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八嶋智人や藤田記子らも出演!カムカムミニキーナの最新作『サナギ』8月に上演!

カムカムミニキーナの最新作『サナギ』が、座・高円寺 1で、8月12日から東京公演を行う。その後、北海道、奈良でも上演を予定している。

カムカムミニキーナは最近作の『両面睨み節~相四つで水入り』『猿女のリレー』のように、日本の古代の謎を解きながら現代の闇をそこに重ねていく松村武の作家性と、劇団員をはじめとする出演者の多彩な表現力で、毎回独自の舞台を構築、高い評価を得ている。そして、今回はサルタヒコ伝説と魔除けの銅鐸「さなぎ」をモチーフに物語を生み出す。

出演は、八嶋智人や藤田記子をはじめとする個性豊かな劇団員たち、客演には大薮丘、秋山遊楽ら新鮮な顔ぶれで贈る最新作『サナギ』に期待がふくらむ!

【キャッチ】
時間に打ち捨てられた湖畔の劇場は今や無人の廃墟。
のはずが、何かが中で蠢いている。
貝殻がうず高く積まれた山から異臭が漂う。
真夜中に群れる真っ黒な浮浪者の影。
彼らはヤチマタの境を越えてやってくる。
魔人猿田彦(さるたひこ)が巡回する半透明有刺鉄線の柵を隔て、
ヒラフ貝の吐息が織りなす脆弱な虚構の物語と、
荒野をさすらう流賊達の無頼な生き様が、
渦を巻いて混ざり合い、警告の鐘を奏で、
やがて湖底の怪物の目を覚ましてしまう

一人の誇り高き女優が引退を決め、湖畔の別荘地で静かな余生を夢見た。
だが湖畔の森は、夜になると姿を変えた。
廃墟の劇場から漏れ聞こえる真夜中のパーティータイム。
魔境を越えて侵入を繰り返す、バスに乗った襲撃者。
女優は思いつめた末に開眼し、正気の境を捨てた

鐘を鳴らして奴が来る。腰に貝殻ぶらさげて。あああ、夢よ、よき友よ
サルタマニア、サンタモニカ!

【作品解説】
作家:松村武
「古事記」「日本書紀」などに登場し、日本各地の神社に祀られる、道、分岐の神、サルタヒコ神の伝説が下敷き。
魔除けの銅鐸「さなぎ」を呪術的に駆使して、ヒルメ(アマテラス)の王権支配に抗おうとした、天狗の源流サルタヒコを祀る古代国家が、次第に追い詰められていく様を、現代において起こっている、然るべき道筋を失って嘘と混迷にゆがめられた現実に追い詰められていく「物語」、そしてそれを生み出す「文化」の葛藤になぞらえる。
古代の大和が日本を統一していった王権の歴史は、もちろん武力によるものであろうが、「古事記」「日本書紀」にある、そのような争いの中心的な問題は信仰の違い、文化の違いではないか。
「さなぎ」と呼ばれる銅鐸について、当然その存在は認識されていたはずなのに、記紀では一言も触れられていない。この不自然さを、滅ぼされた神、サルタヒコこそ銅鐸の正体であるという説により、未だ、用途がはっきりしないのに、次々と出土する銅鐸というものに、一つの文化、物語の滅亡の現実的記録を見る。
我々が生きる現代の、あたりまえのように周りにある文化、物語というものが、突然消失するということは過去に現実に起こったことであり、今も、それが十分に起こりうる、そしてコロナ禍という緊急事態に置いて、次々と廃業する演劇の仲間達の知らせを聞くにつけ、そのことの現実味が増す昨今の危機感を作品にしたい。
最大の問題は一体何とどう戦えば、その流れに抵抗できるのか。謎に包まれた記紀以前の古代史と向かい合うことで、何らかの手がかりを得る、新たな物語を構築したい。

【公演情報】
カムカムミニキーナ vol.71
『サナギ』
作・演出:松村 武
出演:
八嶋智人 藤田記子 亀岡孝洋 長谷部洋子
未来 田原靖子 柳瀬芽美 渡邊礼 福久聡吾
スガ・オロペサ・チヅル 栄治郎
松村武 (以上、劇団員)
大薮丘 秋山遊楽
坂本けこ美 内田靖子 齋藤かなこ 阿部大介
泰山咲美 山下ひとみ 山本ユウ
●8/12~22◎座・高円寺 1
〈料金〉 5,000 円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
〈発売〉2021 年 7 月 17 日(土)10:00 発売開始
※パンフレット付きチケット 6,500 円(税込)あり。
※劇団取扱いは、当日精算のみ
〈劇団公式サイト〉https://www.3297.jp/

●9/5◎奈良公演 DMG MORI やまと郡山城ホール
〈発売〉2021 年 7 月 10 日(土)10:00 発売開始
〈チケット問い合わせ〉山城ホール 0743-54-8000(9:00~20:00 火曜・第3水曜休館)
●8/28・29◎北海道公演 道新ホール
〈発売〉6 月 1 日(火)一般発売開始
〈チケット問い合わせ〉HTB 広報お客様センター011-233-6600(月曜~金曜 10:00~18:00 祝日は除く)

 

 

 

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