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【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.105「意外と意外」

え、意外!
と思われることは度々あるとして、
私に関してそのいくつかをピックアップしてみると、
まずは多いのが身長。
顔写真だけ見ると、どうやら一般的に刷り込まれている顔とサイズ感の傾向的には、小柄なタイプの顔のようで、身長がわりと高いことに驚かれる。ことにはもう随分と慣れた。
また、海はわりと好きで、海に行ったんですよーという話をすると、泳げる前提で話が進んでいくのだけど(そりゃそうか、泳げない人間が自ら海になんて普通行かないものね)、これがどうして、泳ぎは苦手なのです。誰も気がつかないうちにすっと沈殿する自信がある。手頃なマイライフジャケットを早く買わねばと思っている。
また、先日、衣装を合わせる際に、衣装さんから、「プロフィールが間違えていると思う」と言われた。「ウエストが、こんなセンチで書いてあった。そんなにあるわけがない。そうは見えないし」と。いや、意外と間違えてないと思いますよ?と伝えて、ズボンを履くと、ほらどうして、ピッタリじゃありませんか。
衣装さんは、全力で驚いていた。
また、出演する時にすごい緊張してるし悩んでばかりいるなどと言うと、「意外!自信まんまんに見える!」などと言われて、もちろん、不安感が見えるのはよくないけど、自信まんまんな俳優なんて嫌いなので自分がそう見えていることにまた自信を喪失する。
英語にしても、たまにチラッと英語を喋ってみせたりするし、発音はネイティブだったりするから、ネイティブに喋れると思っている人は多くて、いやこれが残念ながら、旅行をなんとか乗り切れるかな程度なんです。
他にも挙げたらキリがないほどに、勘違いをされることは多いので、まずは、上記の中のどれかを、意外!じゃなくしてみたいと思った。来年の目標はこれかな。
どれをクリアしようかしら。身長は無理として、ウエストかな、水泳かな、英語かな。
そんなことを、眼前に広がる荒波を眺めながら思い、その無限な荒ぶり具合に、ひとまず水泳は保留することにした。
ただ、作品においては、意外性を追求し続けたいものだ。
それではまた来年。どうぞお身体お気をつけて。
今年もどうもありがとうございました。

 

【著者プロフィール】

ノゾエ征爾
のぞえせいじ○1975年生。脚本家、演出家、俳優。はえぎわ主宰。青山学院大学在学中の1999年に「はえぎわ」を始動。以降全作品の作・演出を手がける。2011年の『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞を受賞。2014年には初の主演映画『TOKYOてやんでぃ』が公開された

 

 

 

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