南座で藤山直美主演「藤山寛美三十三回忌追善 喜劇特別公演」開幕！

『はなのお六』_藤山直美

京都の南座では、10月1日、藤山直美主演の「藤山寛美三十三回忌追善 喜劇特別公演」が開幕した。（23日まで上演中）

“昭和の喜劇王” 藤山寛美の三十三回忌にあたる本年、寛美の愛娘・藤山直美を中心に、寛美ゆかりの俳優陣が会し、珠玉の名作喜劇を上演する。

『えくぼ』左から渋谷天外、藤山扇治郎

最初に上演されるのは人情喜劇の傑作『えくぼ』。お世辞にも綺麗とは言えない妻に不満を漏らす運送屋の主人・谷村福三を、寛美の孫・藤山扇治郎が、谷村夫妻の仲を取り持とうと奮闘する福三の義兄・林勇一郎を、渋谷天外が演じる。寛美が愛した泣き笑いの上方喜劇を、松竹新喜劇の劇団員たちが熱演した。

『えくぼ』左から曽我廼家いろは、藤山扇治郎、渋谷天外、川奈美弥生

続いては「＜映像＞藤山寛美 偲面影(しのぶおもかげ)」で、在りし日の寛美を、思い出の舞台映像とともに振り返る。

『はなのお六』_藤山直美

最後は藤山直美が主演を勤める『はなのお六』。本作は、寛美が生涯七百回を超えて演じてきた主人公を女性に変え、直美が受け継いできた大切な演目のひとつ。直美自身、好きな演目のひとつだと言い、歌舞伎の演出「だんまり」を取り入れたシーンや、立ち廻りでは、寛美を彷彿とさせる自由奔放な演技を見せた。

『はなのお六』左から中村亀鶴、藤山直美

終演後には、直美による口上が行われた。

【コメント】
その初日に向けて前日に公開舞台稽古と囲み取材を行われた。

藤山直美
藤山家とも縁の深い、南座で無事に追善公演ができることを本当に嬉しく思っています。南座は父と共演した劇場ですし、幼い頃には歌舞伎の公演で3階席から大向うをしたりと、たくさんの思い出があります。お客様に喜んでいただけるような舞台をすることが一番の追善になると思います。今回の公演には、歌舞伎、新派、上方喜劇と、各分野の俳優さんが出演してくださいます。デパートで例えるなら、階は違いますが、同じ建物といった感じです。マーブル（模様）のように、交わり合えばいいなと思っています。

喜劇王と謳われ、その笑いと涙の演技で日本中を虜にした名優・藤山寛美。
三十三回忌追善にあたり、娘である藤山直美と、藤山寛美ゆかりの出演者が喜劇への思いを受け継いで演じる、人情味あふれる舞台となっている。

【公演情報】
「藤山寛美三十三回忌追善 喜劇特別公演」
2022年10月1日（土）～23日（日） 南座
昼の部11:00　　夜の部16:00

一、『えくぼ』
茂林寺文福・館 直志：合作
米田 亘：演出
キャスト：渋谷天外　藤山扇治郎　曽我廼家八十吉　曽我廼家玉太呂　髙田次郎

二、〈映像〉「藤山寛美 偲面影」

三、『はなのお六』
一堺漁人：作
茂林寺文福：脚色
浅香哲哉：演出
キャスト：藤山直美　中村亀鶴　澤村宗之助　いま寛大　大津嶺子　市村萬次郎

〈料金〉一等席13,000円　二等席8,000円　三等席4,000円　特別席14,000円（全席指定・税込）
〈お問い合わせ〉チケットホン松竹 10:00-17:00 （年中無休・年末年始除く）0570-000-489 （ナビダイヤル)
または東京：03-6745-0888、大阪：06-6530-0333
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〈公式サイト〉https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/minamiza_20221001/

【舞台写真（C)松竹】