踊る『熊谷拓明』カンパニーが、オーディションメンバーと描く「ダンス劇」の試作公演上演!
踊る『熊谷拓明』カンパニーは、2015年より創作活動を開始し、年に1、2本の新作をコンスタントに発表してきた。
代表の熊谷自ら作・演出・振付・出演を担い、日常に溢れるダンスのような瞬間や、演劇のような時間を切り取り、喋る・歌う・踊る「ダンス劇」としてジャンルを確立させている。
台詞を喋っていた演者が揺れるように動き出し、いつしか激しい「踊り」となり、時には人間同士の感情のもつれも表し、次の瞬間には何事もなかったかのように歩き出し、話し始める。鼻歌のような歌がいつしか場面を動かすような音楽になり、音楽が去ると客席にテーマを投げかけるような台詞が始まる。
日常生活からかけ離れた動きや、台詞を散りばめることで観客の視線を誘導し、まるで映像のアングルを変化させるように場面を運ぶ。
本作では、キャスティングにあたりオーディションを行った。「試作ダンス劇」と称してクリエーションを行い、シェアハウスを舞台に、誰かと共有することの儚さを描き出す。
誰もが感じたことのある生きづらさ、多様性を受け入れてもらえない苦しみを見つめ、独特の感性で緩やかに紡ぎ出す飾らない台詞と、独創的な振付で物語を繰り広げる。
【コメント】
ダンス劇作家 熊谷拓明
試作ダンス劇を創ろうと考えたのは2019年の秋頃でした。きっと仲間が欲しかったのか、わかってほしかったのか、とにかくダンス劇を絶やさない。そんな大げさを本気で考えての事でした。
第一回目の試作ダンス劇は奇しくもダンス劇どころか、全ての表現活動が新しい在り方を模索しなくてはいけない風が吹き始めた2020年4月に、様々な意見が嵐のように吹き荒れる中、当時まだ耳に新しかった、「新型コロナウイルス感染拡大予防対策」をとっての上演となった。当日も会場までの道ですれ違う全ての人が、僕を犯罪者を見るような目を向けているような錯覚がして、2日の公演ですっかりげっそりしたことを覚えている。そんな中で僕を支えてくれたのは、当時のオーデションに合格して参加した4人のキャストの前を見据える姿勢とエネルギーでした。昨年とは状況は変わりつつあるが、いまだ答えの出ないこれからの舞台表現のあり方を、安武由宇里、池上楓子、村井友映と共に私達なりの方向を定めていこうと思っています。皆様と共有できることを楽しみにしています。
【公演情報】
踊る『熊谷拓明』カンパニー
試作ダンス劇 『ささやかに鳴く。』
作・演出・振付:熊谷拓明
出演:武安由宇里、池上楓子、村井友映
●4/16・17◎ハーフムーンホール
※開場は開演の30分前を予定 ※上演時間約65分
〈料金〉3000円(当日精算) (税込)
※各回定員35名様 予約受付中
〈申込み〉https://torioki.confetti-web.com/form/1316
〈オフィシャルサイト〉https://www.odokuma.com/
撮影:川面健吾
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