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戦時下の恋と友情を瑞々しく描いた松田正隆の代表作『紙屋悦子の青春』いよいよ東京公演開幕迫る!

劇作家・松田正隆の90年代“静かな演劇”の金字塔と呼ばれ、彼の代表作とも言われる『紙屋悦子の青春』が、10月20日から東京・吉祥寺シアターで幕を開ける。(28日まで)

本作は、松田正隆の「長崎三部作」の第1作目にあたり、『坂の上の家』、『海と日傘』とともに繰り返し上演されている傑作戯曲。可児市文化創造センターのala Collection シリーズ12 作目として、10月1日~4日、可児市文化創造センター小劇場で上演され、多くの観客の胸に感動を呼び起こした。その舞台写真と演出家のコメントが到着した。

【あらすじ】
昭和20年春の九州。東京大空襲で両親を失い、兄夫婦(岸槌隆至・枝元萌)の家で慎ましく暮らす悦子(平体まひろ)の元に、とある縁談話が持ちかかる。相手は整備工の永与少尉(長谷川敦央 )で、彼を紹介したのは、悦子が密かに想いを寄せる飛行兵の明石少尉(藤原章寛 )だった。ぎこちない見合いながらも、お茶やおはぎの話題を通じて、次第に心を通わせていく悦子と永与。一方の明石は特攻隊に志願し、出立を前に紙屋家を訪れる。短くも二人きりの時間を持った悦子と明石は、想いを胸に押し込めて対面するのだった──。

庶民のささやかな日常から戦争の不条理をじわりと炙り出す戯曲を手がけているのは、「人の心」に焦点を当てる演出家・藤井ごう。タイトルロールの紙谷悦子役は文学座期待の若手女優・平体まひろ、悦子の兄嫁の紙谷ふさ役には実力派女優として知られる枝元萠、そして長谷川敦央、藤原章寛、岸槌隆至と、5人の実力派の俳優陣によって演じられる、戦争に翻弄されながらも真っ直ぐに生きる若者たちの愛とは、友情とは──。

【コメント】
藤井ごう(演出)
上質なフィクションは時代を見通し、真実を捉えています。 つい76年前にあった戦争。そこに生きた人々、生活、家族そして青春…に想像力の翼を広げるこ とは、未来を創っていく私たちにとって大切なことです。 この舞台が、僕たち継承する世代にその役割を果たすきっかけとなることを願っています。 そして、この物語の作者 松田さんの厳しく、そして温かい目線の世界を感じて頂ければ嬉しいです。

【公演情報】
ala Collection シリーズ vol.12
『紙屋悦子の青春』
作:松田正隆
演出:藤井ごう
出演:平体まひろ 長谷川敦央 藤原章寛 枝元 萌 岸槌隆至
●10/20~28◎吉祥寺シアター
〈料金〉一般5,000円 U25 2,500円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
(U25チケットは、25歳以下・当日要年齢確認・限定枚数)
〈お問い合わせ〉石井光三オフィス 03-5797-5502(平日12:00~18:00)
〈可児市創造センターHP〉https://www.kpac.or.jp/ala/

 

【舞台写真撮影撮影:中尾栄治】

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