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宮沢りえ主演の舞台『アンナ・カレーニナ』開幕!

ロシア文学の最高峰と謳われる名作『アンナ・カレーニナ』が、気鋭の演出家フィリップ・ブリーンの演出で、本日、2月24日よりBunkamuraシアターコクーンにて幕を開ける。(3月19日まで。大阪公演あり)
本作は、ロシアを代表する文豪であるレフ・ニコラエヴィチ・トルストイが、1800年代後半に書き上げた長編小説で、世界中から称賛され、「芸術上の完璧であって、現代、ヨーロッパの文学中、なに一つこれに比肩することのできないような作品」と言わしめたロシア文学の金字塔。この名作を、イギリスの気鋭の演出家フィリップ・ブリーンが新解釈で戯曲化し、演出する。
アンナ、ヴロンスキー、カレーニンの三角関係を中心に描かれることが多い作品だが、今回のフィリップ版では、破滅に向かうアンナの「愛」と、未来への希望を感じさせるリョーヴィンとキティの「純愛」とを対照的に描き出す。
タイトルロールとなるアンナ・カレーニナを演じるのは宮沢りえ。さらに、コンスタンチン・リョーヴィンを浅香航大、アレクセイ・ヴロンスキーを渡邊圭祐、エカテリーナ・シチェルバツカヤ(キティ)を土居志央梨、ダーリャ・オブロンスカヤ(ドリー)を大空ゆうひ、シチェルバツカヤ公爵夫人を梅沢昌代、ステパン・オブロンスキーを梶原善、アレクセイ・カレーニンを小日向文世と、若手からベテランまで豪華キャストによる舞台となっている。
【Story】
19 世紀ロシア。美しく魅惑的な社交界の華アンナ・カレーニナは、著名な政府高官の夫カレーニンと一人息子と共にサンクトペテルブルクに暮らしていた。
ある日、モスクワを訪れたアンナは、若き青年将校ヴロンスキー伯爵と出会う。
一目で惹かれ合う二人。熱烈なヴロンスキーからのアプローチを拒絶し続けるアンナだったが、
自分の心を偽ることができず、ついにヴロンスキーと恋に堕ちる。
カレーニンは妻アンナの気持ちと行動を知りつつ、体面を保つために妻に忠告するにとどめていたが、当然心中穏やかではいられない。そんな夫にアンナは、堂々と「ヴロンスキーを愛している」と告げるのだった。
若くして結婚したアンナにとって、それは“初めての恋”にほかならなかったのだ。
カレーニンとの離婚が成立しないまま、アンナはヴロンスキーとの間に娘をもうけ、一緒に暮らし始める。
だが社交界の掟を破ったアンナに周囲が注ぐ視線は、当然冷たい。
ヴロンスキーとの愛に全てを捧げる覚悟を決めていたアンナだったが、次第に精神的にも追い詰められていく。
一方、アンナの兄オブロンスキーは、自身の浮気が原因で妻ドリーとの夫婦仲が危機に瀕していたが、アンナの取りなしでどうにか事なきを得ていた。
オブロンスキーの若き友人リョーヴィンはドリーの妹キティに一度求婚するも、ヴロンスキーに夢中だったキティにあえなく振られ、田舎で農地経営に精を出していた。
キティもまたヴロンスキーへの淡い恋心を踏みにじられ、愛を信じられなくなっていたが、勇気を出したリョーヴィンからの二度目のプロポーズを受け入れる。
リョーヴィンとキティは真実の愛を手に入れ、地に足の着いた暮らしを始めるのだった。
不安定なアンナを支えるヴロンスキーに対し、疑心暗鬼にかられたアンナは彼の愛を信じることができず──。
【コメント】
宮沢りえ
チェーホフやイプセンの経験はありますが、シェイクスピアもギリシャ悲劇も経験がなく、いわゆる“ヒロイン”的な役柄はほぼ初めてです。膨大な小説を凝縮させたフィリップのタフな台本にどれだけ高い密度で参加出来ているのか。
都会の第一線で作品を作り続けているフィリップが、あの村の場面を大事に丁寧に描こうとしているのは、人間として生きるとはどういうことなのか、という投げかけだと思います。でもそんな理想の生き方を誰もが出来るわけではなくて。自由とは、同時に孤独でもあるということを考えさせられます。
今回の舞台では特に息子セリョージャの目線が鍵になっていて、彼はずっと大人たちのことを見ているんです。次の時代を作っていく子供たちが何を見て大人になっていくのか、その危機感や期待がフィリップの中にあるんではないかと感じます。私自身も、子供が成人するまでにどれだけ生きる力を与えられるのか、どんなものを見て、どんなことを感じていけば豊かな人間になれるのか、考えさせられますね。
全ての台詞が心に響いてくる素敵なエピローグのためにも、密度の濃いアンナを生き切りたいと思います。
浅香航大
リョーヴィンは、中身はとても繊細で、常に様々なことを考えている人間なんです。真面目で頭が固くユーモアもないけれど、口下手な僕が言葉にするとその良さが薄れるのではないかと思うほど、魅力ある人間です。
物語の構造としては、アンナとリョーヴィンの対照的な生き方が対として描かれていますが、あえて対のように演じるのではなく、リョーヴィンが経験し影響を受けたことが、結果、対に見えたらいいなと思うんです。
フィリップさんが最初に仰ったのは、これはリョーヴィンの目線から語られているということでした。ですから、アンナたち登場人物に起こることを受け止め、その変化を感じていくということも意識しています。そして、そこで受けたものを全て、最後のシーンで表現できればなと。最後はリョーヴィンが大事なことを語りますが、それは、リョーヴィンが自分自身に語っているのと同時に、今を生きる人たちへのメッセージになっているのではないかと思うんです。さらに言えば、これからを生きていく子供たちへの。稽古の中で吸収したもの全てを込めて、そのシーンに臨みたいと思います。
渡邊圭祐
一昨年に続き、二度目の舞台出演です。今回は世界で傑作と認められた小説が原作。共演も舞台経験豊富な先輩ばかりで、恵まれた環境で続けて演劇に関われたことに、心から感謝しています。
役について悩み、考えるため十分に時間をかけられるのも舞台の醍醐味。日々稽古を積み重ねられる舞台だからできる、自分にとっての新たな挑戦。演劇や俳優という仕事についても改めて考えることができて、ありがたく充実した毎日を過ごしています。
舞台上で作品や役を「生きる」だけでも大変なのに、ヴロンスキーは幕が開くごとにアンナに恋し、恋の終わりまでを毎回体験することになる。その過程の大いなる悩みや葛藤をどう表現するか、飛躍する場面の時間経過を自分の身体にいかに流すか、などの演技はカロリー消費がものすごく高いと感じています。
臆して当然の大舞台。でも、逃げ腰で臨むには勿体ないほど貴重な機会なのも事実です。経験値が少ない分、怖いもの知らずな飛び込み方もできるはず。全てを自分の糧にできるよう、作品に挑み続けたいと思っています。
小日向文世
この作品、タイトルからしてアンナを中心とした話かと思いきや、実はアンナを巡る世代が違う三組の物語が同時進行していくんです。フィリップの台本はその展開をとてもわかりやすく描いていて、こうした男と女のドロドロしたお話、俯瞰すると哀れで滑稽で笑っちゃうんだけど愛おしくなりますね。フィリップは登場人物をフルに使っていろんな光景を生み出し、飽きさせない。その盛りだくさんの見せ方は、さすがだなと。さらにつねに生音があって出演者がハミングしたりと、非常にエンターテインメントな舞台が作られています。
最後まで離婚を認めなかったカレーニンは、本当に彼女を愛していたのか、それとも意地があったのか。僕は何か別の思いがあったのだと感じていて。
男と女が出会って、恋をして、その後のことはやっぱり難しくて、だからこそ面白い。本当の幸福というものは、非常にささやかで、お互いの信頼関係があって成立するということをフィリップは言いたいのだろうなと思っています。
【公演情報】
COCOON PRODUCTION2023
DISCOVER WORLD THEATRE vol.13『アンナ・カレーニナ』
原作:レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ
上演台本・演出 :フィリップ・ブリーン
翻訳:木内宏昌
美術:マックス・ジョーンズ
出演:宮沢りえ 浅香航大 渡邊圭祐 土居志央梨
西尾まり 菅原永二 深見由真 金子岳憲
井上夏葉 高間智子 片岡正二郎 真那胡敬二
大空ゆうひ 梅沢昌代 梶原善 小日向文世 ほか
●2/24~3/19◎東京公演 Bunkamuraシアターコクーン
〈料金〉S席11,000円 A席9,000円 コクーンシート5,500円 U25[25歳以下当日引換券]3,500円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
〈チケットに関する問い合わせ〉Bunkamuraチケットセンター 03-3477-9999(10:00~17:00)
〈公演に関する問い合わせ〉Bunkamura 03-3477-3244(10:00~18:00)
 https://www.bunkamura.co.jp/pickup/performance.html
●3/25~27◎大阪公演  森ノ宮ピロティホール
〈お問い合わせ〉キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00~18:00/日曜・祝日は休業)
http://www.kyodo-osaka.co.jp
 〈公式サイト〉https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/23_anna/

 

 【舞台撮影:細野晋司】

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