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フィリップ・グラス/ロバート・ウィルソン『浜辺のアインシュタイン』神奈川県民ホール開館 50 周年記念で上演!

神奈川県民ホール開館 50 周年記念に前衛的なオペラ『浜辺のアインシュタイン』が上演される。

これはオペラか?ダンスか?演劇か?2022 年、新たな伝説が生まれる。4 時間ノンストップ。台詞はあるが物語はない。歌詞は“数字”と“ドレミ”のみ。打ち寄せる波のように、幾度も繰り返される音楽とダンス。そこから生まれる独特のグルーヴ。目の前に広がる舞台空間は、穏やかな海のごとく、ゆっくりと変化していく──。

ミニマル音楽の巨匠フィリップ・グラスと鬼才演出家ロバート・ウィルソンが、科学者アインシュタインを詩的に解釈しようと試みた前衛的なオペラ『浜辺のアインシュタイン』は、音楽、ダンス、舞台美術が融合した総合芸術ではあるものの、一般的なオペラとは一線を画す革新的な作品であった。

初演は 1976 年。フランス・アヴィニョン演劇祭で観客の度肝を抜くと、その後のヨーロッパ・ツアー、ニューヨーク公演の各地で熱狂を持って迎えられ、以来、視覚と聴覚を刺激する「イメージの演劇」の源流、現代オペラの金字塔として世に知られることとなった。

作曲家・ピアニストの一柳慧(現・神奈川芸術文化財団 芸術総監督)は、奇しくも当時滞在していたドイツで本作の評判を耳にし、パリ公演に駆け付けた一人であった。目と耳が幻惑されるかのような 4 時間の体験に衝撃を受けたという。

それから 46 年。世界はコロナ禍の大波、戦争による破壊と悲惨に覆われ、大きく変貌しようとしている。混沌とする時代に、ふたたび芸術の力で風穴を開け、未来への希望を見いだすには―?自由な芸術表現の可能性を無限に秘めた本作を、現代に生きる我々の視点で新しく創り上げ、人々の心に新たな波を起こしたい──。そうした一柳慧・神奈川芸術文化財団芸術総監督の思いに、各界のアーティストが賛同し、日本での 30 年ぶりの上演、そして国内初の新制作上演が実現しようとしている。

今回の公演は、演出・振付を平原慎太郎、指揮はキハラ良尚が担当する。また松雪泰子・田中要次・中村祥子らの出演が決まっている、

平原慎太郎 キハラ良尚

《メッセージ》

松雪泰子
この度、アバンギャルド演劇の金字塔『浜辺のアインシュタイン』に出演する事となりました。
演出の平原さんと共に、創作に挑みます。
今はまだ、無です。今はまだそれで良いと感じています。無であるという事は、無限の可能性を秘めています。今回私はメッセンジャーという役割を頂きました。「愛 正義 メッセンジャー」がキーワード。言葉を使い音で表現していきたいと思います。フィリップ・グラスの圧倒的な音楽と舞台芸術、身体、言葉。新たな創作の一員として、奇跡的な体験に挑みたいと思います。

田中要次
舞台ですら経験の少ない私に何故オペラ?何かの間違いかと思い、一度はお断りしようと思ったほどでした。ところが、2014年のパリ公演の記録動画を観て、気持ちは変わりました。普通の演劇やオペラとは違う、この斬新で刺激的な空間の中に立てるのなら挑んでみたいと思えたのです。
これは例えて言うならテクノオペラ。音楽と動作と言葉の繰り返しの中にある不可思議な世界にトランス出来れば4時間はちっとも長くない。それも本番がたったの2回だけだなんて!想像しただけで鼻息が荒くなってます。今回を逃したら、次はまた30年後になる可能性が あるよっ!

中村祥子
今回、オペラということに未知数を感じながらも、自分とは異なる分野のプロフェッショナルな方々と共演させていただくことで、今までとは違った舞台上の世界観が見えてくるだろうし、その中で自分の踊りや表現もきっと新しいものになるのではないかと、とても楽しみにしております。
そして、平原さんが創るその世界観に加わることができるということは、本当に貴重であり、とても大きな挑戦であると、私自身感じております。
新たな空間で表現をより深め、この素晴らしい作品を皆様に伝えられるよう精一杯努めたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

トレーラー(YouTube)https://youtu.be/xi5eaZWyYG8

【公演情報】
神奈川県民ホール開館 50 周年記念オペラシリーズ Vol.1
フィリップ・グラス/ロバート・ウィルソン『浜辺のアインシュタイン』
〈一部の繰り返しを省略したオリジナルバージョン/新制作/歌詞原語・台詞日本語上演〉
音楽:フィリップ・グラス
台詞:クリストファー・ノウレス、サミュエル・ジョンソン、ルシンダ・チャイルズ
翻訳:鴻巣友季子
作曲:19759ー1976 年
初演:1976 年 7 月 25 日 アヴィニョン演劇祭(フランス)
日本初演:1992 年 10 月 18 日 アートスフィア
演出・振付:平原慎太郎
指揮: キハラ良尚
出演: 松雪泰子 田中要次 中村祥子 彩奈(ヴァイオリン)
Rion Watley 青柳潤 池上たっくん
市場俊生 大西彩瑛 大森弥子 倉元奎哉
小松睦 佐藤琢哉 杉森仁胡 鈴木夢生
シュミッツ茂仁香 城俊彦 東海林靖志
高岡沙綾 高橋真帆  田中真夏 鳥羽絢美
浜田純平 林田海里 町田妙子
村井玲美  山本悠貴 渡辺はるか
電子オルガン: 中野翔太 高橋ドレミ
フルート:多久潤一朗  神田勇哉  梶原一紘(マグナムトリオ)
バスクラリネット: 亀居優斗
サクソフォン: 本堂誠 西村魁
合唱: 東京混声合唱団
●10/8・9◎神奈川県民ホール 大ホール
〈料金〉S¥10,000 Sペア¥19,000 A¥8,000 B¥6,000 C¥4,000 学生(24歳以下)¥2,000(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
※※学生券の取扱いはチケットかながわのみ/枚数限定
〈お問い合わせ〉チケットかながわ 0570-015-415(10:00~18:00)
〈公式サイト〉https://www.kanagawa-kenminhall.com/einstein

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