お芝居観るならまずはココ!雑誌『えんぶ』の情報サイト。

新納慎也初演出、高橋惠子・永田崇人・小林亮太出演のミュージカル『HOPE』初日開幕!

新納慎也が初演出するミュージカル『HOPE』が、10月1日に下北沢・本多劇場で開幕した。(17日まで)

ミュージカル『HOPE』は、著名作家の遺稿の所有権をめぐって、長きにわたり実際にイスラエルで起こった裁判をモチーフに描いた法廷劇。韓国芸術総合学校の卒業制作として2017年に誕生し、その完成度の高さから、2019年に韓国で初演を迎え、翌年すぐに再演されるなど、韓国での注目度が非常に高く、今回が日本版として初めての上演となる。

【STORY】
長きにわたったイスラエル図書館とエヴァ・ホープの最後の裁判が行われる日。年老いた<狂った女>ホープは初めて長年自分が守ってきた原稿を裁判に持っていく。その原稿そのものが自分自身だ、と主張するホープに対して、裁判官や弁護士たちはその原稿の所有権について説明をはじめる。

ベストセラー作家だったベルトは、何にも属さない絶望を描くユダヤ人のヨーゼフ・クラインの才能に憧れ、原稿を焼くように言い残し死亡したヨーゼフの才能を守るために彼の原稿をそっと保管する。

第二次世界大戦で戦禍が激しくなる中、ベルトはマリーに、再び会える日まで持っていて欲しいとクラインの原稿を託す。マリーは逃げ延びる真っただ中でもベルトとの約束を守る為に原稿に執着し生きるようになり、マリーの娘ホープは原稿しか目に入らない母を横目でみながら戦禍を生き抜こうとする。誰にも関心を持ってもらえずそれでももがいていた中で、カデルに出会い恋に落ちるが、裏切られてしまう。

母を捨て長く彷徨い中年となったホープは再び母がいた場所へと戻り、再び自身の人生を苦しめてきた原稿を手にする。
ホープにとって原稿とは一体何だったのであろうかー。

【登場人物】


ホープ(高橋惠子):イスラエル国立図書館と、ユダヤ人の作家ヨーゼフ・クラインの原稿をめぐって争っている年老いた狂った女。数奇な運命の中で自分に残ったものは原稿しかないと思っている。

「K」(永田崇人・小林亮太 Wキャスト):クラインの頭文字。ホープやホープの母親マリーが守ってきた原稿の擬人化で、誰よりもホープの幸せを願っている存在。
過去のホープ(清水くるみ)

マリー(白羽ゆり):ベルトに託された原稿を守り、守り抜くことでまたベルトに会えると信じており、原稿を守り抜くことで戦禍を生き残れると信じている。

カデル(上山竜治):パレスチナに逃げてきたユダヤ人で難民。過去のホープが惹かれる存在。

ベルト(大沢健):ヨーゼフ・クラインの才能を守りたかった友人。ホープの母であるマリーと一時恋仲であった。

【コメント】

公演の初日を迎えた出演者のコメントが届いた。

小林亮太、高橋惠子、永田崇人、新納慎也(フォトセッションより)

新納慎也[演出・上演台本・訳詞]
昨日の舞台稽古の時点で、演出家席で号泣しました。お客さま同様、僕自身も「早く本番を観たい!」というワクワクでいっぱいです。
僕は昨年の4月、一番最初の緊急事態宣言が発令する直前にこの舞台に立っていました。20数回公演予定だったものが「不要不急」という言葉で、たった4回しかできずに舞台を降りることになりました。それがこの本多劇場だったんです。こういう形で、しかもずっと僕が挑戦したかった演出という形でカムバックできたことを感慨深く思っています。
『HOPE』はエヴァ・ホープという女性の物語。ホープの人生を見ていると、生きるということの大切さや、どう生きていくかということを考えさせられます。特に多くの方が亡くなったこのコロナ禍で、この先どうなるかも未だわからない世の中、そのメッセージはビビッドに伝わってきます。心を動かすというのは、人間の特権です。もちろん動画や映画でも心は動きますが、生の人間が、生の声で、生の呼吸で演じ、みんなが同じ空間でそれを味わうというのは劇場特有の体験であり、僕はこれが一番心が動くと思うんです。緊急事態宣言も解除されましたので、今こそ心を動かしに劇場にいらしてください。

高橋惠子
私にとっては初めてのミュージカル。ミュージカルをやる役者さんは本当にすごいですね。歌って踊って芝居をして、決め事も多く、ストレートプレイとは違う要素がたくさんある。でも改め音楽の力は素晴らしいなとも感じています。言葉だけでは伝わらないものが、メロディに乗ると伝わる。ハーモニーの素晴らしさや、動きによって表現できることも多い。ミュージカルの素晴らしさを改めて実感しています。
この『HOPE』という作品は本当に奥が深い物語です。稽古していてふと思ったのですが、私は生まれる前からこの作品をやると決めてきたように思えます。それくらい、私にとってはやらなければならない作品。ホープはユダヤ人で、ユダヤ人として生まれてきたことの辛さや悲しみが、裁判の中でどんどん抉られていきます。でも新納さんが、これはセラピーのようなものだ、裁判を受けていく中で浄化されていくんだと仰いました。ホープは最後に新しく旅立っていく。そのことが、私にとっても、そして観てくださる方にとっても希望になっていけばいいなと思います。ぜひ、多くの方にご覧になっていただきたいと思います。

永田崇人
『HOPE』というタイトル通り、観ると希望が芽生えてくる作品です。新しいことにチャレンジするのは、いつだって勇気がいること。僕もミュージカルはさほどやっていませんので、今回は自分にとっては大きなチャレンジでした。何かそういう「やってみたいな」「頑張りたいな」と思っている人の背中を押してくれる作品になっていますので、ぜひ劇場にお越しください。

小林亮太
Kとして、歴史ある本多劇場でこの作品に出演できることが嬉しいです。皆さまの心を浄化できるように、愛をもって、日々作品をお届けしたいと思います。緊急事態宣言も明けて、当日券も出るとのこと。下北沢で芝居が観たいなと思って、当日引換券の販売があるのはすごく嬉しいことだと思うので、お時間があれば足を運んでいただけたらと思います。

【公演情報】
ミュージカル『HOPE』
Book & Lyrics by Kang, Nam Composer & Arrangement by Kim, Hyo-Eun
Original Production by R&D Works
上演台本・訳詞・演出:新納慎也
振付:木下菜津子
音楽監督:落合崇史
出演 :高橋惠子 永田崇人・小林亮太(Wキャスト)/清水くるみ 白羽ゆり/
中山昇 縄田晋 染谷洸太 木暮真一郎/上山竜治/大沢健
●10/1~17◎下北沢本多劇場
〈料金〉9,800円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
〈公式サイト〉 https://www.musical-hope.com
〈公式Twitter〉 @MusicalHOPE2021

◎当日引換券販売 https://w.pia.jp/t/musical-hope/
10月1日(金)~9日(土) 前売:販売終了、当日引換券:各公演開演30分前まで発売中
10月10日(日)~17日(日) 前売最終販売日:10月7日(木)23:59、当日引換券:10月8日(金)10:00~各公演開演30分前まで

◎リピーターチケット実施!!
ご観劇いただいたお客様を対象に、終演後ロビーで座席を選びながらご購入が可能です。
チケット代金は定価9,800円となります。
またお買い求めいただいたお客様には非売品の”ミーちゃん”トートバッグをプレゼントいたします。

【配信情報】
ライブ配信:ぴあライブストリーミングにて
https://w.pia.jp/t/musical-hope/
10月9日(土) 18:30開演(K:永田崇人)
10月16日(土) 18:30開演(K:小林亮太)
10月17日(日) 13:00開演(K:永田崇人)
ライブ配信料:4,800円
チケット発売:10月3日(日)10時~各公演開演の1時間後まで

【撮影:cミュージカル「HOPE」製作委員会/岩田えり】

 

記事を検索

観劇予報の最新記事

草彅剛・主演のシス・カンパニー公演『シラの恋文』ビジュアル公開!
数学ミステリーミュージカル『浜村渚の計算ノート』開幕!
『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』井上芳雄最終日の写真到着&再演発表!
 「池袋演劇祭」まもなく開幕!
加藤拓也の最新作『いつぞやは』開幕!

旧ブログを見る

INFORMATION演劇キック概要

LINKえんぶの運営サイト

LINK公演情報