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トリコ・A リーディング公演2022『ふち』12月に上演!

京都を拠点に活動する劇団 トリコ・Aは、劇作家3名の新作をオムニバス形式で上演する新作リーディング公演2022『ふち』を、12月16日(金)に、茨木クリエイトセンター(大阪)で上演する。

これまで主宰の山口茜が、自身のオリジナル戯曲に基づき、ドラマの世界をより精緻に築き上げていくことに取り組んできたトリコ・Aだが、今回は山口に加え、新作発表が2008年以来となる山岡徳貴子(魚灯)、大内卓(劇団飛び道具)の2人の劇作家を招き、3人の新作を山口の演出によってリーディング形式で上演する。

今回、山口茜が自らを含む3人の作品に、共通の「お題」として課したのは「マジョリティはどうすれば自分のマジョリティ特権に気が付けるか」という問い。住宅地に暮らす老夫婦、昆虫食が常となった世界で虫取りをしながら暮らす少年、そこら中に穴が空いている世界で穴に落ちた人とそこに集まる野次馬たち。異なる世界を異なる筆致で描きながら、3人の劇作家がこの問いにアプローチしている。

今回のリーディングはワーク・イン・プログレスであり、これを踏まえて来年以降、3作品それぞれが独立したものとして本公演を行う予定。ブラッシュアップのための試みの一つとして、今回の上演終了後には観客とのディスカッションも行う。

トリコ・A演劇公演2022『へそで、嗅ぐ』_撮影:森勇馬

トリコ・Aは山口茜が主宰するもう⼀つのユニット、サファリ・Pが、既存の戯曲や⽂学作品を取り上げつつ、⾔葉を最⼩限に切り詰め、フィジカルな表現を中⼼とした舞台づくりを⾏うのに対して、主に、⼭⼝⾃⾝のオリジナル戯曲に基づき、ドラマの世界をより精緻に築き上げていくことに取り組んできた。

今回の『ふち』では、⼭⼝に加え、新作発表が2008年以来となる⼭岡徳貴⼦(⿂灯)および⼤内卓(劇団⾶び道具)の2⼈の劇作家を招き、3⼈の新作を⼭⼝の演出によってリーディング形式で上演。リーディングという形式の⾝軽さを活かし、新しい俳優やスタッフとの協働にも挑戦する。とりわけ⾳楽は、⼭⼝と⻑らくタッグを組んできた増⽥真結に加え、役割を終えた電化製品を「楽器」として演奏する京都 Orchest-Labが担当。楽器たちは同時に舞台美術としても機能し、⾳響的かつ視覚的に上演の空間を彩る。

【コメント】
演出家・⼭⼝ 茜
コロナ前から、⼭岡さん、⼤内さん、⼭⼝など数⼈で、割と⻑い時間をかけて、戯曲を読む会をしていました。台本ってどうやって書いてる?何が悩み?そういうことを話し合える⼈が欲しかったのが理由です。協会などに⼊っていないので、相⼿が欲しかったのだと思います。あまりだらだらと続けるのもアレなので、⼀旦締めたのですが、せっかくなので次は三⼈で台本を持ち寄らないかとご提案しました。
私が昨今考えている「マジョリティはどうすれば⾃分のマジョリティ特権に気が付けるか」をお題とさせていただきましたが、その実、⾃由に描いてくださいとお願いしています。なぜならどの世界にもマジョリティはいるし、マイノリティもまた、存在するからです。そこから何を抽出するのか、が演出の仕事ですが、私はきっと前出のマジョリティに着⽬するのだと思います。
今回のこれは、まずは第⼀歩です。世界の⽴ち上がりを共に⽬撃してください。そして何度もブラッシュアップしていこうと⽬論んでおります。

【公演情報】
トリコ・A リーディング公演2022『ふち』
※各公演、3作品を上演します。上演後、観客とのディスカッションを実施します。

『そして羽音、ひとつ』
脚本:山岡徳貴子(魚灯)
演出:山口 茜
出演:佐々木ヤス子、武田 暁(魚灯)、藤原大介(劇団飛び道具)、山本麻貴
『昔、サナエだった』
脚本:大内 卓(劇団飛び道具)
演出:山口 茜
出演:芦谷康介、岩田由紀、杉江美生(8.22企画)、達矢、西村貴治(ニットキャップシアター)、和田沙織
『穴』
脚本・演出:山口 茜
出演:おぐりまさこ(空宙空地)、佐々木ヤス子、関戸哲也(空宙空地)、長沼 航(ヌトミック/散策者)、福谷圭祐、三田村啓示

●12/16◎茨木クリエイトセンター2階・多目的ホール
12:00 / 16:30(全2ステージ)
〈料金〉一般2,500円(全席自由・税込)
※高校生および18歳以下 1,000円(要証明)
※障がいのある方とその介助者 2,500円(要証明)
〈チケット問い合わせ〉https://fuchi2022.peatix.com/

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