シリーズ最新作『最遊記歌劇伝-Darkness-』新キャラクターとして登場する2人! 法月康平・成松慶彦 インタビュー
峰倉かずや氏の大人気コミック『最遊記』シリーズが原作のミュージカル、『最遊記歌劇伝』シリーズが、約4年ぶりの続編となる『最遊記歌劇伝-Darkness-』を上演する。
08年の初演『最遊記歌劇伝-Go to the West-』、09年の第2作『-Dead or Alive-』、15年の第5作『-Reload-』と繋いできた本作。新たな展開を迎える今回、新キャラクターとして登場するのが、死者を甦らせる術を持つ異国の司教・ヘイゼル役の法月康平とその従者・ガト役の成松慶彦だ。
20年早春に上演が予定されている第8作『最遊記歌劇伝-Oasis-』へと続いていく今作『最遊記歌劇伝-Darkness-』。その公演でシリーズ初出演となる抱負を話してもらった「えんぶ4月号」のインタビューを、別バージョンの写真とともにご紹介する。
キャストみんなが作品と自分の役を愛してる
──『最遊記歌劇伝』シリーズ約4年ぶりの新作ということで、ファンの期待度も高い作品ですが、そこに新キャストとして出演が決まっていかがですか?
法月 僕らは今回から登場するキャラクターなので、そういう意味ではあまり気負ってはいないです。ふたりで新しい風になるって自分に言い聞かせているので。
成松 言い聞かせてるんだ(笑)。僕はプレッシャーは感じています。これだけ長く愛される作品はなかなかないですから。でもだからこそ僕たちが入ることによって、いい化学反応が起こせればという気持ちでいきます。
──過去作はご覧になっていかがでしたか?
成松 すごく面白かったです。『最遊記』は原作が強いメッセージ性を持っていると思うのですが、それを舞台でもちゃんと届けられているように感じました。
法月 三蔵一行をはじめとするキャストの皆さんが、この作品と自分の役をすごく愛していることが伝わりますよね。それがお客さんにも伝わっているからこうやって続いているんだなと思いました。だから僕も今回参加するにあたって、まずは自分の演じるヘイゼルをしっかり愛していかなければいけないなと思いましたね。
ふたりの信頼関係と闇の部分を出せたら
──成松さんは鈴木拡樹さん、椎名鯛造さん、鮎川太陽さん、うじすけさんと共演経験がありますよね。
成松 はい。だから新キャストとしてのドキドキはあるけど、不安はないんですよ。皆さんがどれだけ素敵な役者さんかはもう知っていますから。一緒にいて勉強になる人たちだし、芝居しているとすごく心を動かされるんです。共演していて面白い。
法月 そうなんだ……ヘイゼルは(成松演じる)ガトとずっと一緒にいる役だから、ガトのことをすごく好きになると思うんですよ。だから成松さんが、特に三蔵一行である鈴木さんとか椎名さんと仲良くしていると、イライラするかもしれないな。
成松 あははは!
──自分とだけ仲良くしてほしいんですか。
法月 そうです。三蔵一行に近づいてほしくないです。いつも僕の近くにいてくれないとダメです!
成松 わ、わかった(笑)。
──役柄としてはどう考えていますか?
法月 ヘイゼルとガトの関係は、追えば追うほど重くも切なくも感じました。ヘイゼルの蘇生術でガトの命は保たれていて、そこにはある意味、主従関係がありますよね。だけどヘイゼルは、自分のことを自分以上に知ってくれているガトがいるから、普段ニコニコとしていられる。そういう、お互いがいるから生きていけているようなふたりの、そこにある信頼関係と闇の部分をうまく出していけたらいいなと今は思っています。
成松 僕も「なぜ一緒にいるのか」というところは大事になってくると思います。ガトはヘイゼルに生かされていますが、実は生に対してそこまで執着してないような気がするんですよね。だからいつでも逃げられるのに、それでもずっと一緒にいて、戦って、ヘイゼルを守ろうとしているのはなぜなのか。そういう部分で三蔵一行とはまた違うものを見せられたらいいなって思う。
法月 やりがいのある役になりそう。
成松 うん。特に僕らの関係性は、僕ら次第で薄くも濃くもなる部分だと思うので、稽古場でしっかり深めていきたいです!
のりづきこうへい〇東京都出身。俳優として舞台を中心に活躍中。主な出演作品は『Club SLAZY』シリーズ、音楽劇『夜曲』nocturne、A NEW MUSICAL『In This House~最後の夜、最初の朝~』、『ドリアン・グレイの肖像』、『世界の終わりに君を乞う。』、One on One 30h note『天才作曲家〜Composer〜』など。3月に『ALTAR BOYZ』への出演が決定している。
なりまつよしひこ〇広島県出身。俳優として舞台を中心に活躍中。主な出演作品は『ネオロマンス・ステージ 遙かなる時空の中で』シリーズ、舞台『ホス探へようこそ』、舞台『WILD HALF~奇跡の確率~』、ミュージカル『ハートの国のアリス』シリーズ、舞台『RE:VOLVER』、舞台『刀剣乱舞』シリーズ、舞台『鬼切丸伝~源平鬼絵巻~』など。
【公演情報】
『最遊記歌劇伝-Darkness-』
原作◇峰倉かずや『最遊記』『最遊記 RELOAD』(一迅社刊)
脚本・演出◇三浦 香
主催◇最遊記歌劇伝旅社(CLIE・フロンティアワークス)
出演◇玄奘三蔵役:鈴木拡樹、孫 悟空役:椎名鯛造、沙 悟浄役:鮎川太陽、猪 八戒役:さいねい龍二/ヘイゼル=グロース役:法月康平、ガト役:成松慶彦/フィルバート=グロース役:うじすけ、光明三蔵役:三上 俊、烏哭三蔵役:唐橋 充
アンサンブル◇河城英之介・川口空汰(Wキャスト)坪内 悟/山下 潤、中西 奨、森田 龍、是澤洋文、菅山 望、轟 大輝、小島飛鳥、竹本太朗、森川大輝、深澤悠斗
●6/6~14◎ヒューリックホール東京
〈料金〉桃源郷シート10,800円(非売品グッズ特典付き・前方席) A席7,800円 B席5,800円(全席指定・税込)
〈公式 HP〉https://www.clie.asia/saiyukikagekiden/dn/
〈公式 Twiiter〉@saiyuki_kgkdn
(C)峰倉かずや・一迅社/最遊記歌劇伝旅社 2019
【取材・文/中川實穂 撮影/田中亜紀】
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