成井硝子店が、中野BONBONで『ゲキジョ!(演劇部ってなんで女子ばっかり!)』を上演!
昨年5月に活動休止を発表した演劇集団キャラメルボックスの代表で主に作・演出を担当してきた成井豊さんが「成井硝子店」を再興して、年1回演劇の公演を行っていく予定だという。えっ「ガラス屋さん」? 成井さんの実家はおじいさんの代の昭和15年からおとうさんの代の昭和58年で廃業するまで、板ガラスの小売りと建物のガラス工事などを請け負う会社を経営していたそうなのだ。
ただし、今回の「成井硝子店」の再興後は「三代目(成井豊)の技能を活かして、芝居作りを業務とします。ガラスのように美しい芝居を作ることが目標です」(公演企画書より)というわけなのだ。
店主は、成井豊(劇作家・演出家)。店員は、豊の妻の成井ひろみ(女優)、⻑女の成井夏野(大学生、ダンサー)、⻑男の成井憲二(大学生、劇作家・演出家)と豊の次弟の稔(高校教師、演劇部顧問)、末弟の隆(シネコン 勤務)で、今回の第一回公演は兄弟・家族をあげてのスタートとなる。
公演の内容は「飛鳥高校演劇部」を舞台にした短編集で、成井豊『開演15分前(15分)』、成井憲二『KEEPSAKE(30分)』、成井稔『終わらぬ花火(50分)』の3作品、役はすべて女子高校生になる。
なにはともあれ「成井硝子店」“成井スピリッツ”ひいては“キャラメルボックススピリッツ”の再興を喜ぶとともに、成井一家の羨ましくもチャレンジャーな試みを、そして「ガラスのように美しい芝居」を楽しみたい!
【公演情報】
成井硝子店・第一回公演
『ゲキジョ!』演劇部ってなんで女子ばっかり!
脚本◇成井豊・成井稔・成井憲二
演出◇成井憲二
監修◇成井豊
出演◇生田麻里菜(キャラメルボックス) 山本沙羅(キャラメルボックス)
高橋真実 善明花実優 高村理美 稲田ひかる 和田みなみ 建入深雪
川口知夏 根本珠里 栗原菜瑠 山田奈々緒 札内萌花 河原琴未
4/1(水)〜5(日)◎中野BONBON
〈料金〉 前売り・当日/4000円、UNDER22/2500円 前売り開始 2/29(土)
〈公式サイト〉https://peraichi.com/landing_pages/view/narui
※公演延期が決まりました。振替公演は2021年3月を予定しています。
【ストーリー】
『開演15分前』
9月。飛鳥高校演劇部、秋の文化祭公演『タイムトラベル・ガール』の開演15分前。講堂の舞台の上手の袖に、3人の女子部員が集まっている。ナナミ、ミサキ、リコの3人。4人目のアオイが交通事故に遭って、今、病院にいることがわかる。ミサキは、脚本・演出のナナミに、アオイの代役で出ろと言うが、ナナミは頑なに断る。はたして芝居は開演できるのか?
『KEEPSAKE』
5月。飛鳥高校演劇部は3年生の真子と紅音だけ。2人で1年生を勧誘するが、1人も入らない。6月公演の本番後、見に来た中学3年の姫野が、今の芝居に感動した、来年飛鳥高校に入学して演劇部に入る、と言った。しかし、姫野が入学した時、真子と紅音は卒業してしまっている。2人は姫野のために、創部マニュアルを書き始める。
30年後の3月。演劇部は詩子と友紀が卒業したら、部員がいなくなるので、廃部が決定。部室の片付けをする2人に、古ぼけた創部マニュアルが届けられた!
『終わらぬ花火』
6月。2年のさかっち・まっち、1年のもってりあ・だっちゅーか・はなさきが練習している。夏の地区大会の台本会議が始まる。さっかちが席を外して、戻ってくると、4人は遊んでいて、会議は全く進んでいない。さっかちが怒り、まっちがなだめる。部活をしっかりやりたいさっかちと、楽しければいいじゃないというまっちが徐々に対立していく。そしてついに2人が衝突して……。