ロンドンの精神病院を舞台に演じられる成河・千葉哲也・章平の3人芝居『BLUE/ORANGE』開幕!
舞台『BLUE/ORANGE』が、3月29日にDDD 青山クロスシアターにて開幕した。(4月28日まで)
この作品は、ロンドンの精神病院でのある24時間を描いていて、境界性人格障害の診断を受けて入院していた1人の患者と、2人の医師によって織りなされる手に汗握る会話劇。イギリスで2000年に初演、大きな話題を呼び、ウエストエンドでの上演、BBC でドラマ版の放映、そして2010年には日本で初演され、成河は第 18回読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した。
今回は新たな翻訳、新演出で上演。翻訳を手掛けたのは、数々の演劇賞を受賞している小川絵梨子。演出は千葉哲也で、ロバート医師としても出演。初演で患者のクリストファー役を演じた成河が、今回は研修医ブルース役を演じる。また、目覚ましい躍進を遂げる若手実力派の章平が、青年クリストファー役を演じている。
【STORY】
境界性人格障害のために入院していたアフリカ系の青年クリストファー(章平)は、研修医ブルース・フラハーティ(成河)による治療を終えて退院を迎えようとしている。しかしブルースには気がかりなことがあり、退院させるのは危険だと主張していた。上司のロバート・スミス医師(千葉哲也)はそれに強く反対し、高圧的な態度で彼をなじる。納得のいかないブルースはクリストファーへの査定を続け、器に盛られたオレンジの色を問う。彼はそのオレンジを「ブルー」と答えた――。
【囲みコメント】
この公演の初日を前に出演者が登壇し抱負を語った。
ブルース・フラハーティ役/成河
この作品は飾りに飾ったショーアップさせた作品ではなく、3人芝居の会話劇なので、ずっと舞台上でも稽古をしているような感覚です。実際の稽古場でも、千葉さんが舵を取ってくれ、ディベートができていました。
目には見えないけれど、三つ巴の合戦のような関係性があって、公演によって今日はこの人、別の日にはこの人に共感、なんてこともあるかもしれません。客席のつくりが、はさみ舞台になっていて、すごく密な空間なので、お客さんが一番楽しめるんじゃないかな。
ロバート・スミス役/千葉哲也
演出家は、あれこれ指示をするものではなく、俳優が持ち出したものを整理する役目だと思っています。稽古場でみんなで持ち寄って試行錯誤してきました。また、英語から日本語への翻訳ってすごく難しいんです。でも小川絵梨子さんの新訳は読んでいて分かりやすく、作品の根としてもある権力や人種差別は、日本でも通じるものがあります。用語や難しい言葉も多いですが、お客さんにはそこだけに気を取られないように、その時の彼らの表情をしっかり感じてもらいたいです。
クリストファー役/章平
成河さんも仰ったように、舞台上でずっと稽古しているようで、初めての感覚です。クリストファーは淋しがりやで自分の置かれている環境をいろんな人に認めてもらいたいと思っています。成河さんと千葉さんは、僕が稽古の中でいろんなことを試したり、何をやっても成立させてくれるんです。お二人にはそんな絶大な信頼と安心感があります。また、はさみ舞台に実際に立ってみて、そこに“存在する力“を貰えたような、エネルギーを感じています。セリフの中でのお気に入りは「ブルーオレンジ」です!
【公演情報】
『BLUE/ORANGE』
作◇Joe Penhall
翻訳◇小川絵梨子
演出◇千葉哲也
出演◇成河 千葉哲也 章平
●3/29~4/28◎DDD 青山クロスシアター
〈料金 〉 7,800円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉チケットスペース 03-3234-9999
〈公演HP〉 https://www.stagegate.jp/
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