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栗山民也演出×永作博美主演の注目作『人形の家 Part2』開幕!

あれから15年…ノラが帰ってきた! 家を、家族を捨てた女性が 15 年後に戻ってきた理由とは?
ヘンリク・イプセン『人形の家』の“その後”を描いた『人形の家 Part2』が、8月9日、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて開幕した。(9月1日まで。そののちツアー公演あり)

ノルウエーの世界的作家ヘンリク・イプセンの『人形の家』は、発表当時、”女性の自立”を描いた結末で社会に因習を打ち破る衝撃を与え、以降140年間に渡り世界中で上演され続けてきた近代古典の名作。本作はアメリカの新進気鋭の劇作家ルーカス・ナスが、大胆にもその続編という形で現代に提示した意欲的な新作。2017年に発表されるや、瞬く間に評判となり、すぐさまブロードウェイに駆け上がったヒット作。2017年のトニー賞作品賞をはじめとする8部門にノミネートされた話題作。
イプセン作『人形の家』のノラが家を飛び出した15年後を描き、混沌とした現代社会の中での女性の生き方、現代の家族のあり方を鋭くつきつけました。しかも物語は、5場構成で、各場「第一場 ノラと乳母のアンネ・マリー」「第二場 ノラと夫のトラヴァル」…というように2人芝居が連続した形で進行する斬新でスリリングな構成となっている。

演出を務めるのは、本年度の「第26回読売演劇大賞」大賞及び最優秀演出家賞に輝いた栗山民也。受賞作となったPARCOプロデュース『チルドレン』に続き、話題の海外新作にいち早く挑む。
その栗山が注目のノラ役に指名したのは充実した女優活動を送る永作博美。栗山民也演出の『頭痛肩こり樋口一葉』以来3年振りの舞台出演に満を持して挑む。共演陣にも魅力溢れる俳優陣が結集。夫・トルヴァルには、こまつ座や昨年自ら旗揚げした「劇壇ガルバ」での作・演出など意欲的な舞台活動が評価される山崎一。乳母のアンネ・マリーには、存在感のある演技で出演舞台を支え、近年栗山演出作品への出演も多い梅沢昌代。そして、ノラに相対する娘の役には、青年座劇場のラスト公演『砂塵のニケ」のヒロインを見事に演じ演劇界期待の若手女優・那須凜が抜擢された。

【あらすじ】
舞台は15年前にノラ(永作博美)が家族を残して飛び出した家。15年ぶりに同じ家に帰ってきたノラは、乳母のアンネ・マリー(梅沢昌代)と再会する。夫のトルヴァル(山崎一)は仕事で留守中である。
アンネ・マリーは、死んだと思っていたノラの帰還を喜び、夫トルヴァルとの和解を勧めるが、ノラは断る。ノラが帰ってきた理由は別にあったのだ。
そこに、夫トルヴァルが仕事から帰宅し、ノラと予期せぬ再会をする─。
なぜノラは15年の時を経て帰って来たのか…。そしてノラが帰ってきた理由とは何だったのか…。

イプセンの『人形の家』を風刺した洒落た会話劇であるだけなく、2人芝居が連続する斬新なスタイルかつスリリングで見事な構成、サスペンスタッチのセリフの応酬で、『人形の家』を知っている人も知らない人も引き込まれること必須の斬新な舞台だ。
その舞台の初日に、出演者の囲み取材が行われた。

永作博美・山崎一・梅沢昌代・那須凜

【コメント】

永作博美
私は約3年ぶりの舞台で、また舞台が出来るんだという楽しみが大きいですね。いくつかお芝居をさせて頂きましたが、この作品は、少し難しいお芝居かもしれません。ですが、人間と人間のぶつかり合いや人が生きることの難解さも皆様に素直に伝えられたらいいなと思います。
『人形の家 Part2』は『人形の家』という作品で出て行ったノラが15年振りにかえって来るところから始まります。『人形の家』をご存知ない方でも、何の先入観も持たずに観て欲しいです。演出家含め私達全員が、本当に素晴しい演劇が出来たと感じてるので、新しい感覚、新しい演劇、新しい想い、新しい感情を是非観に来て頂けたらと思います。

山崎一
この作品は、一対一の対話劇となっていているので、人と人の対話が少なくなってきている今、ぜひ観に来ていただいて、観終わった後には夫婦や家族と話し合って頂けたら嬉しいですね。

那須凜
家族のお話で、私は15年間母と会った事が無い娘を演じますが、そういう母と娘はどういうやり取りをするんだろうと皆さんに想像して観て頂けたら嬉しいです。自分の事が分かっているようで本当は分からない 4 人がぶつかり合いながら、次のステップに進んでいきます。ノラたちが本当は何を考えているのか、考えながら観て頂けると嬉しいです。

梅沢昌代
演じるのに本当に集中力のいるお芝居で、みんな毎日受験生のように、稽古場で朝早くから夜遅くまで、それぞれの予習復習をやり続けてきましたので、きっと良い舞台になると思います。私はこれまで50年近くお芝居をやってきましたが、一番頭を使っているような気がします。毎日ぐったりしています(笑)恋愛観、結婚観、社会観とそれぞれに焦点をあてて考えて頂けたら、面白いと思います。

〈公演情報〉
PARCOプロデュース2019『人形の家Part2 』
作◇ルーカス・ナス
翻訳◇常田景子
演出◇栗山民也
出演◇永作博美 山崎 一 那須 凜 梅沢昌代
●8/9~9/1◎東京 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
〈お問い合わせ〉パルコステージ 03-3477-5858(月~土 11:00~19:00/日・祝 11:00~15:00)
〈公式HP〉http://www.parco-play.com

●9/6・7◎北九州 北九州芸術劇場 中劇場
●9/11◎富山 富山県民会館ホール
●9/14~16◎京都 ロームシアター京都サウスホール
●9/20◎宮崎 メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)・演劇ホール
●9/23◎豊橋  穂の国とよはし芸術劇場 PLAT 主ホール

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