土田英生作・演出、南野陽子・林田一高の出演で朗読劇『アネト』兵庫県立芸術文化センターの新企画で上演！

2022/08/05 観劇予報土田英生 , アネト , 兵庫県立芸術文化センター , 竹中郁 , 南野陽子 , 林田一高 , 100 年の詩物語

土田英生の作・演出、南野陽子・林田一高の出演による朗読劇『アネト～姉と弟の八十年間の手紙～』が、11月23日に、兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールにて上演される。

この公演は、兵庫県立芸術文化センターが始動した「詩」をテーマにした新しい企画「100 年の詩（うた）物語」の第 1 回となる。

今から約 100 年前、土地土地の風景や移ろう世情を詠んだ「詩」が数多く生まれた。室生犀星や北原白秋、草野心平、神戸では竹中郁や稲垣足穂など、活躍した作家は枚挙に暇がない。その「詩」をモチーフに、現代に生きる作家や俳優が、新たな作品を生み出す企画が「100 年の詩物語」である。

この企画の立ち上げにタッグを組むのは、京都を拠点とする劇団 MONO 代表として活動しながら、劇作とともにテレビドラマ・映画の執筆を手がけ、近年益々活躍の幅を広げている土田英生。朗読劇も多数手がける土田が、詩の朗読を織り込んだ全く新しい形の朗読劇を生み出す。

第 1 回に取り上げるのは“神戸の詩人さん”として親しまれた竹中郁（1904～1982）。フランスに留学し、当時の最先端の表現を取り入れながら、神戸の海と山、そこに暮らす人々を機知に溢れる暖かな筆致で描いた竹中郁の詩は、今も多くの人々に愛されている。その作品からインスパイアされたイメージを基に、土田英生が、互いを知らずに育ち離れて暮らす姉と弟、二人の人生と情愛を描き出す。

二人の交わす手紙に折々に添えられる竹中郁の詩。時に近づき、時にすれ違う二人の思いを、詩がどのようにつないでいくのか。土田英生の生み出すドラマに期待が高まる。

姉役を演じるのは、歌手として活躍する一方、数々のドラマや映画、舞台に出演し、女優として高く評価されている南野陽子。弟役には、文学座より、舞台はもちろん、小説や戯曲の朗読にも定評がある林田一高を迎える。ともに兵庫県出身で、作品の舞台を肌身で知る二人が、物語に一層の深みを与えてくれるにちがいない。

また、詩のパートは、関西で活躍する若手俳優陣８名の＜朗読アンサンブル＞が朗読する。土田曰く、ミュージカルにおける“バンド”的な役割を担うアンサンブルの効果にも注目したい。

《あらすじ》
ある日、神戸で暮らす女性の元に一通の手紙が届く。それは、養子に出されたという「弟」からの手紙だった。その日から生涯に渡る二人の手紙のやりとりがはじまる。折々に、地元出身の詩人、「竹中郁」の詩を添えて──。互いを思いながらすれ違う姉弟（あねと）、それぞれの人生と情愛を、手紙と手紙に添えられた詩の朗読を通して描き出す。

【コメント】
作・演出：土田英生
『アネト』は姉と弟の手紙のやりとりで描く二つの人生を、竹中郁さんの詩とともに綴る物語です。
二人による手紙の朗読、そして詩の朗読をまるで楽団が演奏するようにアンサンブルキャストが読んでいく形になります。現在執筆中ですが竹中さんの詩も素晴らしい化学変化をもたらしてくれています。兵庫出身の南野陽子さん、林田一高さん、また朗読をするキャストは関西の精鋭。素晴らしいメンバーが揃いました。兵庫発信の新しい朗読劇にぜひご期待ください。

【公演情報】
兵庫県立芸術文化センタープロデュース
朗読劇『アネト～姉と弟の八十年間の手紙～』
作・演出：土田英生
詩：竹中郁
出演
姉役：南野陽子
弟役：林田一高（文学座）
朗読アンサンブル：
池川タカキヨ　石畑達哉　高阪勝之　髙橋明日香　竹内宏樹　立川茜　東千紗都　松原由希子
●11/23◎兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール
〈料金〉一般3,500 円Ｕ-25チケット1,500 円（全席指定・税込・未就学児童入場不可）
※Ｕ-25チケットは観劇当日 25 歳以下対象
〈一般発売日〉９月11日（日）
〈お問い合わせ〉芸術文化センター 0798-68-0255（10:00ＡＭ～5:00PM／月曜休※祝日の場合翌日）
〈劇場サイト〉 https://www.gcenter-hyogo.jpl