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松竹大谷図書館が戦前の歌舞伎座筋書をデジタルアーカイブで公開!

公益財団法人松竹大谷図書館では 7 月 1 日より、歌舞伎座の戦前までの筋書(劇場プログラム)について、Web 上で閲覧できるデジタルアーカイブを公開する。

松竹大谷図書館では令和2年度(2020年)のクラウドファンディングにて、明治 22 年に初開場した東京歌舞伎座の戦前までの筋書約 1,180 冊のデジタル撮影と保存のための資金調達プロジェクトを実施した。成立後から、アーカイブ構築等 Web 公開に向け準備を進めていたが、この度、HP 内のデジタルアーカイブ「芝居番付検索閲覧システム」において公開を開始することとなった。

この公開により、明治・大正期より戦前までの歌舞伎座の筋書を、Web 上で検索・閲覧することができるようになった。

松竹大谷図書館所蔵貴重資料デジタルアーカイブ「芝居番付検索閲覧システム」
URL :https://www.dh-jac.net/db1/ban/search_shochiku.php
問い合わせ先:(公財)松竹大谷図書館 03-5550-1694

※1)松竹大谷図書館所蔵貴重資料デジタルアーカイブ「芝居番付検索閲覧システム」は、松竹大谷図書館と立命館大学アート・リサーチセンターとの間で結ばれた協定に基づき、システムの開発及び公開をアート・リサーチセンターが行っています。
※2)デジタルアーカイブ公開後は資料保護のため、原則として資料現物の閲覧はできなくなりますのでご了承ください。

筋書検索画面

【松竹大谷図書館概要】
公益財団法人松竹大谷図書館 は、昭和 33(1958)年 7 月 1 日に開館し、本年で創立 64 年を迎える演劇・映画専門の私立図書館です。歌舞伎やその他の演劇・映画に関する台本やプログラムなどの資料約 49 万点を無料で一般公開しています。松竹が手掛けた興行関連資料から他社の資料までを幅広く収集・所蔵し、利用者へのサービスに努めています。

【クラウドファンディングでの取り組み
当館では平成 24(2012)年より、クラウドファンディングサービス「READYFOR」にて運営費の募集を開始、平成 25(2013)年からは、貴重資料のデジタル化や保存プロジェクトにも取り組んでおります。歌舞伎座筋書は公演一次資料として利用頻度が高いため製本が崩壊したものや、紙自体も経年劣化が進んで破損しているものもありました。そこで令和 2(2020)年に、「【第9弾】演劇史を紐解く、歌舞伎座の絵本番付と筋書を後世へ。 」プロジェクトとして、戦前の歌舞伎座の筋書をデジタル化し、保存するためのクラウドファンディングを実施いたしました。大変ありがたいことに 256 名の方より 325 万円のご支援をいただきプロジェクトは成立いたしました。
以後2年間は、立命館大学アート・リサーチセンターの協力のもと、筋書のデジタル撮影とアーカイブ構築を進め、閲覧システムでの公開に向け、準備をして参りました。この度の公開により、利用者はどこからでも自由にアクセスし、戦前の歌舞伎座筋書の検索・閲覧・活用ができるようになります。

筋書検索画面本番

【芝居番付検索閲覧システムの特色】
「芝居番付検索閲覧システム」は、平成 26(2014)年度に実施したクラウドファンディング「【第 3 弾】日本文化の宝・歌舞伎や映画の記憶を未来につなぐ。」プロジェクトにより当館所蔵の【芝居番付】(ポスターやチラシにあたる資料)をデジタル化し、公開しているデータベースです。
今回デジタル化した【筋書】、【絵本番付】が加わることで、当館所蔵の歌舞伎座開場当時から戦前までの番付全種類を Web で一覧できるようになり、より充実したデータベースになります。
●演目名や劇場名、上演年月日などから資料を検索することができます。
●検索結果画面の見開きページごとのサムネイル画像をクリックすると、表紙から全てのページを拡大して閲覧することができます。
上)芝居番付検索閲覧システム サムネイル画像(明治 24(1891)年 1 月歌舞伎座筋書)

【筋書、絵本番付とは】
現在の劇場プログラムにあたる資料です。明治初期には新しい形式の番付として演目の挿絵と配役(役割)が掲載された木版刷の【絵本番付(絵本役割)】が発行されていましたが、印刷技術が発達するにつれて、配役とあらすじが掲載された活版印刷の【筋書】も発行されるようになりました。さらに大正期に入ると【筋書】には出演俳優の写真や談話などが掲載されるようになります。
また、劇場からのお知らせのほか、化粧品など様々な広告が掲載された【筋書】は、出版当時の社会や世相を反映した生活文化を物語る貴重な資料でもあります。
これら資料のデジタルアーカイブ公開により、演劇界のみならず、近代から戦前の日本の社会や文化、出版分野などの研究発展にも寄与できればと考えております。

明治45(1912)年4月絵本番付、筋書.

明治24(1891)年1月筋書

大正 14(1925)年 6 月 歌舞伎座筋書裏表紙

【現在進行中の貴重資料デジタル化プロジェクト】
●令和元(2019)年度「【第 8 弾】写真で蘇る名優の面影、歌舞伎の魅力を次世代へ。」
【歌舞伎ブロマイド】12,000 枚をデジタル化。アーカイブ公開に向け準備中です。
●令和 3(2021)年度「【第 10 弾】歌舞伎や映画、フィルムがつないだ記憶を遺す。」
【映画フィルム】簡易的なデジタルデータを作成し、映像内容を調査中です。
今後も貴重資料のデジタル化プロジェクトを進め、希少性や利用頻度の高いものから順次公開していく予定です。

公益財団法人松竹大谷図書館
〒104-0045  東京都中央区築地 1-13-1 銀座松竹スクエア 3 階
03-5550-1694  (平日 10:00-17:00)

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