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【粟根まことの「未確認ヒコー舞台:UFB」】第106回「公演休止、公演中止」

劇団☆新感線公演・令和版「偽義経冥界歌」東京公演は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために2/15~3/24の内の2/28~3/17を休演とし、20ステージを行い終了いたしました。現在、4/4~28の福岡公演の準備中です。

博多座での福岡公演でも、感染防止の観点から入場前のアルコール消毒やサーモグラフィカメラによる検温、チケットもぎりの簡易化、場内の除菌や換気などの対策を行いながら上演される予定です。換気のために場内の気温が下がる可能性がありますので寒さ対策をお願い致します。またブランケット、オペラグラス、補聴器等の貸し出しも休止致します。申し訳ありませんがご理解をお願い申し上げます。詳しくは博多座の公式ホームページにて御確認下さい。https://www.hakataza.co.jp

なお、ご来場に不安をお持ちのお客様には払い戻しを行いますので、こちらも博多座公式HPをご参照下さい。皆様にはご心配とご不便をお掛け致しますが、なにとぞよろしくお願い致します。

いまや世界中で大問題となっている新型コロナウイルス。感染者の増加は留まることを知らず、世界各地で大混乱を巻き起こしています。日本でも各地で感染者が増え続け、クラスターを防ぐために行動を制限し、イベント等の開催自粛が行われております。

我々劇団☆新感線は東京公演の半分を中止致しましたが、興行によっては全公演を中止せざるを得なかった作品もあり、同業者として本当に心が傷みます。丁寧に準備をし、真剣に稽古を積み重ねてきた作品を、お客様にお見せすることができない。仕方のないことではありますが、その無念さと哀しみはよく判ります。

色んな事が起こるのよ、興行には。この「公演休止」や「公演中止」というのが今回ご紹介したい用語でして、確かに専門用語ではあるのですが意味としてはその言葉通りの意味です。劇団☆新感線ではこれまでにも何度か公演休止をせざるを得ない状況に直面してきました。

2001年の「大江戸ロケット」大阪公演ではゲスト主役の逮捕という、演劇よりも劇的な理由で最後の一週間を公演中止とし、東京公演は急遽代役として山崎裕太さんにご出演頂いて行われました。

2010年の「鋼鉄番長」では主役の橋本じゅんさんとゲストの池田成志さんが怪我で公演続行不可能となりました。10日間ほどの休止期間をおいて、じゅんさんの役を三宅弘城さん、成志さんの役を河野まさとくん、そして河野くんの役を西川瑞さんに演じて頂くコトによって再開できました。

こうして振り返って見ると、約10年ごとに公演休止を体験しているんですね。実はこれ以外にも色々とありまして、出演者やスタッフが怪我や病気で交代したり、降板した出演者の役そのものを無くしてセリフを割り振ったり、数多くの様々なトラブルを乗り越えてきました。私自身も1996年の「野獣郎見参!」初演版では東京公演の舞台稽古中に人生初のぎっくり腰を経験し、覆面での立ち回りを川原正嗣さんに替わって頂くという失態を演じております。

本当に、興行には様々なコトが起こります。その度になんとか乗り越えてきました。しかし、今回の事態はそういった対策すら受け付けない状況です。演劇のみならず、ライブ、映画、演芸、スポーツなどが興行中止や無観客開催を強いられ、多くの文化・娯楽施設が閉館を余儀なくされています。特に東京都では夜間や週末の出歩きも自粛を要請され、息苦しい日々を送っております。

我々もこれからの福岡公演がどうなるか判りません。状況によっては更に厳しい立場になる可能性もあります。どうぞ皆様におかれましては、手洗いやうがい、マスクなどの予防策を講じて、充分に気をつけて日々をお過ごし下さいませ。

先日、仕事で行った駒沢公園で憧れだった駒沢陸上競技場を見られました。この未来的なフォルムが美しい。

と、ここまで「公演中止」という用語を解説してきましたが、ここで残念なお知らせです。

令和版「偽義経冥界歌」の博多座における福岡公演(4/4~28)は全公演を中止とすることになりました。昨年から行われてきた公演の最後を締めくくる福岡公演を楽しみにして頂いていた皆様には誠に申し訳ありませんが、どうかご理解頂きますようお願い致します。

「公演中止」が現実のこととなってしまって誠に残念です。払い戻しなどについての詳細は博多座公式ホームページをご参照頂きますようお願い致します。

https://www.hakataza.co.jp

全国各地で公演中止という同様の措置が取られつつあります。なんとも残念な事態ですが、なによりも皆様ご自身の安全を第一に、日々お気を付けてお過ごし下さい。関係者一同、また皆様に元気にお会いできることを楽しみにしております。

 

【著者プロフィール】
粟根まこと
あわねまこと○64年生まれ、大阪府出身。85年から劇団☆新感線へ参加し、以降ほとんどの公演に出演。劇団外でも、ミュージカル、コメディ、時代劇など、多様な作品への客演歴を誇る。えんぶコラム「粟根まことの人物ウォッチング」でもお馴染み。

【出演情報】
2020年劇団☆新感線39興行・春公演 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌』4/4〜28◎博多座(公演は中止になりました)

◇コラム「粟根まことの人物ウォッチング」掲載の「えんぶ4月号」は3/9全国書店で発売!

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