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アルゼンチンの演劇・映像作家マルコ・カナーレと東京のシニアによるツアー型演劇プロジェクト『光の速さ -The Speed of Light-』5月に開催!

東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京が主催する「Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13」のひとつ、アルゼンチンの演劇・映像作家、マルコ・カナーレが手がける演劇プロジェクト『光の速さ -The Speed of Light-』が、昨年5月からの延期を経て、2021年5月に開催が決定した。

本企画は、公募により集まった東京在住の65歳以上の13名の出演者と共に東京の街をめぐる、サイトスペシフィックなツアー型演劇。

第1ポイントに集合したのち、ランダムなグループにわかれて第2ポイントへ移動、そこでは東京に暮らすシニア世代の個人史がパフォーマンスを交えて語られる。その後、第3ポイントでは東京でのリサーチをベースにマルコ・カナーレが書き下ろした、過去・現在・未来の世界が交錯するフィクションの物語を上演する。

異なる文化や歴史を背景に持つマルコ・カナーレと出演者たちにとっての創作プロセスは、“共に人生を生きる”こと。ワークショップからスタートし、多くのコミュニケーションを経て紡ぎ出されたこの作品は、俯瞰的な視点の歴史や文化、伝統に、そこで生きる個人の思い出や価値観などいくつもの断片をちりばめた唯一無二の“東京”を体感するものとなる。

加えて2019年から演劇と並行して制作した映像作品『映画版「光の速さ」』を、 演劇公演の開幕とあわせ、5月5日(水・祝)より期間限定で無料オンライン配信することが決定した(詳細は後日発表)。

さらに、東京で暮らしてきた出演者たちが個人史を語る短編動画シリーズ『東京に息づく歴史』(全12本)を4月中旬以降、随時公式サイトにて公開する。

【あらすじ】
(第3ポイントで上演する物語および『映画版「光の速さ」』ストーリー)
能楽師だった夫に先立たれたチヨコ。自分の息子が能楽堂を売却するのを阻止したい彼女に夫の霊が告げたのは、山奥の松の木を見つけ、そこに夫の遺灰を撒くことだった。同時にチヨコは、東京で外国人の演出家がシニアたちとともに創作するという演劇プロジェクトに参加するのだがー……。

【コメント】
マルコ・カナーレ
この作品は、公募で集まってくれたシニアの出演者たちと一緒に創り上げたもので、彼らの世界に対する視点、大切にしているもの、共有したいもの、そして残したいものを、観客の皆さんと共有しようとするものです。彼らの東京の歴史の記憶 – 戦争が与えた影響 – を目にし、そして都市が再構築される物語。それは同時に彼ら自身の人生・命の再構築の物語でもあります。
東京には数々の痛みを生んだ記憶があり、戦争が遺した記憶と痛みを知ることは、当時子どもだった出演者たちが、戦後の東京と日本の目覚ましい復興を目にし、未来へと進み続けた力と同じように、私にとって目を見張るものがありました。しかし現在、新しい世代の人々は彼らが大切にしてきた知識から目をそらそうとしているように見えます。私はこの作品が、そういった彼らの知識を若い世代と共有する機会となることを願っています。
また死、死後の世界、そして信仰を扱っているこの作品では、能舞台というものが創作開始当初から私たちにとって重要な宇宙でした。生ける者が死せる者と出会う能という神聖な芸術とその舞台は私の創作にとって最高の場でした。
本作が持つ力は、出演者たちが全身全霊でこの創作に乗り出した力強さから生まれていると確信しています。彼らは記憶を語ったり演じるだけではなく、歌い、踊り、各々が持つ異なった知識で作品に貢献し合う創造の場を開き、皆で作品の内容を議論しながら道を探って来ました。皆が心血を、そして持てるもの全てを注いで創りあげたものに心を動かされることでしょう。
コロナウイルスによる犠牲者の多くを占めるのが高齢者です。そんなシニア世代の彼らがアクションを起こしたことで、この作品はコロナ禍以前よりもさらに力強く、観る者の心に響くと思っています。
世界中の誰もがパンデミックを経験した今、東京の観客の皆さんも一緒にこの“大いなる感情の旅” にご参加ください。

【Tokyo Tokyo FESTIVALとは】
オリンピック・パラリンピックが開催される東京を文化の面から盛り上げるため、多彩な文化プログラムを展開し、芸術文化都市東京の魅力を伝える取組。

【Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13とは】
斬新で独創的な企画や、より多くの人々が参加できる企画を幅広く募り、Tokyo Tokyo FESTIVAL の中核を彩る事業として、東京都及び公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京が実施するもので、国内外から応募のあった2,436件から選定した13の企画を、「Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13」と総称し、展開している。

【公演情報】
『光の速さ -The Speed of Light-』
作・演出:マルコ・カナーレ
能監修:喜多流能楽師 佐々木多門
歌唱監修:宮内康乃(つむぎね)
邦楽器提供・指導:茂手木潔子(日本音楽研)
横笛演奏協力: 鳳聲晴久(邦楽囃子笛方)
音楽監督:フアン・バジャ

公募出演者:相沢栄子、今井輝己、今中陽子、小川麗子、小澤淑江、郡いづみ、佐藤菊世、清水芳子、鍋倉和子、原野稲津美、平林貴男、美影ふじ、山本春美
出演者:池部瑛大(子役)ほか

●日程(全8公演)
2021年5月 5日(水・祝)14時、8日(土)14時、  9日(日)14時、 12日(水)15時、 15日(土)14時、 16日(日)14時、19日(水)15時、 22日(土)14時開演

●会場:
第1ポイント(集合場所):三軒茶屋駅周辺(公式サイト等にて後日発表)
第2ポイント(経由地点):世田谷区太子堂周辺各所
第3ポイント(最終地点):太子堂八幡神社 野外特設ステージ
※徒歩による移動を含む合計3時間程度のツアー型演劇となする。
※第1ポイントで集合後10~15名程度のグループに分かれ、スタッフの誘導により第2ポイント(3ケ所のうちいずれか)へ移動。第3ポイントでは再び全グループが集合する。
※小雨決行、荒天中止
※内容は予告なく変更になる可能性があります。

●定員: 各回40名(予定)
〈料金〉(前売・当日共通)一般¥3,000、25歳以下¥2,000、高校生以下¥1,000、小学生以下無料、障がい者手帳をお持ちの方は¥2,700および付添いの方1名無料(詳細はHPにて)
●チケット発売:2021年4月3日(土)午前10時開始
●チケット取扱:
①ローソンチケット https://l-tike.com/ ローソン・ミニストップ店頭Loppi(Lコード:34454)
②Peatix https://tsol2021.peatix.com/
〈お問い合わせ〉『光の速さ』公演事務局(合同会社syuz’gen(しゅつげん)内)03-4213-4292
tsol_ticket@syuzgen.com

〈公式サイト〉https://ttf-koubo.jp/project/marco-canale/

 

 

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