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「約束の血」4部作の第3 弾『森 フォレ』公演詳細とチラシビジュアルが決定!

世田谷パブリックシアターでは、『炎 アンサンディ』(2014 年初演、17 年再演)、『岸 リトラル』(17 年戯曲リーディング公演、18 年本公演)と気鋭の劇作家ワジディ・ムワワド作   “「約束の血」4 部作” シリーズを上演してきたが、待望の第3 弾『森 フォレ』が、7月にシアタートラムから世田谷パブリックシアターへ劇場を移して上演される。その『森 フォレ』の公演詳細とチラシビジュアルが決定した。

チラシの表面を飾るビジュアルは、画家・榎本マリコが、本作の為のオリジナル・イラストを描きおろした。榎本マリコは書籍『82 年生まれ、キム・ジヨン』(作:チョ・ナムジュ、発行:筑摩書房)の表紙イラストに象徴されるような顔面に風景や静物を配し、表情を見せずにテーマを表す独創的な作風で人気を博している、今回はこの『森 フォレ』 の世界感と氏の作風が見事にマッチし、ここに日本版『森 フォレ』のビジュアルが誕生した。

【榎本マリコ コメント】
途方に暮れてしまいそうな歴史は暗く果てしなく入り組んだ森のようで、そこに小さな光を見出す旅に出ているような錯覚を、描きながら覚えました。
■プロフィール
1982 年生まれ、東京都在住。日本画家であった曾祖父の影響もあり、幼い頃から自然と絵のある境で育つ。ファッションを学んだのち、独学で絵を描き始める。

【あらすじ】
1989 年 11 月ベルリンの壁崩壊直後、モントリオールに住むエメ(栗田桃子)にてんかんの発作が起き、知るはずもない第一次世界大戦中のフランス兵・リュシアン(亀田佳明)の名前を口にする。その原因として考えられるのは、妊娠中のエメの脳に生じた悪性腫瘍のためであった。エメが健康な状態で生き延びるには、堕胎を選択する
ことだったが、エメは出産を決断し、娘ルーを生む。そしてエメは意識不明の状態に陥り、15  年後に死ぬことになる。
20 歳に成長した娘ルー(瀧本美織)は、偶然にも母エメと同じ形をした第二次世界大戦時の被害者の頭蓋骨を
所持するというフランスの古生物学者ダグラス(成河)の来訪により、母の死の真相を、父バチスト(岡本健一)から聴くことになる。「母エメは双子を妊娠したが、男児の方が、エメの子宮から脳へと移り住み、まるで、その双子の兄弟が悪性腫瘍を引き起こしたよう」と。そして、ダクラスの説得により、カナダ北部セント・ローレンヌ川の河口に住む、エメを捨てた祖母リュス(麻実れい)に会いに行く。しかしそこで、リュスの母が第二次世界大戦をレジスタンスとして生き、その名がリュディヴィーヌ(松岡依都美)であるということを知る。ルーとダグラスは偶然に導かれながら、自らのルーツを探るために、フランスへと旅立つのだが…。

上村諭史

演出を手掛けるのは、『炎 アンサンディ』、『岸 リトラル』を数多くの演劇賞受賞へと導いた上村聡史。役の心情のみならず、社会・政治背景まで正確に分析して表現する緻密な演出力を生かし、同シリーズの中でも集大成と言える大作『森 フォレ』に挑む。またスタッフ陣も『炎 アンサンディ』以来、全員同じ布陣が今作でもまた顔を合せ、最高のスタッフワークで臨む。

上段/成河 瀧本美織 岡本健一 麻実れい 中段/栗田桃子 前田亜季 岡本玲 松岡依都美 下段/亀田佳明 小柳友 大鷹明良

出演は、アター主催公演『子午線の祀り』では、同作の演出・主人公で劇場芸術監督でもある野村萬斎演じる平知盛と対峙する源義経役を、明晰な台詞術と高い身体能力を生かして好演。著名演出家、脚本家から高い評価を得てきた成河が、初めて「約束の血」シリーズに挑む。

母の死をきっかけに自身のルーツを辿るルーは、世田谷パブリックシアター初登場となる瀧本美織。ストレートプレイ、ミュージカル、音楽劇など複数の舞台経験を積んだ彼女にとって 3 年ぶりとなる舞台出演。その瑞々しい演技で、6 世代に渡る家族の物語へと誘う。

『炎 アンサンディ』、『岸 リトラル』に続く三作連続出演となるのは岡本健一。『岸 リトラル』では、その高い演技力が評価され、第 26 回読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞しています。『炎 アンサンディ』ほかの演技で第 42回菊田一夫演劇賞大賞を受賞した麻実れいも登場。国、世代など異なる複数役を巧みに演じ分ける。

岡本と同じく三作連続出演となる栗田桃子と小柳友、『岸 リトラル』から続投となる亀田佳明ら、演出者・上村の信頼の厚いメンバーが舞台を引き締めると共に、シリーズ初登場となる松岡依都美、岡本玲、前田亜季、大鷹明良が加わり、更なるハーモニーを生み出す。
上記 11 人の実力派の布陣が登場人物 40 人以上を次々と演じ分け、6 世代に渡る壮大な“血”の物語を描き上げる。

 
【公演情報】
『森 フォレ』
作:ワジディ・ムワワド
翻訳:藤井慎太郎
演出:上村聡史
出演:成河 瀧本美織/
栗田桃子 前田亜季 岡本玲 松岡依都美/亀田佳明 小柳友 大鷹明良/
岡本健一 麻実れい
●7/6~24◎世田谷パブリックシアター
〈料金〉一般S席(1階席・2 階席)8,500 円 A席(3 階席)5,000 円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)    高校生以下、U24 など各種割引あり  ※託児サービスあり ※車椅子スペース取扱あり
〈お問い合わせ〉世田谷パブリックシアターチケットセンター  03-5432-1515(10~19 時)
世田谷パブリックシアターオンラインチケット  https://setagaya-pt.jp/
〈チケット一般発売〉2021 年 5 月 30 日(日)
〈公式サイト〉https://setagaya-pt.jp/performances/202107mori.html

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