新国立劇場のシェイクスピアの歴史劇シリーズが最終作『リチャード二世』でついに完結! 過去作品の映像上映も!
新国立劇場で2009年から続いたシェイクスピアの歴史劇シリーズが、ついにを完結を迎える。最終作となるのは『リチャード二世』、10月2日~25日、新国立劇場 中劇場にて上演される。
新国立劇場のシェイクスピア歴史劇シリーズは、『ヘンリー六世』三部作から一昨年の『ヘンリー五世』まで、同一の役を同じ俳優が通して演じ、またスタッフも全員同じメンバーで上演されることなどで、我が国演劇界の大きな話題となった。またイギリスの内乱、対フランスとの戦争や権力への執着など、様々な”争い”を通し、人間の営みの愚かさや気高さを余すところなく描き切り、高い評価を得てきた。
最終作となる『リチャード二世』は、歴史的には最も古い時代を扱った史劇で、全ての発端であり、人々の争いの原因となった、ボリングブルック(後のヘンリー四世)による、リチャード二世からの王権奪取が描かれる。まさに最終作にして、その出発点を解き明かす鍵となる公演だ。
【あらすじ】
リチャード二世の王宮。王の面前に、反目しあう二人の貴族、モーブレーとボリングブルックが召喚される。ボリングブルックは先ごろ暗殺されたグロスター公の死に、モーブレーが関与していたと告発するが、モーブレーはこれを否定。王の裁定は後日、決闘によって黒白をつけるというものだった。その当日、いよいよ決闘開始という時に、突如、王は決闘の中止と二人の追放を宣告する。
ボリングブルックは六年の追放に処されるのだが、やがて彼の父が死去すると、王はその財産を没収する。この暴挙に加え、それまでのリチャードの治世に不満を高まらせていた貴族たちのもとに、ボリングブルックが名誉の回復を求め、大軍を率いて帰国するとの報が寄せられる。
次々とボリングブルックに靡く貴族たち。民衆の支持も得た彼は、籠城した王と対峙すべく兵を進める。ボリングブルックは自身の名誉回復だけを要求するのだが、気圧された王は自ら譲位を宣言してしまう……。
出演は、岡本健一、浦井健治、中嶋朋子など、このシリーズには欠かせない俳優陣。そして演出の鵜山仁をはじめ、スタッフもほぼ同じ布陣で臨む。足掛け12年をかけた壮大な歴史絵巻がついに完結することになる。
また新国立劇場では、このシェイクスピア歴史劇シリーズについて、映像上映を企画。過去の上演作品から『ヘンリー六世』と『リチャード三世』の映像を上映する。
【公演情報】
『リチャード二世』
作 ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:小田島雄志
演出:鵜山 仁
出演:岡本健一 浦井健治 中嶋朋子 立川三貴 横田栄司 勝部演之
吉村 直 木下浩之 田代隆秀 一柳みる 大滝 寛 浅野雅博
那須佐代子 小長谷勝彦 下総源太朗 原 嘉孝 櫻井章喜 石橋徹郎
清原達之 鍛治直人 川辺邦弘 ⻲田佳明 松角洋平 内藤裕志 椎名一浩 宮崎隼人
●10/2~25◎新国立劇場 中劇場
〈料金〉 S席8,800円 A席6,600円 B席3,300円(全席指定・税込・未就学児童入場不可))
〈お問い合わせ〉新国立劇場ボックスオフィス:03-5352-9999(10:00~18:00)
〈公式サイト〉https://www.nntt.jac.go.jp/play/richard2/
【上映情報】
「シェイクスピア歴史劇シリーズ映像上映」
Aプログラム『ヘンリー六世』(2009年上演)
新国立劇場シェイクスピア歴史劇シリーズの開幕作品。9時間を超える長さとなった通し上演は世間の度肝を抜き、2010年の読売演劇大賞受賞をはじめ演劇界でも大きな話題となった。
Bプログラム『リチャード三世』(2012年上演)
『ヘンリー六世』の出演俳優が再集結。同じスタッフ、同じキャストを引き継いでの上演が実現したのは、世界的にも稀で、日本では初めてとなった。
会場:新国立劇場 中劇場
公演日程:2020年10月27日(火)~11月3日(火・祝)
〈料金〉(税込)
Aプロ/ヘンリー六世 5,500円
Bプロ/リチャード三世 3,000円
2作品通し券 7,600 円
〈チケットに関するお問い合わせ〉新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999(10:00~18:00)
〈公式サイト〉https://www.nntt.jac.go.jp/play/shakespeare-screening/