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宝塚歌劇『110周年概要発表会』レポート!

 

来年、2024年に誕生から110周年を迎える宝塚歌劇団。長く続くコロナ禍のなか、難しい舵取りを迫られてきたエンターテイメントの世界で、その隆盛ぶりは衰えを知らず、節目の年に向かってますます精力的な作品作りを展開し、新たなファンを獲得し続けている。

そんな宝塚歌劇団が、2024年前半の宝塚大劇場、東京宝塚劇場の演目、及び110周年記念行事の概要を発表する「宝塚歌劇110周年概要発表会」が7月10日宝塚大劇場至近の宝塚ホテルで開催され、宝塚歌劇団理事長・木場健之、花組トップスター柚香光、月組トップスター月城かなと、星組トップスター礼真琴、宙組トップスター芹香斗亜、そして、東京公演中だった雪組トップスター彩風咲奈が、東京宝塚劇場ロビーからリモートで登壇。栄えある110周年に向けての抱負を語った。

概要発表会はまず、1914年に誕生した宝塚歌劇団の歩みを紹介する映像披露からスタート。1913年阪急グループの創始者である小林一三によって、宝塚音楽学校の前身となる宝塚唱歌隊が兵庫県宝塚の地に誕生し、1914年桃太郎を題材とした歌劇『ドンブラコ』上演からはじまった宝塚の歴史を追っていく。1927年日本最初のレビュー作品『モン・パリ~吾が巴里よ!~』でラインダンスや大階段などが登場し、今に続く宝塚レビューの基礎が築かれていったこと。1938年の第1回ヨーロッパ公演に始まり、通算18カ国27回の海外公演が行さわれたこと。更に1974年に初演された『ベルサイユのばら』によって、空前の宝塚ブームが巻き起こり、宝塚歌劇団史上最高の観客動員数を記録する、宝塚歌劇の代名詞的な存在となった作品としての位置づけ。そののち1996年に初演された『エリザベート』は全編を音楽で綴るミュージカル作品を、女性だけ、つまり女声だけの宝塚歌劇団で実現できることを証明した画期的な作品となり、2018年に観客動員数250万人を突破。新しい宝塚歌劇の財産演目となっていることなどがコンパクトに紹介されていく。

そして、2014年に100周年を迎えた宝塚歌劇はさらなる飛躍を目指し、ブロードウェイミュージカル、ウェストエンドミュージカルはもちろん、ウィーン、フランスなど様々な海外ミュージカルや、日本や海外の文学作品、映画、漫画、ゲーム、落語など、様々なジャンルとのコラボレーションによって、エンターテイメント界の地平を切り開き、2020年世界を覆った新型コロナウイルス感染症の流行のなか、長期間に渡る公園中止を余儀なくされつつも、幾多の困難を乗り越えてきた110年の歴史が指し示す様々な手段で、ピンチをチャンスに変えるべくチャレンジを続けていく、という力強い宣言が胸に響いた。

そこから、いよいよ2024年宝塚大劇場、東京宝塚劇場公演のラインナップが発表されていく。

まず、この時点で既報だった2024年元旦からの宝塚大劇場を飾る星組公演が、2022年に全世界で公開され、いま尚大ヒット上演中の映画「RRR」の宝塚化『RRR × TAKA”R”AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)』(脚本・演出/谷貴矢)と、110年スミレが咲き続ける宝塚世界を描くレビュー・シンドローム『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』で、作・演出を担当する指田珠子の宝塚大劇場デビュー作品となる、話題性豊かな二本立て(2024年1月1日~2月4日宝塚大劇場、2月23日~4月6日東京宝塚劇場)が改めて紹介される。

続く花組公演が、宝塚歌劇のみならず日本ミュージカル界の雄・小池修一郎が書き下ろす、ドイツ占領下のパリを舞台に、レビューの灯とパリの街を守ろうとするレビュー劇場「アルカンシェル」の看板ダンサーの青年と、彼と志を同じくする看板歌手の娘が、ヒットラーの下したパリ爆撃命令を如何にして回避し、パリ開放に至る道を奔走するかの過程をドラマチックに描いたオリジナルの大作ミュージカル『アルカンシェル』~パリに架かる虹~(2024年2月9日~3月24宝塚大劇場、 4月13日~5月26日東京宝塚劇場)で、オリジナルのあてがきならではの、迫力ある舞台が期待される。

4月に行われる110周年記念式典を含む3月~5月の上演で、第110期生初舞台公演でもある月組公演は、ヒューマニティ溢れる作風を貫く作・演出、正塚晴彦による死者と交信できる能力を持った青年と、彼が死者から聞き取った言葉を分析する女性とが難事件に挑んでいくミュージカル・ロマン『Eternal Voice 消え残る想い』と、宝塚歌劇110年の伝統を受け継ぎ、新たな時代の始まりを寿ぐレビュー・アニバーサリー『Grande TAKARAZUKA 110!』(作・演出/中村一徳)で、こちらも興趣あふれる二本立てだ(2024年3月29日~5月12日宝塚大劇場、6月1日~7月7日東京宝塚劇場)

そこから宙組公演は、宝塚歌劇110年の歴史のなかで、数多創られてきた「日本物」作品から恋にまつわる名曲をセレクトして紡ぐ宝塚歌劇百十周年紀念奉舞『宝塚110年の恋のうた』(作・演出/大野拓史)と、1987年の第一作発売以降、全世界累計1憶8.000万本以上の出荷・ダウンロード数を誇る伝説のロールプレイングゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズ最新作の舞台化ミュージカル『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』(原作・協力/株式会社スクウェア・エニックス、脚本・演出/小柳奈穂子)の、宝塚のふり幅の広さを感じさせる二作品が並んだ(2024年5月17日~6月23日宝塚大劇場、7月13日~8月25日東京宝塚劇場)。

そして、作品発表の掉尾を飾った雪組公演は、この記念の年に多くの人が上演を予想していただろう宝塚グランドロマン『ベルサイユのばら』─フェルゼン編─~池田理代子原作「ベルサイユのばら」より~。1974年この作品の初舞台化を担った植田紳爾が、初演から50周年を迎える二つの記念が重なる年に、10年ぶりとなる宝塚大劇場、東京宝塚劇場公演の脚本・演出を担当。110年数多の作品と、数々の歴史を重ねてきた宝塚歌劇の原動力ともなった作品を、共に演出を担う谷正純と、漫画、コミック、アニメ作品の舞台化が日常となったいまの時代に、宝塚歌劇でしか描けないロココ絵巻を蘇らせる。

これら一つひとつの作品が発表されるごとに会場からは、どよめきが起こり、このラインナップだけでも宝塚歌劇の奥深さが象徴されているかのようだ。

更に、月組公演中の4月9日、宝塚大劇場に於いて全組のスターたちが、次の10年への飛躍を誓う「110周年記念式典」。旧宝塚大劇場開場100年となる2024年を記念し、6月29日、30日に宝塚大劇場で開催される各組スターが集う「タカラヅカスペシャル2024」(東京宝塚劇場公演中の月組のみ不参加)。そして、10年に一度のお祭りイベント、宝塚歌劇団生徒、宝塚音楽学校生徒全員参加による「宝塚歌劇大運動会」が10月16日大阪城ホールで開催されることがそれぞれ発表される。コロナ禍のなか、こうした組を超えて一堂に会する行事は、様々な意味で開催が困難だった時期が長く、節目の年にこれらが計画できることに、何よりの希望が感じられた。

こうした数々のスケジュールの発表のあと、宝塚歌劇団を代表して理事長・木場健之より挨拶があった。

【理事長挨拶】

木場健之 本日はお忙しいところ、また大変お暑い中宝塚歌劇110周年概要発表会にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。こうして盛況のうちに110周年を迎えられますのも、皆様方が報道、評論を通しまして宝塚歌劇に温かい、また愛のこもった貴重なご意見をお寄せいただき、宝塚を支えてくださっているからこそと感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。本日、来年2024年の前半5組の宝塚大劇場、東京宝塚劇場公演の概要を発表いたしました。本公演につきましては宝塚歌劇の伝統であり、特徴でありますオリジナルの新作をベースに、映画やゲームを原作としたもの、さらに来年が初演50周年となります『ベルサイユのばら』の再演など、話題性に富んだ多彩なラインナップをご用意いたしました。また基本的にレビュー、ショー作品のタイトルには「宝塚」という文字を入れまして、年間を通して110周年を盛り上げ、宝塚歌劇を愛してくださる皆様に楽しんでいただける公演を目指しております。また、その後の公演につきましても先人たちが作り上げ、育ててこられました伝統、財産を生かしながら常に新しいものにも挑戦して、全てのお客様に楽しんでいただける舞台創りに邁進して参りたいと思っております。また、周年イベントといたしましても、4月の110周年記念式典、10月に大運動会を開催するほか、来年は旧宝塚大劇場が開場して100周年の記念の年にあたりますので、6月に本拠地宝塚大劇場で「タカラヅカスペシャル」を開催いたします。この後、5組のトップスターが登壇して意欲を語ってくれると思いますが、皆様におかれましても、110周年の様々な公演、行事を楽しんでいただき、共に祝っていただければ幸いでございます。

さて、2020年から続きますコロナ禍という状況も、社会全体におきましては新しいフェーズに入っておりますが、ウィルス自体の感染力、症状といったものには変化がございませんので、演劇業界は未だに大変厳しい戦いを強いられております。宝塚歌劇も大変残念ながら先月は、宝塚大劇場公演、そしてシアターオーブ公演を一部中止せざるを得なくなりました。公演を楽しみにされていたお客様には、大変なご心配とご迷惑をおかけしたこと、改めまして深くお詫び申し上げます。現在は各公演とも順調に推移しておりまして、関係者一同引き続き気を緩めることなく、1日でも、1回でも多くの公演ができますよう精一杯務めて参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。また本年は創業者・小林一三の生誕150周年にあたります。また宝塚音楽学校の前身、宝塚唱歌隊が結成されて110周年ということで、来週18日には宝塚大劇場で創立110周年記念式典が開催されます。宝塚歌劇関係者一同、創業以来の精神であります「清く、正しく、美しく」を改めて胸に刻みながら110周年、またその先を見据えて、より多くのお客様に支持していただける、価値あるものを生み出していけますよう、精一杯努めて参りますので、今後とも何卒どうぞよろしくお願い申し上げます。本日は本当にありがとうございました。

続けて、舞台に向かって左側から花組トップスター柚香光、星組トップスター礼真琴、中央の等身大のスクリーンに東京宝塚劇場から参加する雪組トップスター彩風咲奈、宙組トップスターとしてこうした席に初登場の芹香斗亜、月組トップスター月城かなとが登壇。リモート参加とのことで、宝塚の歴史を紹介した大型スクリーンに映し出されるのではと、会場内に入るまでは想像していた雪組の彩風咲奈が、全員と並んだ特別なスクリーン越しにもかかわらず、立って挨拶する時も、座って質問に答える時も、現地の4人のトップスターと映像に映る高さ、大きさに全く違和感がないのに驚かされる。この調整には相当の準備を要したと推察されるが、コロナ禍を経て世界各地から、演出家がリモートで日本の舞台の作品作りをしたり、作曲をすべて担当したりという、画期的な方法が進んだいまだからこその会見の形に感心しきりのなか、2024年の公演順でのそれぞれの挨拶、そして質疑応答へと引き継がれた。

【登壇者挨拶】

礼真琴 星組といたしましては110周年の幕開け公演として、1月1日元日から宝塚大劇場の舞台に立たせていただきます。星組は10年前の100周年の際にも『眠らない男・ナポレオン─愛と栄光の涯(はて)に─』という作品で、元日から公演をさせていただきました。この10年の時を経て、節目の年に舞台に立たせていただける幸せを感じると共に、身の引き締まる思いでございます。そして星組は作品が『RRR × TAKA”R”AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)』昨年公開されてから、今もなお全世界で大ヒットしているインド映画でございます。これを宝塚歌劇でどう上演するのか。初の舞台化となりますが、谷先生とともに新たなステージを作っていけたらと思いますし、レビュー『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』は指田先生のデビュー作となります。指田先生ワールドも楽しみながら、お芝居、レビューともに110周年の良いスタートが切れたらと思っております。星組一丸となって務めて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

柚香光 まず宝塚歌劇110周年という荘厳で華々しい歴史を記念するこの年に、舞台に立たせていただけますこと、とても光栄ですし、感激しております。そして花組公演といたしましては、小池修一郎先生のオリジナル一本立て書き下ろしでございます。大変ありがたく、今から胸が高鳴っております。戦時下のパリにおいて劇場の灯を消してはならないと走り回るお役をさせていただくことに、大きな責任を感じております。今もなお世界中では争いが絶えない状況でございます。世界中の人々が健康で、そして思いやりのある日々を過ごせますよう、そして世界中の劇場が、舞台が、いつまでも愛され続けますように、そんな平和への希求を込めて作品を務めて参りたいと思っております。この『アルカンシェル』とはフランス語で虹という意味でございまして、副題にも「パリに架かる虹」とございますが、10年前、宝塚歌劇の100周年の記念式典の時のタイトルが「虹の橋渡り続けて」、虹がタイトルになっていたなということを今思い出しております。この花組公演『アルカンシェル』が、100周年から110周年にかけて、そしてその先の120周年に向けて大きな虹をかけられるような、そんな作品になればと思い心して大切に務めて参りますので、どうぞ皆様よろしくお願いいたします。

月城かなと 諸先輩方が繋いで来られた宝塚歌劇がこうして110周年を迎えること、そしてこの記念すべき年に舞台に立てる喜びを感じております。110周年の月組公演は3月に『Eternal Voice 消え残る想い』と、レビュー『Grande TAKARAZUKA 110!』でございます。お芝居の方は正塚先生の久しぶりの大劇場書き下ろし作品、そしてレビューの方は初舞台生を迎えましてお送りする、宝塚歌劇の110周年を祝うレビューでございます。月組生一同、明るく爽やかな舞台をお届けできるように精一杯頑張って参りたいと思います。110周年の宝塚歌劇もどうぞよろしくお願いいたします。

芹香斗亜 宝塚歌劇が110周年を迎えるこの年に舞台に立たせていただけますこと、大変光栄に思っております。宙組は5月より『宝塚110年の恋のうた』『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』を上演いたします。いつまでも続いていって欲しい、宝塚歌劇でしかできない日本物の豪華絢爛なショー、そして私もファンの一人であります「ファイナルファンタジーシリーズ」のミュージカル化ということで、私個人としても大変心躍る演目となっております。110年もの間挑戦を常に続け、守り続けてくださった諸先輩方、そして何よりも宝塚歌劇を愛し続けてくださる皆様に、感謝の気持ちを込めて宙組一丸となって取り組んで参りたいと思います。これからも宙組をどうぞよろしくお願いいたします。

彩風咲奈 雪組は現在東京宝塚劇場公演中のため、本日リモートにて出演させていただきます。私もこの宝塚歌劇110周年という記念すべき年に舞台に立たせていただけることが本当に嬉しく、感動で胸がいっぱいでございます。雪組は宝塚の財産でもあります『ベルサイユのばら』─フェルゼン編─に出演させていただきます。先輩方がずっと大切に受け継いでこられた『ベルサイユのばら』という作品に挑戦させていただけることは、今から身の引き締まる思いでいっぱいでございます。また、私個人といたしましては新人公演時代にも一度挑戦させていただいたフェルゼンというお役に、また挑戦させていただけること、本当に幸せでしかありません。宝塚歌劇の伝統を守りながら皆様に愛とロマンをお届けできるよう、そして今のこの時代だからこそできる『ベルサイユのばら』を雪組一丸となって務めて参りたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

【質疑応答】

──皆さん、110周年のテーマを漢字一字でお答えください。またその理由もお願いします。

(「えっ?漢字一字?」「それは個人のテーマですか?組ですか?」「えっ?どうする?」などの4人のやりとりのあと「咲さ~ん!」と彩風に振って、場内笑い)

彩風 えっ?私から?(4人からの「お願いします」を受けて)はい、そうですね。やはり雪組は伝統ある『ベルサイユのばら』を上演させていただくということで、今までの先輩方の思いを受け継ぐという意味でも、漢字一文「繋」という文字でお願いします!

4人 おぉ~(拍手)

柚香 はい!(挙手して)花組は『アルカンシェル』虹ということで、鮮やかに煌めくという文字でお願いします。110周年は鮮やかなとりどりの花が煌めく「煌」一文字にさせていただきます。

 (どうする?と3人が顔を見合わせたあと)では星組は110周年のスタートを切らせていただくという意味も込めまして、そして作品も躍動感があるので、常に前を進むという思いを込めて「進」むという漢字で行かせていただきます。

芹香 宙組は演目にちなみまして、宝塚110年の恋の歌ということと、皆様に宙組に恋していただきたいということで「恋」にいたします。

月城 月組は初舞台生を迎えましての公演になりますので、明るくフレッシュな舞台をお届けしたいという思いから「輝」くという感じにしたいと思います。キラキラした舞台をお届けできるように頑張りたいと思います。(全組が出そろい、会場から大きな拍手)

──輝かしい110周年を迎え、またその先を見据えて、ここが私たちの組の魅力、最大のアピールポイントですというところを教えてください。

月城 (挙手して)私からいいですか?月組は以前から先輩方が繋いでこられた「芝居の月組」という伝統がありまして、それをいま下級生までもが誇りを持って、それぞれお芝居について、とても熱い思いを抱いているところが、月組のアピールポイントでもあり、伝統として繋いでいかなければいけないところだなとも感じております。110周年、そしてこれから先の120周年、もっと先の宝塚に向けてこの「芝居の月組」をつないでいけるように頑張って参りたいと思います。

芹香 宝塚は110周年を迎えるのですけれども、宙組は今年創立25周年を迎えたばかりの、まだまだ成人したばかりでございますので、宝塚の新たな魅力を生み出していきたいという願いのもと、アピールと致しましては、アグレッシブさと大胆さでいきたいかなと思っております。

 星組と致しましては、ここ数年の作品ではすごくエネルギッシュで、とてもパワーのいる作品をさせていただく機会が多かったおかげで、星組の仲間達みんなとても体力をつけていて。体育会系とよく言っていただく機会もありますけれども、ものすごく勢いを持って作品に取り組んでいる印象があります。そしてこの来年の作品もそうですし、皆が、ひとり一人がひとつの物に向けるパワー、力というものを私が真ん中にいてすごく感じることが多いので、この団結力みたいなものをさらに強めていけたらいいなと思っております。

柚香 花組は花の組と思っておりますし、華やかな組だというふうに自負しております。そして下級生に至るまで、ひとり一人、本当に活気がございまして、個性に溢れております。皆が稽古場の端から端を、舞台の隅から隅を熱く駆け回りながら生き生きと舞台に立っておりますので、研究科何年であろうとも、その輝く様を皆様にご覧いただければなというふうに思っております。

彩風 雪国はやはり深々と降り積もる雪のように、みんながコツコツと努力を積み重ね、真面目にひとり一人が芸と向き合うところが雪組の魅力かなと思っております。その中でも大家族のようなアットホームさがあり、厳しさと真面目さの両立が雪組のアピールポイントかなと思っております。

宝塚と東京を結んだ会見は、終始和やかな空気のなか終了。最後にトップ5人のフォトセッションも行われ、全員が笑顔で並ぶだけでなく、東京の彩風がスクリーン越しに伸ばした手に宝塚の4人が掌を重ねるショットも大成功。宝塚110周年に向けて、期待の高まるばかりの時間となっていた。

【110周年各公演、周年イベントへのお問い合わせ】
宝塚歌劇インフォメーションセンター 0570-00-5100
〈公式ホームページ〉https://kageki.hankyu.co.jp/revue/index.html

 

【取材・文・撮影/橘涼香】

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