TOKYOハンバーグがサンモールスタジオで『朧な処で、徐々に。』を上演!
社会的な問題を自分の身近に引き寄せ、ファンタジー色を加えつつ、観客の心に爪痕を残すTOKYOハンバーグの最新作は〝セルフネグレクト〟 に向き合う物語。
「スランプに陥った劇作家が、なにげない会話をきっかけに〝孤独死〟という問題に少しずつ関心を持ち始め、特殊清掃業の現場や地域見回りのコミュニティへと取材に出向き、朧に見えていた〝孤独死〟という問題と対峙するなか、これは自分の未来にも繋がるのではないかと考えはじめる。」というもので、今作、かなり作者の心情と重なる部分もあるようで、強い普遍性を持った異臭感漂う作品の情念が、“演劇の力”で観客の心に昇華されていくことに期待したい! 昨年上演した『東京2012 ~のぞまれずさすかれずあるもの~』で第32回テアトロ新人戯曲賞を受賞した、主宰の大西弘記から「少し重そうなタイトルですが内容はライトです、たぶん。」というメッセージが届いた。
【大西弘記(TOKYOハンバーグ主宰・作・演出)メッセージ】
今回の作品を上演するにあたり、限られた文字数(約400文字)だけで僕の言いたいことをすべて伝えるのはとても難しいのですが、執筆にあたり実際に特殊清掃の現場へ行き、作業もお手伝いさせて頂きました。防護マスクをしていても、臭いが鼻を突き刺すような感じでした。流石にそれは演劇には出来ませんが、劇場で作品を観て頂ければたくさんの想像をして頂けるかなと。俳優たちも根幹にとても興味、関心を持ってくれて良い稽古という時間と良い稽古場という空間で僕はいつも圧倒されています。最近、思う事なのですが社会は益々便利になっていきます。その便利は人の感覚を鈍くしちゃってるんじゃないかなって、もしかしたら便利に支配されちゃってるんじゃないかなって思う時もあります。感覚って例えば人類が宇宙の果てに辿り着いたとしても数値化は出来ません。僕は人間の感覚というものに演劇という方法で声をかけてみたいんです。便利に人の心を奪われないように。あ、少し重そうなタイトルですが内容はライトです、たぶん。
【作品概要】
ある劇団にオファーを貰い、執筆に専念する劇作家海原久美子。然し、スランプに陥り、書いても書いても納得がいかない。オファー先 の劇団制作者からは書き下ろし保留の話が出るが必ず書くと約束をする。その日の夜、内縁関係の純一から、昨年前まで純一が働く 飲食店の常連だった客が〝孤独死〟していた話を聞く。最初はまったく興味が無かった話題だったが、数日後の劇団制作者との執筆 会議にて、若かった頃にお世話になった先輩俳優が孤独死したことを聞かされる。ショックと同時に〝孤独死〟という問題に少しずつ 関心を持ち始め、特殊清掃業の現場や地域見回りのコミュニティへと取材に出向く。朧に見えていた〝孤独死〟という問題と対峙する なか執筆は進むが、それと比例するように、この問題は自分の未来にも繋がるのではないかと考えはじめる。
【公演概要】
TOKYOハンバーグ
『朧な処で、徐々に。』
作・演出◇大西弘記
出演◇井上薫 田康弘 矢内文章 橘麦 槌谷絵図芽 北澤小枝子 今井聡 柴田和宏 三枝悠平 村田正純 當瀨このみ 石田彩 浜中くるみ 葵ミサ 宇鉄菊三 堂下勝気
4/9(木)〜19(日)サンモールスタジオ
〈料金〉前売/4200 円・当日/4500 円
(9,10,13日ハンバーグ割引 前売・当日/3800 円)
〈お問い合わせ〉TOKYO ハンバーグ 090-5807-3966
E-mail info@tokyohamburg.com
HP http://tokyohamburg.com