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味方良介×今泉佑唯インタビュー『熱海殺人事件』46年目を飾る!

味方良介・今泉佑唯

つかこうへいの名作戯曲のひとつ『熱海殺人事件』が今年も上演される。〝LAST GENERATION 46〟と銘打った初演から46年目の上演は、まずは大阪からスタート。開場したばかりのCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて3月28日に初日を迎える(31日まで。そののち4月5日〜21日、東京 紀伊國屋ホールにて上演)

演出に岡村俊一、木村伝兵衛部長刑事役に味方良介、水野朋子婦人警官役に今泉佑唯、犯人・大山金太郎役にダンスボーカルユニット「lol-エルオーエル-」の佐藤友祐、富山から来た田舎の刑事・熊田留吉役は昨年に続きお笑いコンビNON STYLEの石田明という布陣で挑む。

その『熱海殺人事件』で、史上最年少24歳で木村伝兵衛という大役を演じて以来、3年連続の出演となる味方良介、昨年欅坂46を卒業し、これが本格的な女優デビューとなる今泉佑唯。伝兵衛&水野として新鮮なタッグを組む2人に話を聞いた「えんぶ4月号」のインタビューを別バージョンの写真とともにご紹介する。

お風呂での即興芝居がアドリブシーンで生きる?!

──味方さんは三度目の木村伝兵衛役ですね。

味方 三度もやらせてもらえるとは思っていなかったので、驚きと共に恐怖があります。

──恐怖というのは?

味方 一度目にできなかったことが二度目でできるようになったりしたので、じゃあ三度目は何をどこまでできるんだろうって。停滞するわけにはいかないし、どうやったら上にいけるのかなってことを考えます。ただ、やる人が変われば見え方も変わりますし、僕自身も変化していますし、どちらかというとゼロからつくるという感覚ですけどね。

──逆にいい部分はありますか?

味方 あの台詞が全部入っているのは救いです(笑)。あれをゼロから覚えるのは相当大変なことですから。

今泉 ひゃー!(笑)

──その大変なことを今泉さんはこれからされますね。

今泉 ドキドキします。私は初舞台で、今まで台本というものを読んだこともないんですよ。自分がどのくらいのペースで覚えられるかもわからないし、不安です。人の名前を覚えるのが得意っていうのが唯一の救いです。

味方 だったら大丈夫! みんな最初は苦労するけどね。

──今泉さんは舞台に出たかったのですか?

今泉 舞台はいつかやってみたいと思っていました。だからこの話をいただけたときはすごく嬉しくて。でも、このことを考えているとどんどん不安になるので、あまり考えずに今日まで生きてきました。

味方 (笑)。これが初舞台ならもう怖いものはないよ。大丈夫!

──お芝居は好きですか?

今泉 好きです。私よくお風呂で即興芝居してるんですよ(笑)。

味方 あら~(笑)。なにをやるの?

今泉 設定を決めて、一人三役とかして。

味方 え? 自分でシナリオを作るってこと?

今泉 はい。入院中の患者さん、看護師さん、おじさんの三役とかするんです。

味方 それは稽古場でぜひやってもらいたい。『熱海殺人事件』にもそういうシーンがあるし。

今泉 え? そうなんですか?

味方 うん。アドリブ、大変だよ(笑)。

泥まみれになればなるほどキレイになる「つか芝居」

──今泉さんは『熱海殺人事件』はご存知でしたか?

今泉 作品のことは知っていたのですが、舞台を観る機会がなくて。過去作を映像で拝見しました。もっとシリアスなのかと思っていたら、皆さん踊ってるし、お客様も笑ってるし。想像と違っていて、ほっとした気持ちはありました。

──今泉さんが演じる水野についてはどう思いましたか?

今泉 難しいなと思ったのが率直な感想です。どんな人なんだろう。強いのかな…。

──水野について味方さんからアドバイスするとしたらどんなことですか?

味方 自分の恥とか汚い部分を全部さらけ出すことが大事だと思います。泥まみれになればなるほどキレイになるから。恥じらいを全部捨てていったほうがいい。そこに苦労すると思うんですけどね。だけどこれは水野役に限らずみんなそうで。汚く、ひもじく、貪欲に。だからこそスッと立っている人間もいれば、ガッと行く人間もいる。そこに人間模様があるので。

今泉 難しい…。今、理解するのに必死です。

味方 これはね、実際にやればわかることなんだと思います。俺も初めてのときは台本を読んでも全然意味がわからなくて、稽古で実際にやってみて「なるほど。だからこうなるのね、だからこういうこと言ってるのね」ってわかったから。

今泉 そうか! じゃあ今は未知のままで。

味方 台本とにらめっこしててもしょうがない、この作品は特に。

今泉 私、ずっと台本を読んでるんだろうなって想像していました。

味方 読んでるより飲んでる時間のほうが長いよ(笑)。

──舞台上の空気から、その飲んでる時間が作品に生きているんだろうなと感じます。

味方 そうですね。稽古時間より長い時がありますから(笑)。ずっと芝居の話ばっかりしていますよ。ああでもない、こうでもないって言いながら。

今泉 どういう話をするんですか?

味方 「ここがうまくいかないんだけど、どうしたらいいんだろう」とか。あとは、今作にも出演する石田(明)さんが突拍子もないことを言い出すので、それにツッコんだり。

──そういうやりとりで舞台上での対応力も上がりそうですね。

味方 上がります。ツッコミのスキルも上がりますし(笑)。アドリブ多いから。

今泉 なんだかちょっと楽しみになってきました。早くやってみたいです!

本当に変な人にしかできない龍馬と伝兵衛

──味方さんは今回の木村伝兵衛はどうなりそうですか?

味方 今までの二度の経験と、昨年『新・幕末純情伝』で坂本龍馬をやらせていただいたことが、今回の木村伝兵衛に影響してくると思います。

──龍馬が木村伝兵衛に影響するんですか?

味方 確実に影響します。龍馬をやれて、絶対にもう一回木村伝兵衛やりたいと思ったから。本当に変な人にしかできないと思うんですよ、龍馬も。

──同じ〝変な人にしかできない〟坂本龍馬を演じることで、逆に木村伝兵衛が見えてきた、みたいなことですか?

味方 そうです。龍馬を演じた今だからわかるものがたくさんあるので、それを持って今回演じたいと思っています。

──今泉さん、今のうちに味方さんに聞いておきたいことはありますか?

今泉 もし本番で急に台詞が飛んでしまったらどうするんですか?

味方 そういうときは誰かが助けてくれるから大丈夫。でも台詞が飛ぶって、例えば「ここで泣いてやろう」とか頭で考えているときに起きることだと思うから。そうやって無理につくるのではなく、役になって素直にやっていれば、たとえ台詞が出なかったとしても、観ている方たちが「素晴らしいものを観た」と思うようなものになったりする。それに、頭が動かなくても口は動いてくれるくらいまで稽古するので、そうそう飛ぶことはないから!

今泉 なるほど。稽古場でもいろいろ教えてください!

──開幕が楽しみです。

今泉 私、千秋楽でどんな感じでいるんだろう?

味方 随分先のこと考えてるね!(笑)

味方良介・今泉佑唯

みかたりょうすけ〇東京都出身。俳優として舞台を中心に活躍中。近年の主な出演作品は『恋するブロードウェイ♪』ミュージカル『テニスの王子様』『We are ウォンテッド!』『ボーイバンド』『ライチ☆光クラブ』『回転する夜』『グランドホテル』など話題の舞台に数多く出演。近作に『リメンバーミー』『MOJO』『ウエアハウス ~Small Room~』『ミュージカル 黒執事』『熱海殺人事件』『Take Me Out』『新・幕末純情伝 FAKE NEWS』『ラヴ・レターズ』などがある。

いまいずみゆい〇神奈川県出身。2015年より活動してきた欅坂46を2018年11月に卒業。『熱海殺人事件』LAST GENERATION 46で初舞台を踏む。テレビドラマは土曜ドラマ24『徳山大五郎を誰が殺したか?』、『残酷な観客達』、木ドラ25『恋のツキ』に出演。昨年10月に写真集『誰も知らない私』を出版。

【公演情報】

春です!!つかです!!熱海です!! つかこうへい復活祭 VOL.1

『熱海殺人事件 LAST GENERATION 46』

作◇つかこうへい 

演出◇岡村俊一

出演◇味方良介 今泉佑唯 佐藤友祐(lol-エルオーエル-)  石田 明(NON STYLE)

3/28~31◎大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール

4/5~21◎東京・紀伊國屋ホール

〈お問い合わせ〉Mitt 03-6265-3201(平日12:00~17:00)

http://www.rup.co.jp/

 

【取材・文/中川實穂 撮影/岩田えり】

 

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