中村倫也、黒木華らの出演、シス・カンパニー公演『ケンジトシ』本日開幕!
シス・カンパニー公演『ケンジトシ』が、コロナ禍による延期から約2年半を経て、本日2月7日、『ケンジトシ』東京公演がいよいよ開幕した。
東北の大地から、天空の星々に至るまで、その創作の翼を広げた宮沢賢治
彼の傍らには聡明で信仰篤き妹トシの姿があった──
近年の未曽有の災害や、新型コロナウイルス感染症などの疫病に立ち向かう現代にあっても、宮沢賢治が遺した言葉の数々は、長きに渡り、私たち日本人の人生や暮らしの多くの場面に寄り添ってきた。本作は、そんな宮沢賢治と彼の創作のインスピレーションであった妹トシを新たな視点から瑞々しく描いた劇作家・北村想のオリジナル戯曲となる。
そして、日本を代表する演出家・栗山民也の下、舞台初共演を果たす中村倫也、黒木華、そして名優・山崎一、新進・田中俊介らと共に、皆様を“無方の空”へと誘う。長き延期期間を経て、ついに、その全貌が語られる。
《~INTRODUCTION~》
やっと雪解けの終わった寒村のはずれ。
土塊にたたずんで、その土塊に視線を落としたまま先程から少しも動かぬ、ダービーハットと外套の男が在りました。
そこに通りかかったトレンチコートと長靴の男が尋ねます。
「この辺りに、宮沢賢治という男の住まいがあると聞いたのだが、
どこへ行けば会えるだろうか」
「ケンジか、アレなら、どっかの畑さ、いるべ」
外套の男はそう答えると去っていきました。──
【コメント】
中村倫也 (ケンジ=宮沢賢治)
宮沢賢治というと、作品の世界観と重ね合わせた賢治像や、どこか神格化されたアイコンとしてのイメージがありますが、この作品は北村想さんの考察や研究が入っている戯曲です。あまり難しく考えず、まずは「ケンジとして存在する」ことが大切だと思っています。これは、もがきながらも何かを探し求め、懸命に生きている人たちの物語です。ご覧になる方々も、ふとご自身とリンクする部分を感じるのではないでしょうか。そして、舞台では初共演なのですが、黒木華さんと僕は芝居に「遊び心」がある二人だと思っているんです。今回、そういうことが可能な場面では、本当に二人で楽しく遊んでいるかのような会話ができたら面白いな、と思っています。
黒木華(トシ=妹)
台本を読んだ当初は、北村想さんの独特の世界観をきちんと伝えられるのだろうか・・・と戸惑いもありましたが、稽古初日に演出の栗山さんから「答えを探さなくていい」「わからないことの大切さ」という言葉をお聞きしてからは、安心すると同時にとてもワクワクしてきたんです。私が演じるトシはとても明るく聡明で自立した女性。いわば「菩薩のような存在」です。妹ですが、母のように包み込む愛を意識して、ケンジにとって大きな存在になれればと思っています。演劇は想像力を働かせてどこへでも行ける豊かな世界です。頼りになる先輩・中村倫也さんをはじめ演劇界の大好きな人たちと一緒に舞台を創る!その毎日がとても幸せで、今回のような余白のあるお芝居に挑めることがとても嬉しいです。
【公演情報】
シス・カンパニー公演『ケンジトシ』
作:北村想
演出:栗山民也
出演:中村倫也 黒木華 山崎一 田中俊介 河内大和 野坂弘 依田朋子
ヴィオラ演奏:徳高真奈美
●2/7~28◎東京公演 シアタートラム
●3/3~10◎大阪公演 サンケイホールブリーゼ
〈お問い合わせ〉シス・カンパニー 03-5423-5906 (平日11:00~19:00)
〈公演サイト〉https://www.siscompany.com/kenji2023/
〈シス・カンパニー舞台制作公式Twitter〉@sis_japan
〈シス・カンパニー舞台制作Instagram 〉 #siscompany_stage
〈YouTube公式チャンネル=SISチャンネル〉 youtube.com/c/SISチャンネル
【舞台写真撮影=宮川舞子】
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