、ましてやテーマ曲なんて分からないという方は、この先は読まなくて大丈夫です。ありがとうございました。
それでは、わかる方はほんの少しお付き合いいただいて、メインテーマをワンブロック歌ってみてください。
イメージ共有のために、無理は承知の上でなんとか文字にも起こしてみます。
チャ、チャ、チャッチャチャチャっチャ
(半音上がり)チャ、チャ、チャッチャチャチャっチャ
チャーラッチャっチャチャチャチャチャーラッチャー
こんな感じだとして。ここまでがワンブロック。
文字にしようとしたことを若干後悔していますが、進めます。
で、ひと間あけて、また同じブロックが繰り返される。
基本的にはそんな感じの曲だと思うのですが、
この、ひと間空ける箇所が今回の議題になるのだが、
それはさておき、息子4歳が実はなんと、この曲を歌っていたのだ。昭和を生きた人間しか知らないような曲をだ。
まだ彼が1歳くらいのころ、このメロディーが流れる車のおもちゃを持っていたのだが、すぐに壊れてしまい、そんなものは覚えていないはず。
どこで知ったのか聞いてみると、保育園でこの曲で踊ったとのことだ。なんて先生だ。最高じゃないか。
で、私も嬉しくなり、一緒になって歌ってみた。
最高に楽しい。
そして問題の箇所に差し掛かる。
ワンブロック終えて、ひと間空けるところで息子が言葉を挟む。
「ティン、ティン」
そして、メロディーに戻る。
ちょっと待て。今のティンティンってなんだ？そんなのあったっけ？
ひとまずもう一周歌ってみる。そしてひと間。
「ティン、ティン」
待て待て待て。坊や、ティン、ティンってなんだい？
ティンティンってあるんだよ？
あ、そうなの？そうだっけ？いや、かわいいし、全然いいんだけど。
しばらく、ティンティンありで、歌って踊って、ひと疲れが来て、小休止のタイミングで、やはりどうしても気になり、携帯でオリジナルを聴いてみることにした。
これがオリジナルだよと、息子と聴く。
ああ、そうそうこれこれ。シンセバリバリ超かっこいいす。
小気味よい曲に息子もノリノリだ。
で、問題の箇所に差し掛かる。ちょっと緊張する。
ひと間。どうだ。ティンティン的な音はあったかどうか？
・・ない！無音で次のブロックに入っていった。
よかった、記憶は間違ってなかった。
と安心したのも束の間、息子がキレた。
これじゃない！これ違う！こんなんじゃない！
並のキレ方ではない。
ティンティンが入るんだ！ティンティンが入るやつを聴かせろ！
でもオリジナルにティンティンはないんだよ。
ティンティンはどこだ！ティンティン！ティンティン！
そこから、カバー曲やら動画やらを散々探し回ったが、結局ティンティンが入るビバリーヒルズ・コップに行き着くことはできず、終戦。
疲れました。
今年は年男です。とあるおばあちゃまからきた年賀状には、7回目の卯年です！と書いてあった。すげえ。
私は4回目。今年もよろしくお願いします。跳ねます。ティンテイン。