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歌舞伎座「三月大歌舞伎」第一部の『新・三国志』 市川猿之助・市川中車スチール写真公開 !

中車(張飛) 猿之助(関羽)

歌舞伎座「三月大歌舞伎」は3月3日に幕を開ける(28日まで)。

その第一部で上演されるのが、『新・三国志』。1999年、三代目市川猿之助(現 猿翁)により創出された、スーパー歌舞伎『新・三国志』は、世界的に名高い羅貫中の傑作長編小説「三国演義」に想を得て、劇作家・横内謙介が筆を執り、約1800年前の中国を舞台に、高潔で純粋な魂を持つ勇士たちの姿を壮大なスケールのもとに描き出した超大作。

三代目市川猿之助が主演の関羽を演じ、演出もつとめたスーパー歌舞伎『新・三国志』は、圧倒的なスペクタクルに富む演出で多くの人々を魅了。新橋演舞場(1999年4・5月)で幕を開けた初演では、名古屋・中日劇場(1999年6月)、大阪松竹座(1999年9・10月)、新橋演舞場(2000年4・5月)、大阪松竹座(2000年6月)、博多座(2000年11月)まで、歌舞伎では異例の二年半に及ぶロングランを果たしたスーパー歌舞伎シリーズでも屈指の人気作。さらに、熱狂的な支持を受けた『新・三国志』は、続編として『新・三国志Ⅱ』『新・三国志Ⅲ 完結篇』が製作され、再演が望まれる伝説的な作品となった。

熱狂の初演から23年──新たな演出・構想のもと、本年3月、歌舞伎座に『新・三国志』が初登場。今回はさらに、劉備、張飛と義兄弟の契りを結び、義に生きた英雄・関羽に焦点を当てた「関羽篇」として上演する。

コロナ禍での公演再開以降、上演時間や演出的な制約というかつてない逆境を跳ね返す発想とその行動力で、澤瀉屋のお家芸である「三代猿之助四十八撰」の大作を、新たに“歌舞伎座版”として創造している当代・四代目市川猿之助。

今回の『新・三国志』では、猿翁をスーパーバイザーに、横内謙介が脚本・演出、そして猿之助が主演の関羽を演じて宙乗りを披露し演出も担う。まさに新たな『新・三国志』の誕生となる。

《あらすじ》
乱世を生きる関羽は、張飛、そして気高い志を持つ劉備と運命的な出会いをします。人々が幸せに生きる世を夢見る、劉備の真っ直ぐな眼差しに心打たれ、その”夢見る力”を信じて、三人は咲き誇る桃園で義兄弟の契りを結びます──。
劉備の理想とする平和な世をつくるため、関羽たちは軍略に長けた孔明を軍師として迎えます。孔明は台頭する魏と呉の二つの勢力に拮抗する第三の国、蜀の建設を進言。ここに群雄割拠の幕が切って落とされます。宿敵、曹操を討ち倒すため、赤壁の地で戦いの火蓋が切られ……。

この度、主人公・関羽を演じる市川猿之助と、関羽と義兄弟の契りを結ぶ張飛を演じる市川中車が、公演に先駆けてスチール撮影を行った。

撮影は、写真家・渞忠之(みなもと ただゆき)。スーパー歌舞伎Ⅱの『ワンピース』や『新版 オグリ』、21年に歌舞伎座で上演された日蓮聖人降誕八百年記念『日蓮』や三代猿之助四十八撰の内『伊達の十役』など、これまで当代猿之助が新しい扉を開くときにタッグを組んできた。

アートディレクションには、独創的なデザインを手掛ける東學(あずま がく)。猿之助の信頼するスタッフワークにより、初演から23年を経た令和4年、新たな『新・三国志』の幕が開く。

都内スタジオで行われた撮影では、脚本・演出の横内謙介も立ち会い、スタッフが熱い眼差しで見守る中、テンションの高い撮影が行われた。風が吹く中を、力強く、明日を見つめる関羽と張飛。初演以来のテーマ「夢見る力」をまじまじと感じさせる写真が撮り下ろされた。

その撮影について、市川猿之助は「いいものができる!」と確信。横内謙介の脚本も「今回の歌舞伎座に合わせて素敵な脚本をお書きくださっている」、また初演以来の加藤和彦の音楽も発掘されたことにより「いいものができること間違いなし!」と語った。

市川中車は、父である三代目猿之助が創った『新・三国志』を「上演時間を半分にしてやるという猿之助さんのチャレンジにより触れられてとても嬉しい」と語り、劉備を初演以来の市川笑也が演じることで「新しいというよりも、古い、父がやっていた時代に戻ってやらせていただいているような感覚」と感慨深げだった。

脚本・演出の横内謙介は、初演では脚本だけだったが、今回は演出にも参加。初演について、「髭のない関羽は三代目猿之助さんがかなりこだわっていらしたところで、女性にも受け入れていただける三国志を目指して、新しい関羽像をおつくりになられた」と語り、「当時観た人も、評判だけは聞いているという人も多いでしょうから、それに負けないようにしたい」と意気込んだ。

魂が共鳴し合い、互いを信じる英雄たちの、”夢見る力”がいよいよ歌舞伎座で甦る!

 

【公演情報】

歌舞伎座「三月大歌舞伎」
●2022年3月3日(木)~28日(月)
【休演】10日(木)、22日(火)

◎第一部 11:00~

羅貫中 作「三国演義」より
横内謙介 脚本・演出
市川猿之助 演出
市川猿翁 スーパーバイザー
三代猿之助四十八撰の内
一、『新・三国志』
関羽篇
市川猿之助宙乗り相勤め申し候

関羽 市川猿之助
劉備 市川笑也
香溪 尾上右近
孫権 中村福之助
関平 市川團子
諸葛孔明 市川弘太郎改め市川青虎
華佗 市川寿猿
司馬懿 市川笑三郎
陸遜 市川猿弥
黄忠 石橋正次
曹操 浅野和之
呉国太 市川門之助
張飛 市川中車

◎第二部 14:40~

河竹黙阿弥 作
天衣紛上野初花
二、『河内山』
質見世より玄関先まで

河内山宗俊 片岡仁左衛門
松江出雲守 中村鴈治郎
宮崎数馬 市川高麗蔵
腰元浪路 片岡千之助
番頭伝右衛門 片岡松之助
北村大膳 中村吉之丞
米村伴吾 澤村宗之助
黒沢要 中村亀鶴
大橋伊織 坂東亀蔵
和泉屋清兵衛 河原崎権十郎
後家おまき 坂東秀調
高木小左衛門 中村歌六

二、『芝浜革財布』

魚屋政五郎 尾上菊五郎
政五郎女房おたつ 中村時蔵
左官梅吉 河原崎権十郎
錺屋金太 坂東彦三郎
酒屋小僧 寺嶋眞秀
桶屋吉五郎 市村橘太郎
大家長兵衛 市川團蔵
金貸おかね 中村東蔵
大工勘太郎 市川左團次

◎第三部 18:30~

近松門左衛門 作
一、『信州川中島合戦』
輝虎配膳

長尾輝虎 中村芝翫
お勝 中村雀右衛門
直江山城守 松本幸四郎
唐衣 片岡孝太郎
越路 中村魁春

戸部銀作 補綴
増補双級巴
二、『石川五右衛門』
松本幸四郎宙乗りにてつづら抜け相勤め申し候

石川五右衛門 松本幸四郎
三好長慶 中村松江
三好国長 中村歌昇
左忠太 大谷廣太郎
右平次 中村鷹之資
佐々木秀経 中村玉太郎
細川和氏 市川男寅
仁木頼秋  市村竹松
次左衛門 松本錦吾
呉羽中納言 大谷桂三
此下久吉 中村錦之助

〈料金〉1等席16,000円 2等席12,000円 3階A席5,500円 3階B席3,500円 1階桟敷席17,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉チケットホン松竹(10:00-17:00)0570-000-489
または東京 03-6745-0888 チケットWeb松竹 検 索
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/745

 

【写真・資料提供/松竹】

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