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日英国際共同制作『The Homeオンライン版』公開!

埼玉県芸術文化振興財団では、英国との国際共同制作により、オンライン上でバーチャルに老人ホームでの介護される暮らしを体験するオンライン作品、『The Homeオンライン版』を制作・公開(公開期間:2021年9月25日~12月31日)する。

本作の元となった『The Home』は、2019年に英国・ロンドンで初演されたイマーシブシアター(没入型演劇)。大学寮をまるごと架空の老人ホームにしつらえ、観客は体験入居者として48時間(2日間)滞在する。

今回この原作をベースに、コロナ禍での国際協働・創造発信の可能性を示す試みとして、日英合作のオンライン版として再構築した。

英国の初演では、大学寮をまるごと借り切って架空の老人ホーム〈The Home〉を出現させ、観客は体験入居者としてそこに48時間滞在。2日間にわたり明るく衛生的な居住空間と健康的な食事が提供され、チェア・ズンバから遺書の書き方講座、地域住民とのビンゴ・パーティーまで多彩なアクティビティに参加しながら、俳優たちが演じる介護職員や施設スタッフによる手厚い介護を受ける。心身ともに介護される立場に身を置くなかで、介護されることをどのように感じ、どのように受け入れ、将来どのように老い、どのように介護されることを望むのかを考える機会を提供する意欲作として高く評価された。

『The Home オンライン版』について
本来であれば日本において『The Home』を「リアル」で制作・上演する予定だったが、コロナ禍により観客滞在型の作品であることから断念。そこで舞台をバーチャル空間に移して、日英同時進行で作品を創作・発表する。

原案・総合演出および英国版作・演出は、オリビエ賞受賞アーティストであるクリストファー・グリーン。日本からは「老いと演劇」を実践する演出家の菅原直樹が参加して日本版の作・演出を手がけ、「さいたまゴールド・シアター」「さいたまネクスト・シアター」出身の俳優陣ほかが出演。クリストファー・グリーンの総合演出のもと、彼自身が作・演出した英国版と菅原直樹が作・演出した日本版の異なる2つのバージョンを、ウェブサイトまたは専用アプリをダウンロードして楽しむことができる(視聴無料)。

サイト・アプリにアクセスした観客は、自分のアバターを作成し、バーチャル世界につくられた高齢者施設〈The Home〉の様々な部屋を訪ね、映像を中心とした各種コンテンツを通じて高齢者施設の人々の生活を目撃、体験していく。

【ストーリー】
英国に本社を構える〈The Home〉は、英国内で32か所の老人ホーム〈The Home〉チェーンを経営する企業。海外へのシェア拡大を狙っていたところにブレクジットが起こり、欧州からアジア進出へと路線転換。日本で有料老人ホーム〈あおぞら〉を開設した。〈あおぞら〉では英国本社の掲げる、高齢者施設における「ウェルビーイング向上」を基に、演劇や和太鼓など独自の芸術文化プログラムを展開。「介護に文化を」をモットーに、施設長・柏原直人(菅原直樹)を中心とした入居者本位のケアに熱い情熱を注ぐスタッフと、演劇好きで個性派揃いの入居者たち(さいたまゴールド・シアター)が、泣いたり笑ったり、賑やかな日々を送っている。

「老い」や「介護」がすでに身近にある人にとっても、まだそうでない人にとっても、いずれ誰しもに訪れるであろう老いや介護にどう向き合うのか。そのことを考える時間となる。また、コロナ禍によって外出や人との交わりが制限されるなかで、一層見えづらくなってしまっている高齢者施設での生活のリアルを想像する一助にもなるはずだ。
「老い」や「介護」について日英それぞれの視点から描いた老人ホームの姿。リアルとは一味異なる、バーチャル空間ならではのイマーシブ体験を提案する作品だ。

このサイトの主要コンテンツとなるのが、両国のホームでの生活を描いた短編映像の数々。日本版では、映像監督に映画監督の遠山昇司を迎え、介護職の経験もある菅原による脚本・演出で、入居者やケアワーカーなど当事者に寄り添った目線から、高齢者施設で生きる一人ひとりの小さな物語を紡ぎ出す。

〈映像コンテンツ〉
・さいたまゴールド・シアターのメンバーの個人史をベースとした短編映像
・コロナ禍での老人ホームを描いた短編映像
・未来の老人ホームを展望した短編映像
・施設スタッフの介護トークClubhouse風
・入居者・介護職員の紹介動画
ほか

【配信情報】
『The Home オンライン版』
■ウェブサイト・アプリ公開 (アプリダウンロード/コンテンツ視聴は無料)
[ウェブ版]https://www.thedigitalhome.org/
*公開期間:2021 年 9 月 25日(土)~12 月 31 日(金)24:00
[アプリ版]App Store (IOS)または Google Play (Android)から無料ダウンロード。
〈検索ワード:The Home〉
*ダウンロード期間:2021 年 10月5日(土)~12 月 31 日(金)24:00

【オンライン・ワークショップ〈あおぞらシアター〉参加者募集】
ウェブサイト・アプリでのバーチャル施設見学に加えて、〈The Home〉の世界をより深く体験したい、「老い」や「介護」についてもっとアクティブに考えてみたい方に向けて、オンラインビデオ会議システム〈Zoom〉を使ったワークショップも実施。日本版では、入居者・介護スタッフによって結成された劇団〈あおぞらシアター〉のメンバーとともに、老いや介護をテーマに演劇ワークショップ形式で開催する(英国版はパーソナル・カウンセリング形式で実施する)
※Zoomを使ったオンライン演劇ワークショップ。
●日時;2021年10月8日(金)・9日(土)・10日(日)
各日①11:00~12:00 ②14:00~15:00 ③16:00~17:00
所要時間:約1時間)
定員:各回6名
参加料:500円(税込)
申込方法:下記のサイトよりオンラインでお申込みください。
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/thehome-online/
※チケット購入後、Zoomへの接続方法等のご案内(電子チケット)が購入時に登録したメールアドレスに送付されます。
留意事項:ビデオ会議システム使用したオンライン開催です。
参加には Zoom アプリのダウンロードとインターネット接続環境をご準備ください。
・ご購入者お一人につき1端末のみ接続いただけます。
・開始時間の 15 分前から接続できます。
〈お問い合わせ〉彩の国さいたま芸術劇場 0570-064-939(休館日を除く 10:00~19:00)
Email: thehome@saf.or.jp

【作品クレジット】
原案・総合演出:クリストファー・グリーン
英国版 作・演出・出演:クリストファー・グリーン
日本版 作・演出・出演:菅原直樹
映像監督:遠山昇司
出演:阿部輝*、鈴木真之介*、佐藤蛍*、武田有史*
石川佳代、大串三和子、小渕光世*、滝澤多江*、田村律子*、林田惠子*、
百元夏繒*、葛西弘、北澤雅章*、髙橋清、竹居正武*、遠山陽一*、森下竜一
(以上、さいたまゴールド・シアター)*オンライン・ワークショップ出演者
森下田美子(ナレーション)、武田郁乃
伊藤亜紗(美学者/東京工業大学教授)、孫大輔(医師/鳥取大学プロジェクト研究員)
視聴方法:ビデオ会議システム〈Zoom〉を使用したオンライン開催
参加にはZoomアプリのダウンロードとインターネット接続環境をご準備ください。
・ご購入者お一人につき1端末のみ接続いただけます。
・開始時間の15分前から接続できます。
デジタルプラットフォーム制作:MarmeloDigital(英国)
[企画・制作]公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団
[主催]独立行政法人国際交流基金、公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団
[共同制作]独立行政法人国際交流基金、オールバニー劇場、エンテレキー・アーツ、
クリストファー・グリーン、公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団

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