森新太郎×世田谷パブリックシアターのタッグで『メアリ・スチュアート』2020 年新春に上演!
18 世紀の詩人にして劇作家であるフリードリヒ・シラーの傑作『メアリ・スチュアート』が、森新太郎の演出、メアリ役に長谷川京子を迎え、来年1月~ 2月、世田谷パブリックシアターにて上演される。
最近ではメアリとエリザベスの二人の女王だけが登場するダーチャ・マライーニ作の『メアリー・ステュアート』が上演の機会も多く有名だが、本作『メアリ・スチュアート』は登場人物が 20 名に近い群像劇。18 世紀に活躍したドイツの大劇作家シラーの原作を、20 世紀のイギリスの詩人スティーブン・スペンダーが脚色した戯曲をテキストにしている。
演出の森新太郎は、世田谷パブリックシアターとのタッグはこれが 5作目。2012 年『ハーベスト』、2014 年『The Big Fellah ビッグ・フェラー』、2017 年『管理人』、 2018 年の『The Silver Tassie 銀杯』と、どれも高い評価を受けている。今作は森が得意とする歴史劇のジャンル。史実を元にしたイギリスの話だが、権力を手にする者の孤独、また権力者の間を奔走しながら自分の生きる道を見出そうとする人々の生きざまが、繊細な心理描写によって鮮やかに描きだされ、まるで同時代に呼吸しているようかのようなパワーに満ち溢れた作品となっている。
また主演の長谷川とは今回が初顔合わせだが、森は「長谷川さんならメアリ役を演じるに相応しい圧倒的な存在感がある」と、長谷川との初めての仕事を心待ちにしている。
【森新太郎より 長谷川京子出演に向けてのコメント】
悲劇の女王として魔性の女として、いまなお唯一無二の輝きを放ち続けるメアリ・スチュアート。この大役を長谷川さんに託した理由は二つあります。まずは理屈抜きで美しいこと。それと自分の生き方を貫ける芯の強さを持ち合わせていること。ライバルのエリザベスが苦々しく思うように、男たちは皆、メアリに心惹かれてしまうわけですが、美貌と気高さが相まって凄まじい磁力になっているのだと思います。初めて長谷川さんにお会いした時、存在感が思い描いていたメアリそのものだったので、それを率直にお伝えしたところ「わたし、そうですかね?」と不思議そうな顔をされて。その無自覚なところがさらにメアリらしいなと。今から稽古が楽しみでなりません。
【長谷川京子コメント】
舞台は 2011 年以来です。物事ってタイミングと縁があると思っていますので、このタイミングで森新太郎さんと出会い、タイトルロールでもある大役を世田谷パブリックシアターのような素晴らしい劇場でやらせていただくのも何かの縁なのでしょうか。日本には存在しない「女王」役ですが、関連した映画を観て、その世界観にとても興味と関心があります。時代が変わり場所も違えども、1 人の人間としてのあり方やプライドは変わらないと思っていますので、この重たい役をやれる精神状態を今からつくっていくつもりです。森さんからは、女王という役柄上、細々と動かず、堂々と立っていられる筋肉はつけておいてください、とアドバイスをいただきました。肉体だけではなく、いろいろなことに対応できる筋肉だと理解し、精神的にもテンションをあげて稽古に臨む覚悟です。決して肩肘張らずに、40 代だからこそできる女王役に素直な気持ちで取り組もうと思っています。
【公演情報】
『メアリ・スチュアート』
作:フリードリヒ・シラー
上演台本:スティーブン・スペンダー
翻訳:安西徹雄
演出:森新太郎
出演:長谷川京子 ほか ※全キャストは後日発表
●2020年 1 月~2 月◎世田谷パブリックシアター
〈チケット一般発売〉 2019 年11月
〈お問い合わせ〉 世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515
https://setagaya-pt.jp/