conSept 2022年のラインナップ発表！

ミュージカルやストレートプレイで上質な作品を発表しているconSept の2022年の公演ランナップが発表された。

◎ヤングアダルト・シリーズ#1『アーモンド』
2020年本屋大賞翻訳小説部門1位に輝いた韓国発のヤングアダルト小説の舞台化、『アーモンド』が2月25日にシアタートラムで開幕する。（3月13日まで）

conSept がもっと多くの若年層やファミリー層に、舞台を観劇してもらいたいという思いを込めて、ヤングアダルト小説の舞台化をテーマに新たなシリーズを立ち上げた。その第１弾として届けるのが『アーモンド』。

多くの読者が、他者を思い理解する難しさについて共感したというこの脚本・演出を手がけるのは板垣恭一。conSept作品に初参加となる振付家・山田うんとのコラボによって、会話劇と身体表現の面白さを掛けあわせることで、「アーモンド」の小説とは違う魅力を最大限に引き出すために連日取り組んでいる。チケットも発売中。

原作：ソン・ウォンピョン

演出：板垣恭一

『アーモンド』
上演期間：2022年2月25日(金)～3月13日(日)
会場：三軒茶屋・シアタートラム
原作：ソン・ウォンピョン（チャンビ刊）
翻訳：⽮島暁⼦（祥伝社刊）
脚本・演出：板垣恭一
振付・ステージング：山田うん
音楽：桑原まこ
出演：長江崚行、眞嶋秀斗、智順、伊藤裕一、佐藤彩香、神農直隆、今井朋彦
〈公式サイト〉https://www.consept-s.com/almond/

◎Dialogue in Theater #2 『ハイゼンベルク』
conSeptによる会話劇第２弾はサイモン・スティーヴンスと2人の演出家によるコラボ企画。

“確かな事は不確かという事だけ”
『夜中に犬に起こった奇病な事件』でトニー賞を受賞した劇作家サイモン・スティーヴンスによる2015年オフ・ブロードウェイ初演作を日本初演する。

原題である「Heisenberg」が示すように、この作品はドイツの物理学者であるヴェルナー・カール・ハイゼンベルクの「不確定性原理」を下敷きにしたもので、「二つの離れた粒子の運動量や相関関係を正確に測り決定する事は出来ない」という意味を二人の男女の関係性に置き換えて語っている。
こう書くと難しい話に聞こえるが、その会話はウィットに富んだコメディタッチとも捉えられるもので、しかし互いの関係性が常に揺れ動き変化する様をじんわりと炙り出していく。

オフブロードウェイ初演時にニューヨークタイムズで“全てが終わったずっと後に、この作品は心に響いてくる”と評された本作。演出は小山ゆうなと古川貴義という２人の演出家。
人と人の関係性の揺らぎを2組の演出家と2組の男女から導き出そうというちょっと変わった企画となっている。

演出：小山ゆうな

演出：古川貴義

『ハイゼンベルク』
上演時期：2022年7月・8月
会場：中野ザ・ポケット
脚本：サイモン・スティーヴンス
翻訳：小田島創志
演出：小山ゆうな、古川貴義
出演：後日発表

◎Musical Drama #7『セリ（仮）』
目も鼻もない状態で生まれた女の子・千璃（セリ）と彼女の母・美香（ミカ）による8年間の戦いを綴った実話に基づく物語が、『いつか～one fine day』『GREY』に続くconSeptのオリジナル・ミュージカルとして誕生する。

“君には、どんな世界が見えてるの？”
暗闇でこそ輝く光を求めて
障害児を異国で育てる苦労、自身の心と身体との戦い、友人・家族との葛藤、娘誕生にまつわる医療裁判、繰り返される千璃の手術・・・。

原作は母であり異国の地で働くキャリアウーマンとしての倉本美香本人の視点からルポルタージュや手記のような形で、娘・千璃を取り巻く8年間の話が綴られている。そして18歳になった現在、千璃は家を飛び出し新しい環境でまだ成長の途中。
今回のミュージカル化に当たっては、視点を原作者から娘・千璃に切り替え、彼女が感じたであろう痛みや喜び、苦しみ、そして言葉ではない父と母との対話を演劇的・音楽的想像力を借りて紡いでいきたいと考えている。

その脚本・作詞を手掛けるのは、大小様々なミュージカル作品で翻訳・訳詞を担当する一方、オリジナル作品でも脚本・作詞家として活躍する高橋亜子。そして音楽は『いつか～one fine day』『GREY』に続き桑原まこが手掛ける。また演出はこれまでconSept作品で主に振付・ステージングをしていた注目の演出家・下司尚実が担当する。
conSept作品での新たなクリエイターたちのコラボレーションに注目したい。