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官能か?純愛か?愛の苦悩を壮大に描いたワーグナーの人気作『タンホイザー』強力な歌手陣で上演!

新国立劇場では、1月27日よりオペラ『タンホイザー』を上演する。
官能的な愛と精神的な愛の間で葛藤する騎士タンホイザーが、乙女エリーザベトの自己犠牲に救済される物語を描いた物語で、中世のタンホイザー伝説とヴァルトブルク伝説に題材を取ったワーグナー中期の人気作。単独で演奏されることも多い有名な序曲にはじまり、雄大壮麗な大行進曲、巡礼の合唱、エリーザベトの「歌の殿堂」、ヴォルフラムの「夕星の歌」、タンホイザーの「ローマ語り」など聴きどころは枚挙に暇がない大作だ。

【ものがたり】
第1幕
中世のドイツ。騎士タンホイザーは、禁断の地ヴェーヌスベルクで愛欲の女神ヴェーヌスの虜となっていた。やがてこの歓楽の日々にも飽き、引き止めようとする女神の誘惑を振り切って、人間世界に戻る。そこで狩りに向かうかつての仲間に出会い、ヴァルトブルク城へ共に帰って行く。
第2幕
ヴァルトブルク城、歌の殿堂の大広間でタンホイザーはエリーザベトとの再会を喜び、歌合戦に参加することとなる。領主ヘルマンからの歌合戦の課題は「愛の本質」を明らかにすること。かつての同僚ヴォルフラムは愛を清らかな “奇跡の泉”にたとえ、他の騎士たちも精神的な愛を讃える歌を歌う。タンホイザーはこれに反論し、愛の本質は官能の愛であると〈ヴェーヌス賛歌〉を歌い上げたため、ヴェーヌスベルクにいたことが人々に露見してしまう。騎士たちはタンホイザーを殺そうとするが、エリーザベトのとりなしによって、ローマ法王のもとへ贖罪の巡礼に出るよう領主ヘルマンはタンホイザーに命じるのだった。
第3幕
エリーザベトはタンホイザーの救済を祈っているが、ローマからの巡礼の中に彼の姿はない。一人現れたタンホイザーは、ローマで彼だけ許しを与えられなかった様子を語る。自暴自棄になった彼はヴェーヌスベルクへの誘惑に今一度身を任せようとするが、エリーザベトの死によってタンホイザーは救済される。「エリーザベトよ、わがために祈れ」と叫んで息絶えるタンホイザーの上に神の恩寵をたたえる合唱が響く。

難役タンホイザーを歌うのは、バイロイト音楽祭でも同役に出演し、ヘルデンテノールとして引く手あまたの活躍を見せるトルステン・ケール。ヴォルフラム役は、端正な歌唱が魅力のバリトン、ローマン・トレーケル、エリーザベト役は、ワーグナー・ソプラノとして頭角を現しているリエネ・キンチャ。ヴェーヌス役は何度もこの役を演じているアレクサンドラ・ペーターザマー。指揮には、世界の一流歌劇場で活躍するベテラン、アッシャー・フィッシュを迎えた。
強力な布陣による『タンホイザー』に期待が膨らむ!

トルステン・ケール ローマン・トレーケル

リエネ・キンチャ アレクサンドラ・ペーターザマー

〈公演情報〉
2018/2019シーズン
リヒャルト・ワーグナー オペラ『タンホイザー』 
全3幕〈ドイツ語上演/字幕付〉
指揮◇アッシャー・フィッシュ 
演出◇ハンス=ペーター・レーマン 
美術・衣裳◇オラフ・ツォンベック 
照明◇立田雄士  
出演◇
領主ヘルマン/妻屋秀和
タンホイザー/トルステン・ケール
ヴォルフラム/ローマン・トレーケル
ヴァルター/鈴木 准
ビーテロルフ/萩原 潤
ハインリヒ/与儀 巧
ラインマル/大塚博章
エリーザベト/リエネ・キンチャ
ヴェーヌス/アレクサンドラ・ペーターザマー
牧童/吉原圭子
合唱◇新国立劇場合唱団
バレエ◇新国立劇場バレエ団
管弦楽◇東京交響楽団
●1/27、1/30、2/2、2/6、2/9◎新国立劇場オペラパレス
〈料金〉S席27,000円 A席21,600円 B席15,120円 C席8,640円 D席5,400円 Z席1,620円(全席指定・税込)
新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999(10~18時)
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/tannhauser/

【舞台写真『タンホイザー』2013年公演より 撮影/三枝近志】

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