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佐藤隆太で一人舞台『エブリ・ブリリアント・シング』日本初演決定!

海外で旋風を巻き起こした一人舞台『エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~』が、ついに日本に初登場する。

東京芸術劇場では、野田秀樹芸術監督の芸方針のもと、日本各地の地域の拠点となる公共劇場との連携を深め、共同制作を行ってきた。今回、新潟りゅーとぴあ市民芸術文化会館と連携して、『エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~』(以下、『エブリ・ブリリアント・シング』と表記)を創作する。
『エブリ・ブリリアント・シング』は2013年にイギリスで幕をあけ、翌年には演劇祭の最高峰の一つであるエディンバラ国際演劇祭に参加し、3年連続して同演劇祭で上演されるという快挙を成し遂げた作品。2014年以降、ニューヨークを始め、世界中で翻訳上演されている話題作の日本語初演となる。

この作品『エブリ・ブリリアント・シング』が、世界中の人々を虜にしてきたのは、観客との距離が近いトークライブかのような、特殊でユニークな上演形態が挙げられる。
登場人物は一人のみ。開演前から、出演者が観客に話しかけたり、番号のついた小さなカードを渡したり。観客が全員着席すると、リストを手にしたキャストが自分の子ども時代の話を語り始める。そのリストは、この世界にある「ありとあらゆるステキなこと」を書き連ねたリスト。
観客は、キャストから渡されたカードにある自分の番号が呼ばれたら、そこに書かれている言葉を読み上げたり、出演者によって促されて参加したりするうちに物語が進行していく。観客とキャストのやりとりは、アドリブのようでいて実は戯曲の段階でかなり計算されつくしたやりとりになっていて、やがて観客も主人公を演じるキャストと共に、人生で「ステキなもの、ステキなこと」を探る旅が始まる、という舞台となっている。

今回この作品の日本語初演に翻訳・演出として参加するのは、2019年夏に上演された『福島三部作』で注目される谷 賢一。谷は、劇作・演出のみならず『最後の精神分析』の翻訳で小田島雄志翻訳戯曲賞を受賞、翻訳でも一目置かれた存在。谷自身、ルーマニアのシビウ演劇祭で本作を観劇して以来、日本語上演を切に希望、今までにない上演形態に心惹かれ、早速、原作の英語台本の翻訳にとりかかった。

出演は1人だけ、そして、取り囲む観客を「自分が語る物語」に引き込むという難役に挑戦するのは、今年がデビュー20周年となる佐藤隆太。役者として更なる高みを目指して、『エブリ・ブリリアント・シング』の出演を決意した。

【コメント】

谷 賢一(翻訳・演出)
この本は、演劇とショーの中間にあるような、魔法のような作品です。演劇かしらと思って観に行くと、キャストがラフに観客に話しかけてきて、なるほどこれはトークショーなのだなと思って油断して観ていると、いつの間にか主人公の濃厚なドラマに引き込まれていて「これはドラマだ! 演劇だ!」と思わされる。アドリブのようにしか見えない箇所が何箇所もあるのに、すべての台詞と行動は戯曲中で指示されている。舞台と観客の関係、フィクションとノンフィクションの境界を揺さぶってくる野心作なのです。日本国内でこれに似た演劇が行われた試しはなく、上演されればまさに本邦初、日本の演劇界にとっても衝撃となるでしょう。
昨今、日本においても世界においても、演劇やその他の芸術において「観客の参加」が大きなテーマになっています。日本では映画の発声可能上映や応援上映の人気、ハロウィン・イベントへの参加やコスプレイベントの隆盛などにとどまっていますが、欧米では「イマージブ・シアター」すなわち「没入する演劇」として観客がフロアを移動したり俳優と会話したりする演劇が人気を博しています。この作品もその一種ですが、この戯曲の優れているところはハプニングやアドリブに見えるイベントのすべてが戯曲段階で計算され尽くしているという点にあります。これによりどんなハプニングが起きても物語の強さは損なわれず、おかしな客いじりで空気が乱されることもなく、アドリブに見えるのにシナリオ通りという不思議な雰囲気が醸し出されるのです。
主人公の男は……、賢くユーモアに富み、音楽を愛し、文学を愛しているけれど、心に深い傷を負っています。幼少期の彼を襲った母の自殺未遂という悲劇が、彼の人生に大きな影を落としてしまった。自殺あるいは自殺未遂を行った家族のいる人の自殺率は、そうではない人の何倍も高いそうです。主人公の男はその孤独を癒やしてくれる女性と出会いますが、彼女ともうつ病が原因で別れてしまう。うつや自殺が欧米以上に社会問題になっている日本で上演するに相応しい作品です。

佐藤隆太
今回のお話を頂き、台本を拝読して、すぐに「やらせてください!」とお答えしました。初めての一人芝居、ユニークな上演形態など、経験のないことへの好奇心が湧きました。しかし何よりも、この作品が持っている力に心を動かされたのです。
ただこの作品は、自分自身の人間性をさらけ出し、人としての度量も試されるので、毎公演、覚悟を決めなければならない。冷静に考えたらこわさもあります。普段やっている演技とは少し違いますが、だからこそ、日々の変化を楽しみ、濃密な時間をお客様と共有できたらと思っております。
ここで本番中にどんなことを行うか少し説明させて頂きます。登場人物は僕一人だけ。観客の皆さんには、僕を取り囲む形で座っていただき、僕はその舞台の真ん中で、ある男性の物語を語っていきます。折角、取り囲んでお話を聞いてもらうので、お客様にも物語に参加してもらうことになります。「えっ、観客参加型なの」と一瞬たじろいだ方、安心して下さい。物語を語るお手伝いをお願いするだけです。僕が語る「ある男性の物語」を聴いて、一緒に物語を紡いでくだされば、 きっと「明日も元気に生きて行こう」と前向きな気持ちになれるはずです。「ブリリアントな こと」「ステキなこと」を探す旅にご一緒しましょう!

【公演情報】
『エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~』
作:EVERY BRILLIANT THING by Duncan Macmillan with Jonny Donahoe
  (ダンカン・マクミラン+ジョニー・ドナヒュー)
翻訳・演出:谷 賢一
出演:佐藤隆太
●2020/1/25~2/5◎東京芸術劇場シアターイースト
〈料金〉5,000円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)25歳以下、高校生以下 等割引あり
〈お問い合わせ〉東京芸術劇場  0570-010-296  http://www.geigeki.jp/t/
〈発売開始〉2019年11月16日(土)
〈HP〉www.ebt-stage.com
<全国ツアー公演>
●2020/2/8~11◎新潟公演 2月8日(土)~11日(火・祝)りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場
●2020/2/15・16◎松本公演 まつもと市民芸術館 実験劇場
●2020/2/16~119◎名古屋公演 名古屋市千種文化小劇場
●2020/2/22・23◎大阪公演 茨木クリエイトセンター
●2020/2/29~3/1◎高知公演 高知市文化プラザかるぽーと

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