玉置玲央・永島敬三・田中穂先が出演『MUDLARKS』開幕！

ゴーチ・ブラザーズ新プロジェクト「GORCH BROTHERS 2.1」第一弾公演『MUDLARKS』が、9月29日、下北沢ザ・スズナリにて開幕した。（10月9日まで）

「GORCH BROTHERS 2.1」は、「誰かのアイデア」をみんなで形にする。会社というコミュニティの中で才能やスキルを持った人たちが新しい出会いや可能性を見出し、創作へと繋げていく。そのためのアイデアを自由に共有できる「場」として、新たにゴーチ・ブラザーズが発信するプロジェクト。

その第一弾である今回は、俳優ありきという企画趣旨から劇団「柿喰う客」の玉置玲央・永島敬三・田中穂先という、個性豊かな3人の俳優が集結した。演出は俳優達と同世代であり、心のきびを深く丁寧に描き出す作品を生み出すことに定評のある「東京夜光」主宰の川名幸宏が手がける。

そして、この新たな挑戦にふさわしい作品を選ぶため、様々な戯曲の本読みを重ねた中で選ばれたのは、気鋭の英国女性劇作家ヴィッキー・ドノヒューの『MUDLARKS』。日本で初上演となるこの作品は、作家の出身地であるイギリス・エセックスのテムズ川沿いを舞台に、社会から取り残された３人の幼馴染の少年たちの物語。未来が見えない街で未来を変えようともがく彼らの姿が、未来に霞がかかったような現代を生きる私たちに突き刺さる。

《あらすじ》
舞台はイギリス、エセックスの工業地帯。灰色の街。灰色の空。
遠くに揺らめくロンドンの光。幼馴染の17歳の少年チャーリー（田中穂先）とウエイン（永島敬三）がテムズ川の川縁に隠れている。ついさっき橋のうえで起こした「なにか」の興奮さめやらず、息も切れ切れの２人。そこにはぐれていたジェイク（玉置玲央）が現れるが、体は震え嘔吐し、明らかに様子がおかしい。ジェイクは「なにか」の顛末を見たらしい。そして鳴り続けるチャーリーの携帯電話。
追い詰められたジェイクの口から、ついに「起こしたことの真実」が語られる。
凍てつくような夜が更けていく中、ぶつかり合う少年たちの恐怖、狂気、焦燥、それから夢。
未来が見えない街で未来を変えようともがく少年たち。その行き場のない苛立ちが露わになり３人の関係が歪み始める。

川の水、なんか怒ってるみたいじゃない？
ぬかるみの上を走ってる。
怒ってこっちに迫ってきてる！
もう時間がない。

夢見てたんだ・・・クソみたいな夢。

【コメント】
この舞台の初日を迎えた演出家・出演者からコメントが届いた。

玉置玲央（キャスト・ジェイク役）
お陰様で無事に開幕することが出来ました。本当はこんなことを考えたくはないのですが、千穐楽まで無事に走り切れるかは正直分かりません。もちろん万全の対策と注意を払って我々は公演を行います。最後まで走り切る気まんまんです。でもそれでも。何が言いたいかと言うと、いつ観られなくなるか分からないということなんです。だからどうか劇場で目撃してください。お願いします。最高のお芝居を用意して待ってますので。

永島敬三（キャスト・ウェイン役）
まずは無事に初日を迎えられて嬉しいです。なかなかタフな作品になりましたが、それだけこの戯曲が大きなエネルギーを持っているんだと改めて感じています。キャスト、スタッフの皆さんと一緒にこの作品を少しずつ少しずつ理解し、表現して、自分たちなりに公演を立ち上げました。このようなご時世ではありますが、大切に育んできたこの公演が最後まで無事に走り切り、一人でも多くのお客様に届けられればと祈っています。

田中穂先（キャスト・チャーリー役）
気の置けない先輩俳優２人と、信頼できる演出家、磐石にして愛に溢れたスタッフチームと共に創作してきました。
僕らが培った全ての関係値を作品に注ぎ込みました。
根深く強固で、泥に塗れた幼馴染の関係性の中に、煌めくエネルギーを感じ取っていただけましたら幸いです。
劇場でお会いできますことを、心よりお待ちしております。

川名幸宏（演出）
２年前、コロナ真っ只中に、ゴーチ・ブラザーズ、マネージャーさんの「自社で俳優に演じる場を」というとってもピュアな気持ちから始まったGORCH BROTHERS 2.1。温めて、アイデアが飛び交い、丁寧に積み上げ続け、いよいよ開幕です。気づけば随分遠いところまできた気分です。演劇っていつもそうですが、でも、全セクションものすごく近い距離感でつくってきたので、尚更、濃い時間の果てにできた作品です。ぜひ劇場で目撃してください。

《ロビーにて展示》
公演期間中は、劇場ロビーで作家ヴィッキー・ドノヒューの紹介や、作品の舞台であるイギリス、エセックスのテムズ川沿いの写真、舞台美術の資料などを展示している。また作品の創作過程を追ったYouTubeもロビーモニターにて放映中。

【公演情報】
GORCH BROTHERS2.1 『MUDLARKS』
作：ヴィッキー・ドノヒュー
翻訳：髙田曜子
演出：川名幸宏
出演：玉置玲央  永島敬三  田中穂先
●9/29～10/9◎ザ・スズナリ(下北沢)
〈料金〉前売5800円  当日6000円 （全席指定・税込・未就学児童入場不可）
〈チケット問い合わせ〉ローソンチケット https://l-tike.com/ （Ｌコード：35384）
〈公式サイト〉https://www.mudlarks.jp
〈公式Twitter〉 @gb_twopointone

【舞台撮影：サギサカユウマ】