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山本一慶・橋本真一・井上希美の3人で届けるミュージカル・コメディ『ラヴ』開幕!

山本一慶、橋本真一、井上希美が出演するミュージカル・コメディ『ラヴ』が、3月24日に東京・六行会ホールにて開幕した。(28日まで)
それに先駆け前日に公開ゲネプロを実施、25曲にも及ぶ楽曲をピアノの生演奏にのってダンスを交え歌いあげた。

本作は登場人物が3人だけのコメディミュージカル・コメディ。もともとはブロードウェイで上演されたストレートプレイで、1964年に誕生しその後オフブロードウェイでミュージカル化されたものが本作。日本でも1994年にミュージカル版が上演され話題に。

演出には、宮川安利が初のミュージカルの演出に挑戦。音楽監督・ピアノ演奏にはフランスで数々の賞を受賞しているピアニスト・宮川知子の姉妹が挑んでいる。1994年の上演当時、本作の音楽監督だった日本を代表する音楽家・宮川彬良を父に持つ2人と、若手俳優のコラボレーションで次代につなぐ企画として注目されている。

ミルト役には数々の舞台に出演し、昨年から演出家としても活躍している山本一慶。ミルトの学生時代の親友・ハリー役には山本との共演ほか多くの舞台や映画などで活躍中の橋本真一。そしてミルトの妻エレン役には劇団四季出身、近年は連続テレビ小説『エール』藤丸役で注目を集めている実力派、井上希美が務めている。

【物語】
舞台は常に橋の上。
ハリー(橋本)はボサボサでヨレヨレの浮浪者で、まさに橋から身を投げようとしていた。
そこにやって来たのはエリートサラリーマンのミルト(山本)。 彼はくず籠に顔を突っ込み古物あさりを始めた。
実は2人は大学時代の親友同士、橋の上の衝撃的な再会で幕を開ける。
キーワードは『愛』。
ミルトはハリーに言う、『君の人生には愛がないから不幸なんだ』と。
実はミルト、不倫の愛を現在進行中で妻と離婚できないかと画策中だった。
ミルトはハリーに自分の妻を押し付けることを思いつく。
そこに妻・エレン(井上)が登場、ハリーとの愛のない生活を問い詰めるのだった。
かくして役者は揃い、現代人の絶望が、愛の不毛が、日運と空虚が、徹底的なファルスの材料として利用され、抱腹絶倒の悲劇が展開する。


物語のテーマはLUV(愛)。登場する3人はLUVに飢えていた。ひょんなことで遭遇した3人は自分が一番不幸だと自慢し合う。鬱憤を吐きだしてしまえば人間スッキリするもの。LUVを求めて正直に生きる3人の滑稽さと掛け合いが見どころだ。

山本は人生を謳歌しているミルト役を軽快に表現。その無邪気さでさりげなくマウントを取り、にこやかにハリーをはめていく。なかなか理解できない性格だが、誰かを想う一途さを持ち愛嬌の良さは抜群。愛されたいキャラを全力で挑んでいる。

橋本が演じるハリーは人生を諦め絶望中。そんな時に話を聞いてくれるミルトとエレンに凍っていた心を溶かされていく。ミルトの作戦でエレンを押し付けられるが「吊り橋効果」なのか次第に意気投合してしまう2人。絶望から愛に目覚めるそんな喜怒哀楽の激しいハリーを橋本はのびのびと演じていた。

そして井上が担うエレンは登場から強烈だ。美声と磨かれた歌で積もり積もった結婚生活の不満をミルトにぶつけるのだ。「私は幸せになるはずだった」という圧が、ビシバシ伝わってくる。反省しているのに問い詰める、こじらせ具合が井上の小悪魔さでとてもチャーミング。寂しかったのかと、女性は共感してしまうのではないだろうか。やっていることは酷いけれど。
それぞれがそれぞれの出現で救われる。3人が向かう未来は?

この3人をピアノの生演奏で支えているのが宮川知子。ピアノも出演者となって、様々な感情に寄り添い包み込んでいく様は生演奏ならでは心地良さ。きっと観劇後は鼻歌を歌いながら会場を後にできるだろう。
そんな身勝手な3人が繰り広げる愛を求める数年間。若手実力派たちが奏でるLUVの悲喜劇は3月28日まで上演中。

【コメント】
山本一慶(ミルト役)
やっとここにたどり着いたという思いです。3人のキャラクターは全員ぶっ飛んでいます。そんなすごく強いキャラクター達を皆さんに笑っていただけたら。
この時期、愛する人のことを思う時間が以前より多くなったのではないかと思っています。人それぞれに愛があって、人それぞれに思う想いがいっぱいあって、そんな愛とは何なんだろう?と、舞台を観終わった後にふと考えていただけたら…と、真面目なことを言いましたが、すごくコメディです。何も考えずに笑顔になりに劇場に足を運んでいただけたらと思っています。全てのスタッフの力を揃えて皆さんをお笑いの渦に巻き込みたいと思います、どうぞよろしくお願いいたします」

橋本真一(ハリー役)
本当に変な3人ですが、三者三様の愛の形や生き方が描かれているので、難しく考えずに心を手ぶらにして観て頂いて、笑っていただければ幸せです。こんな時期ですが幸せな気持ちで帰っていただけたら。

井上希美(エレン役)
とても人間らしい3人がワタワタしている、あっという間の2時間だと思います。こういう情勢ですけれども観に来てくださるお客様には本当に感謝しています。本作はポップではありますが、そこに込められている祈りやメッセージがちゃんと届くように私たちも誠心誠意務めさせて頂きますので、どうぞお楽しみに。

宮川安利(演出)
本日を迎えられ、この状態すら奇跡だと思っております。この素晴らしい役者3人とピアニストの宮川知子とスタッフの皆様、ここまで来られたのも皆様のおかげだと思っています。3人がおっしゃったようにとても面白いコメディになっていると思いますので、皆さん楽しんで頂けたらと思っております。

宮川知子(音楽監督・ピアノ演奏)
このような状況の中、 体の健康と感染しないことが第一ですが、喜怒哀楽が魂の健康には不可欠だと思っているので、舞台上で繰り広げられる喜怒哀楽、コメディなので特に笑いを この5人で一番感じて、それをお客様とこの舞台でシェアできたらなあと思っております。

宮川知子 井上希美 山本一慶 橋本真一 宮川安利

【公演情報】
ミュージカル・コメディ『ラヴ』
(マレー・シスガル作「LUV」より)
台本:ジェフリー・スウィート
作曲:ハワード・マーレン
作詞:スーザン・バーケンヘッド
演出:宮川安利
音楽監督・ピアノ演奏:宮川知子
出演:山本一慶/橋本真一/井上希美
●3/24~28◎六行会ホール
〈料金〉S席8,800円 A席6,600円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
〈お問い合わせ〉アーティストジャパン 03-6820-3500
〈公式サイト〉https://artistjapan.co.jp/performance/luv/

撮影:山副圭吾 (C)2021 ArtistJapan

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