小林香作・演出、美弥るりか、花乃まりあ、剣幸らの出演するMusical『The Parlor』が開幕!
小林香が作・演出するオリジナルMusical『The Parlor』が4月29日、からよみうり大手町ホールにて開幕した。(5月8日まで。5月14日~15日兵庫・兵庫県芸術文化センター 阪急 中ホールで上演)
本作は劇作家・演出家の小林香が、ある家族の女性たちが連綿と守り継いできた「ザ・パーラー」を舞台に、人生のバトンが受け継がれていく様を描いている。
【ストーリー】
世代を越えて受け継がれ、さまざまな人の思いが交差してきた場所があった。そこは「ザ・パーラー」。
ロス在住のゲームクリエイター・円山朱里(美弥るりか)は、祖母の阿弥莉(剣幸)に呼ばれて数年ぶりに帰国する。朱里は、母の千里(花乃まりあ/二役)がある悲劇によってこの世を去ってから、育ててくれた祖母に複雑な思いを抱えていた。阿弥莉は、パーラーを閉店すると朱里に告げる。
しかし、パーラーの常連である、幼い娘を育てるシングルファーザーの巧(植原卓也)、クロスドレッサーのザザ(舘形比呂一)、ゲーマーの主婦アリス(北川理恵)はパーラー閉店に反対する。
そこへ、千里にそっくりな女性が現れる。千里の死後すぐに、大手おもちゃメーカー・トイッスルの社長で父親である草笛遊史(坂元健児)に引き取られた、朱里の妹の灯(花乃/二役)だった。灯は朱里にトイッスルの人気ボードゲーム「Toi・Toi・Toi」のPCゲーム版の制作を依頼するが、事態は思わぬ方向に・・・
初日公演に先駆けて、28日に出演の美弥るりか、花乃まりあ、剣幸、そして作・演出の小林香が登壇。取材会と公開ゲネプロを執り行った。
【コメント】
小林香(作・演出)
本当に今大変な状況になっていますが、子供たちが生まれてきたときに「生まれてきてよかった」と思ってもらうために、今私たちができることは何だろうと考えました。大きな変化を生み出すことは一人一人の力では難しいかもしれないけれど、身近にあるささやかな物事に対する気づきや無視せずに見つめることが大きな変化につながっていく、そんなことを伝えられたらいいなと思い、この作品を作りました。
ゴールデンウィークで世の中にいっぱい楽しいこともあると思いますが、エンターテイメントとして楽しく観ていただける作品だと思いますので、「The Parlor」に遊びに来てくださると嬉しいです。
美弥るりか
今日初めて、お稽古が始まる前にアレクサンダーさんとオンラインで顔を見てお話ができたのですが、場所も離れて、国も違うけど、気持ちは近くにいるからねと言っていただけ、暖かくてチャーミングな素敵な方だなと思いました。一曲一曲が壮大で物語があって、素敵な曲ばかりなのですが、花乃さん、剣さんと3人で歌う今回のテーマソングのような「The Parlor」という曲も好きですし、ほかの曲と印象の違う「Another World」という私が演じる朱里の世界観を表している曲がお気に入りです。
今日まで大切に大切に作り上げてきたこの作品を皆様にお届けできるのが楽しみです。ちょうどゴールデンウィークなので一人でも多くの方に劇場でご覧いただけたら嬉しいです。
花乃まりあ
昨年、初めて小林さんとご一緒させていただきましたが、小林さんは私の弱点も分かってくださっていて、稽古をしているとすごく痛いところを突かれることもあります。その弱点にどう向き合ったらいいのか情熱をもって一緒に戦ってくださるので、私も自分のことを諦めずに付いていこうとお稽古していました。
この作品は私たちが普段生きている日常と同じようにいろいろな個性や想いを持った人たちが集まり、名もなき戦士となって、小さな力を重ねて世界を変えようとしていきます。稽古中に小林さんから「私たち自身が本気で世界を変えようと思って取り組んでほしい」という言葉をいただきました。世界を変えるつもりで頑張りますので、私たちのこのクエストを見届けてください。
剣幸
私も3人で歌う作中の「The Parlor」という曲が好きなのですが、もう一曲「呼ばない名前」という祖母の葛藤を歌った曲が素敵で、アレクサンダーが優しく書いてくださったんだなと思いました。
小林さんがお書きになった作品の歌詞やせりふの中に、「なぜ?」と疑問を投げかけることがたくさん出てくるんです。登場人物が「なぜ?」と疑問に思うのかなと、自分では想像がつかない「なぜ」がたくさんあって。でもそれは年齢を重ねていくごとに、平穏無事に生きようとか波風立てないように生きようとだんだんなってくるのを、それではいけないんだなとこの作品に教えられ、小林さんが書く作品はこんなに力強い作品だと感じ、初日に向けて、メラメラ燃えています(笑)。
【公演情報】
Musical『The Parlor』
作・演出:小林香
作曲・編曲:アレクサンダー・セージ・オーエン
出演:美弥るりか 花乃まりあ 植原卓也 舘形比呂一 北川理恵 坂元健児 剣幸
●4/29~5/8◎よみうり大手町ホール
〈料金〉S席 11.000円 A席9.000円 前方注釈付S席11.000円
〈お問い合わせ〉チケットスペース 03-3234-9999(平日10:00~12:00/13:00~15:00)
●5/14~15◎ 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
〈お問い合わせ〉キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00~16:00/日曜・祝日は休業)
〈公式サイト〉https://theparlor.jp/
【撮影:田中亜紀】
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