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『シュレック・ザ・ミュージカル』フルバージョン公演、間もなく開幕! spi インタビュー

「自分は人と違うけどそれでいい」がシュレック!

映画『シュレック』を元に2008年にブロードウェイでミュージカル化された『シュレック・ザ・ミュージカル』。昨年8月に90分短縮バージョンのトライアウト公演として日本初上陸した本作が、オーケストラによる生演奏でのフルバージョンでこの夏上演される。

トライアウト公演の際に行われた全キャストオーディションにより選ばれ、今回も続投となる主人公・シュレック役のspiに、今作への思いを聞いた「えんぶ6月号」のインタビューを、別バージョンの写真とともにご紹介する。

また同じメンバーとやれるのは心強い

──昨年のトライアウト公演ではどのような手ごたえを感じましたか。

制作期間が決して長くはない中で、演出の岸本(功喜)さんが本当にうまくまとめてくださいましたね。すごく自由にやらせてくれるので、僕の方から「こうやって動きたい」と提示して、それを反映しながら進めていくという感じで、こちらのやりたいことを前向きに取り入れながら演出してくださいました。キャスト同士の雰囲気も良かったですよ。

──全キャストオーディションで、まさに役にピッタリの実力派が揃いました。

海外ミュージカルの実力主義に近いものがあるんじゃないかなと思いました。演劇が好きで、表現が好きで、楽しいことが好きなメンバーで一緒に作り上げている、という感じはすごくありましたね。

──キャスト陣からもスタッフ陣からも「この作品の素晴らしさを伝えたい」という気概を感じました。

(翻訳・訳詞・音楽監督の)小島良太さんと、演出の岸本さんはこの業界でいろんなことを見てきたうえで、「じゃあ自分たちのやりたいこと、できることは何か」と考えている人たちなんです。決してお客さんに媚を売るんじゃなくて、奉仕をするんだ、という精神というんでしょうか。どうしたら伝わるか、ということをみんなで一緒に考えながら進むことができました。

──メインキャストの4人をはじめ、トライアウト公演のときのメンバーも多く再集結します。改めて今回楽しみにしていることはありますか。

ファークアード卿役の泉見洋平さんの膝が心配ですね(笑)。基本的にずっと膝立ちで芝居しているから、いいマッサージを入れてあげて欲しいです(笑)。皆さんとまた一緒にやれるのは本当に嬉しいですし、心強いです。前回の状況がわかっている人たちが多いから、話が早いだろうし、テンポよく作りたいところとか、前回よりさらにしっかりできるんじゃないかなと思います。

様々なテーマを笑いと一緒に届けられる

──この作品の魅力をどのように感じていますか。

『シュレック』という作品自体が、僕の生き方にものすごく合っているんです。シニカルで、いろんなことをわかった上でふざけている感じが自分の生き方に似てると感じます。だから僕は何の苦もなく、非常に楽しんでやれています。作品の中にある様々なテーマ、仲間との絆とか真実の愛とか困難に立ち向かう気持ちとか、そういったものを笑いと一緒に届けることができて、こんなありがたいことはないですね。僕はこの作品の音楽と物語に乗っかるだけで、無理せず気持ちよく表現させてもらえているというところが、お客さんも頑張って観なくていいというか、リラックスして観られることに繋がるんじゃないかなと思います。多様性についても描かれていますが、「みんな違ってみんないい」というよりも「自分は人と違うけどそれでいい」というシュレックの姿勢があるから、観客も「私も自分自身のままでいいんだ」と思えるのかもしれないですね。

──ビジュアル的な再現度も高く、ワクワク要素が満載の舞台です。

これはマジで、日本の全俳優が嫉妬する作品だと思いますよ。だからいろんな業界の人に観てもらいたいですね。音楽系とかアート系とかどんな業界の人でも、観たらみんなインスピレーションを受けるんじゃないかな。

──4歳から18歳の無料招待枠がありますから、子供たちにもぜひたくさん来てもらいたいですね。

この作品は、初めて観る舞台作品としてすごくいいと思いますね。中高生だったら一緒にふざけられるし、幼稚園生とか小学生からしたらすごくキラキラした世界でキャラクターがみんな愛らしいから超楽しいと思います。

【プロフィール】
すぴ○神奈川県出身。幼少期から横須賀米海軍基地内の演劇部に所属し、子役としてミュージカル『ミュージックマン』で初舞台を踏む。以降は『RENT』、『ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~』、『ジャージーボーイズ』、『手紙』などのミュージカルや、舞台『黒子のバスケ』や「ミュージカル『刀剣乱舞』」などの2.5次元作品にも出演している。

【公演情報】
『シュレック・ザ・ミュージカル』フルバージョン公演
原作:ドリームワークスアニメーション『シュレック』/ウィリアム・スタイグ『みにくいシュレック』
脚本・作詞:デヴィッド・リンゼイ=アベアー
作曲:ジニーン・テソーリ
翻訳・訳詞・音楽監督:小島良太
演出:岸本功喜
出演:spi 福田えり 吉田純也 泉見洋平 ほか
●7/8~16、7/22~30◎日本青年館ホール
〈料金〉S席10,800円 A席8,800円(税込)(全席指定・税込)
〈チケット問い合わせ〉サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日12:00~15:00 ※土日祝休業)
〈公式サイト〉 https://www.shrek-musical.jp/

※「文化庁 劇場・音楽堂等の子供鑑賞体験支援事業」対象公演
本公演に4歳以上~18歳以下のお子様を無料でご招待いたします。(各公演枚数限定)詳細はHPにて。
※4歳未満のお子様のご入場はできません。チケットはお一人様一枚必要です。(膝上不可)

 

【インタビュー・文/久田絢子 撮影/中村嘉昭】

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