新橋演舞場からスタートする、新トップ桐生麻耶お披露目公演 OSK日本歌劇団『春のおどり』製作発表記者会見レポート
2019年劇団創立97周年を迎え、栄光の100周年への道を歩み続けるOSK日本歌劇団。新トップスター桐生麻耶お披露目公演である、レビュー『春のおどり』が、3月28日新橋演舞場で開幕する(31日まで。のち、4月13日〜21日大阪松竹座でも上演)。
レビュー『春のおどり』は、長身でダイナミックな持ち味で魅了する新トップスター桐生麻耶お披露目を祝う、日本ものレビューの第1部「春爛漫桐生祝祭(はるらんまんきりゅうのまつり)」と、洋物レビュー「STORM of APPLAUSE」の和洋レビュー二本立ての公演。97年の歴史の間には、解散危機にも見舞われたOSKがその日々を乗り越え、58名を数えるまでに大きく成長した総劇団員からの選抜メンバー41名を擁して、桐生率いる新生OSKの魅力にあふれる公演となっていて、大阪を本拠地とするOSK日本歌劇団の新作レビューが、東京の新橋演舞場からスタートする珍しい興行パターンにも大きな注目が集まっている。
そんな『春のおどり』の製作発表記者会見が2月に都内で開かれ、出演者を代表して新トップスター桐生麻耶、男役スター楊琳、娘役スター舞美りら。第1部「春爛漫桐生祝祭」作・演出・振付の山村友五郎、第2部「STORM of APPLAUSE」作・演出・振付の平澤智。松竹株式会社副社長・演劇本部長の安孫子正、同社関西演劇部シニアプロデューサーの牧原広幸が登壇。作品内容や公演への抱負が披露された。
【登壇者挨拶】
安孫子 今年もOSK日本歌劇団の公演を東京新橋演舞場を皮切りに、大阪松竹座で行うこととなりました。ご存知のようにOSKは創立97周年の歴史に至ったレビューの集団でございます。最初のきっかけは松竹の創業者であります白井松次郎が少女歌劇団をということで、大阪に誕生した集団でございました。一時松竹の手を離れまして活動されておられましたけれども、2003年に解散危機ということがありました折に、再びご縁を頂きまして松竹とOSKさんとが一緒にこの公演をするということになりました。今回も97周年を迎えて、100年が目の前にあるという時の公演でございます。この公演は新トップスター就任ということで、トップの桐生さんがお披露目をする公演、3月の新橋演舞場、4月の大阪松竹座で披露させて頂きます。OSKはダンスの力というものに本当に素晴らしいものを持っております。私もOSKに関わらせて頂いて十何年になりますが、本当に1人ひとりの個性と頑張り、ここまで頑張れるものなのか!というほどの、毎日の稽古に明け暮れております。先生方もOSKの1人ひとりの個性を引き出しながら公演を創ってくださいます。今回の舞台に関しましては、第1部では和、第2部では洋のレビューをご覧頂きます。その第1部は幾度も舞台を創ってくださっております山村先生にお願い致します。そして今回山村先生と共に、先生が普段からご一緒に活動しておられます、日本舞踊界の若手の集団の方も全員振付に参加してくださるということで、今の日本舞踊界をぐいぐい引っ張っている方々に、新しい目でOSKを更に鍛えて頂くということをありがたく思っております。そして第2部では今回初めて平澤先生にお願いすることになりました。過去にパート、パートの振付では何回もお願いしたことがございますが、今回初めて全体を見て頂く、演出をして頂いての公演でございます。また新しい舞台が大きく展開すると思います。新トップの桐生さんはOSKの他の男役の方々とはひと味違った個性をお持ちで、初めてお会いした時にちょっとびっくりした(笑)。思い出がございます。野性的と言いますか、大きな方で。その時と言いますのが、初めてOSKの担当になった平成16年で、舞台を観たあと、松竹座のロビーで私服の皆さんにお目にかかったのですが、その時に「あぁ大きな方がいるなぁ」と思ったのですが、やはり舞台で拝見してもスケールが大きく、どんどん魅力を発揮してこられたので、その桐生さんがトップになっての公演をこうしてご一緒できることを、本当に嬉しく思っています。考えてみれば平成の御代から、5月に新しい御代になる訳ですが、その二つの世代、二つの時代を股にかけたトップになると言うのは、やはり運にも恵まれた方ですので、そういう桐生さんのもとで、楊ちゃん(楊琳)と…楊ちゃんなんて呼んでは申し訳ないですけれど(笑)。
楊 いえいえ!大丈夫です!
安孫子 楊さんがちょっと言いにくいので(笑)、楊ちゃんと舞美さんと、若手もおおいにこれからのOSKを引っ張って頑張っていくと思いますので、皆様に自信をもってお届けできる舞台ができあがることを信じております。どうぞ絶大なるお力を頂いて応援して頂きたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。今日はありがとうございました。
牧原 私の方から簡単に作品の内容を説明させて頂きます。今公演は桐生麻耶さんのトップスターお披露目公演でございます。桐生さんは1997年、平成9年にOSKに入団されまして、解散の危機に瀕したこともあったのですが、その時期にも頑張ってくださって、OSKの歴史をつないできた、そういう方でございます。平成16年、2004年に66年ぶりに大阪松竹座でOSKの公演が実現致しましてから、毎年松竹座の春の公演に出演して頂き、本年が16回目を迎えることになりました。これまで歴代のトップスター大貴誠さん、桜花昇ぼるさん、高世麻央さん、三人のトップの元で存在感を発揮してこられ、いよいよ満を持してのトップ就任ということでございますので、ご期待頂ければと思います。今公演はいつもの『春のおどり』と同じように、第1部は和物のレビューでございます。山村友五郎先生の作・演出で「春爛漫桐生祝祭(はるらんまんきりゅうのまつり)」というタイトルになります。皆様ご存知かもしれませんが「OSKのお祭り男」と称される、いえ「男」ではないのですが(爆笑)、そんな桐生さんに相応しいものを先生が考えてくださいまして、全体を「お祭り」をテーマに「桜まつり」のオープニングから「節分祭り」「天神祭り」等々を描きながら、全体としてお祭りで桐生さんのトップ披露を祝おうという内容でございます。そして第2部は平澤先生に初めてお願い致しまして「STORM of APPLAUSE」というタイトルでやらせて頂きます。最初に平澤先生にお願いしました折に、テーマをどうしましょうか?とご相談したところ「桐生さんのイメージと言ったらSTORM=嵐しかないでしょう!」ということで、トップ披露ですから祝福の嵐という大変カッコ良い題名を平澤先生が創って下さいました。何故平澤先生にお願いしたかと言いますと、これまで2度平澤先生に振付を担当して頂きましたが、先生の振付はとてもカッコ良くてOSKの劇団員が「私もあの場面に出たい!」と要望する先生ですので、桐生さんも大変カッコ良い方ですから、「STORM of APPLAUSE」の裏テーマは「カッコ良さ」です。また桐生さんたちもお話になると思いますが、すでにはじまっているお稽古ではオープニングからカッコ良さの連続で、桐生さんのカッコ良さもそうですが、桐生さんに率いられた劇団員のカッコ良さも舞台上に出てくると思いますので、是非ともそこをお見逃しないようにと思っております。桐生さんに率いられたOSK日本歌劇団、その第1回の『春のおどり』に是非多くのお客様に来て頂けたらと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
山村 今回第1部をやらせて頂くことになりました。私自身は大阪出身でずっと大阪で生まれ育っておりますので、ずっとOSKを観てきておりました。ご縁を頂き、OSKが松竹座に戻って第1回目からほぼ毎回作品をお手伝いさせて頂いております。その中で何回か作・演出をさせて頂いて参りましたが、今回は桐生なくしてこの作品はありません。この人のキャラクターがあるからこそ、色々な場面が出来て、その場面があるから次の場面ができ、また前の場面も作れるという感じの作り方をして来ました。何を間違ったのか、以前には松竹上層部の方から「第2部の演出もするように」と言われたこともあったのですが(笑)、その時も桐生さんにエルビス・プレスリーをやらせたらなんとかなりそう…と思ったところから、全てのシーンが決まっていったということもございました。今回もそのような形で桐生というトップスターを皆様にお見せするという形で創っておりますが、ほぼ出ずっぱりになっています。ただ、本人がおそらく1番出たいと思っているであろう、という場面には出られないので(笑)、それは観て頂ければおわかり頂けると思います。でもそこは若手に譲ったという形でね(笑)、それがどこなのかは今ここでは話せないのですが(笑)、ずっと「出たい、出たい」と言っている場面があります。でもそこはお休みして頂いて、また新たな魅力が引き出せればと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
平澤 2部のショーの演出を担当させて頂きます。自分は普段振付をやっておりまして、演出をするということがあまりないので、20数年に渡ってショーの振付をしてきた中で、心のどこかでは自分でショーを創ってみたいな、というものがあったのですが、まさか自分にこういうチャンスが巡ってくるとは思ってもいませんでした。ですからこの仕事はなんとしてもやるぞ!と思いまして、何があってもやりたいと思いました。こういう気持ちを持ったのは何年ぶりか…初めてかなと思います。「絶対にやるぞ!」と思ったのは。そう思わせて頂いた作品です。今稽古場に入っていますが、桐生さんとはもう3回目かな、1番最初にOSKで振付をさせて頂いたのも桐生さんのシーンでしたよね?
桐生 そうですね。
平澤 そこから今回改めてやってみて、桐生さんで良かったなと思うところがたくさんあります。自分がショーに乗せる場面というのは常にエネルギーを持っていなければならないと思っていて。そのエネルギーをすごく持っている演者の方なので、自分にはとても合っているなと思いながら稽古しています。「STORM」というタイトルをつけた以上、ショー全体がとてつもないエネルギーを持っていないといけないと思うので、演者が楽しんでのびのびとやることで、お客様にその楽しさが伝わって劇場全体に大きなエネルギーが生まれたらなと思っています…言ってること合ってる?(爆笑)頑張って創っていきます。目標は「満員御礼」です!よろしくお願い致します。
桐生 今日はお忙しい中ありがとうございます。お披露目という言葉にあまり振り回されずに、今回の41人の出演者全員で、観に来てくださったお客様にシンプルに「観て良かった!」「もう1回観たい!」と言って頂ける舞台を創れるように、皆で進んでおります。頭の中は振付でいっぱいになっていますが、その分初日まで高めていくことができますし、場面、場面毎に、どんなニュアンスが必要なのか、どんなメッセージ性があるのか、それをお客様にキャッチして頂けるように、日舞も洋舞も含めて最高の舞台が創れるように挑みたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
楊 本日はお集まり頂きありがとうございます。桐生さんの新トップお披露目公演、舞台上でお客様に「新トップだぞ!桐生さんだぞ!素敵でしょう?良いでしょう?」と、心の底から自慢したいと思います!観てくださるお客様に心から楽しんでもらえるよう、喜んでもらえるよう、桐生さんを中心に戦力になれるように頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
舞美 本日はお集まり頂きありがとうございます、桜の咲く季節に松竹さんのもと『春のおどり』が公演できることを、心から嬉しく思っております。お稽古が始まって、自分自身もワクワクが止まらない毎日なので、この気持ちのまま初日を迎えるまで走り続けたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
【質疑応答】
──出演者の皆さん、新トップの桐生さんのもと、新しい風が吹くことは間違いない舞台ですが、今回特に見せて行きたい新しさがありましたら教えてください。
桐生 新しいと言いますか、本来持っていた部分を学年が上がるに連れて無意識に封印してきた面があるように思うんですね。なのでその自分にとってのストッパーを取り外して、勢いのある、どこまでも突っ走ってしまうような、本来持っていた部分を出せたら良いなと思います。私は本来は人に言われないと止まれない人だったんです(笑)。そこをよくご存知の方々ばかりなので、少し甘えて、どこまでも勢いよく突っ走っていきたいと思います。そうしたら皆がついてきてくれるだろうと。
楊 山村先生、平澤先生もおっしゃったように桐生さんってエネルギーの塊だと思うんですね。
桐生 そこまで言っていないでしょう?(笑)
楊 (先生方に)言ってましたよね?(うなづくので)言ってました!(笑)、ご一緒させて頂けてもそれは感じます。そういう面、エネルギーや熱量をテーマに、自分自身も限界を突破したいなと思います。許容範囲を広げていきたいですし、そういう面でも頑張っていきたいです。
舞美 新たな一面と致しましては「歌劇」ならではの美しい部分だけでなく、エネルギッシュだったり生命力溢れる、自分自身が舞台に立って「生きていて良かった!」と思えるところまで、勢いよく突き抜けた熱い情熱を出せていけたらいいなと思います。
──山村先生、平澤先生『春のおどり』という伝統ある舞台で、新しさと共に守っていきたい伝統はなんですか?
山村 先ほども言いましたが、私は大阪で育ちましたのでずっと『春のおどり』を拝見してきましたし、その前の話しもたくさん聞いてきました。平成16年の大阪松竹座の『春のおどり』のラストに「桜咲く国」が流れた途端に号泣されたお客様がたくさんおられたんです。それを拝見して、大阪の人はこれを求めていたんだ!ということを感じました。もちろん宝塚歌劇団というものもあるのですが、やはり大阪の道頓堀にあの曲が流れて、OSKの公演があることを、大阪の人たちOSKのファンの人たちはずっと求めていたんだと思います。ですからそこだけは常に意識はあります。今回もそうで、大阪の人にしかわからないというか、大阪独特のネタも盛り込んで創ることは意識しています。
平澤 今回のショーの基本的な構成は、プロローグがあって、中詰めがあって、フィナーレがあるというオーソドックスなもので、特別なことはしていません。ただ各所、各所に新しいスパイスがいれられるんじゃないかな?と思っていて、特に幕開きはとんでもなくカッコ良いです。自分で言ってるのもですが(爆笑)。あとは、フィナーレのデュエットダンスは見応えがあると思います。詳しくネタバレはできないのですが、かなり見応えがある!とは言っておきたいです!
──楊さん、舞美さん、フライヤーに桐生さんが「唯一無二の男役」と紹介されていますが、どんなところが唯一無二だとお感じになりますか?
舞美 どのジャンルも完璧にこなす方なんです。それも桐生さんの色で、というのが1番だと思います。こういう系譜というものに属さない、似ている方がいらっしゃらない、桐生さんしか出せない色のある男役さんだというところが、唯一無二だと思います。
楊 存在自体がカッ良い方で、存在感自体も唯一無二です。言ってしまえば人は皆唯一無二なんですが、その中でも男役という見えない枠に囚われない方です。男役の公式があるのか?と言われるとわからないのですが、でもなんとなくの枠は存在する中で、そこに囚われない。推し量れない唯一無二のものをお持ちです。
──OSKに存続危機の時代があったことを実際に知っている劇団員の方も少なくなっていると思いますが、そういう時代を知っている桐生さんだからこそ、トップとしてどんなOSKにしていきたいですか?
桐生 解散の危機という経験をしたのが、特別専科の朝香櫻子、緋波亜紀、そして私の3人になっていますが、今思うのは当たり前ということはないんだということです。あの経験を通したことによって舞台に対する向き合い方も変わりましたし、助けて頂いて今がある。解散という危機があったからこそ、今、新橋演舞場や大阪松竹座という素敵な劇場に立たせて頂けているということもありますし、決して悪い面ばかりではなかったとよく思います。その経験をしていない子たちにしても、芸事に対する危機というのはあるものですし、全てが順調にいくほど舞台って簡単なものではないなと、私如きがと思いながらも感じます。その時々の現状と向き合って、クリアしていくことで強くなっていく部分があります。ただ、私がいる間にはできる限り、そういう話は伝えていきたいと思います。何よりも解散危機の時に大貴誠さんが「残したい」という一言を発してくださらなかったら、今はなかったので、OGとして活躍されている方々も含めてすべての方達の想いをつないでいかなければと思います。でも存続の署名運動ひとつにしても、本当に多くの方々に署名を頂けてありがたかったですし、これまでたくさんの方達に支えて頂いたので、恩返しができるとしたら自分の芸を磨いて「良かった、楽しかった」と言って頂けることが全てなのかなという風に思いますので、しっかり頑張っていきたいと思います。
──桐生さんに対して「祭り」や「嵐」というキーワードが出て参りましたが、ご自身が感じる「自分の魅力」はどこにあると思いますか?
桐生 まさに「祭り」も「嵐」もドンピシャでございまして「影のない男役」と言いましょうか…自分で言っちゃった!(爆笑)。でもトップ就任のお話を頂いて、こんな男役がたまにはいても良いのかな?というお許しを頂いたような気がしていて。もちろんそこからが闘いだとは思うのですが、「歌劇」には「歌劇」独特の枠がありまして、まず受験の時に「容姿端麗」という、なかなかにハードルが高いなというところから始まった私が(笑)、今ここに行き着いていると思うと、観る側の人間、演じる側の人間に囚われず、人として何か伝えることができたらという風に思っています。それが魅力につながるのかはわからないのですが、ある意味で枠に囚われていない部分はあると思います。
──先生方からも「桐生さんがカッコイイ」というお話がたくさん出ておりますので、是非皆さんが感じる「桐生さんのカッコいいところはここだ!」を教えてください。
楊 たくさんあり過ぎて困るのですが、見た目がまず彫刻みたいなので、角度、角度が見ているだけでカッコ良いし、彫りが深いからこそ表情に陰影が出るのもカッコ良いです。身体表現ももちろんですが、表情の表現も是非お客様に観て頂きたいと思います。
舞美 男役さんならではの黒燕尾の着こなしはもちろんなのですけれども、そうではないカッチリしていないラフなスタイルのお衣装も完璧に着こなされます。また踊りのところから申しますと、男役さんの「キメ」のところは言うまでもないのですが、私が特に感じるのはその前後、「キメ」のあとの移動ですとか、階段に行かれるまでの後ろ姿なども、マニアックなのですがふとした瞬間に「ここ見て!」と思います。素敵です!
山村 とにかくめげない。これはすごくカッコ良いなと思います。そして初めて振付した時からずっと言っているのですが「天才」なんです。振付師の振りを全く違うように舞い(爆笑)、人間として可笑しい(笑)、僕にはできない振りを創り出す!それは本当にカッコ良いです。そこからちゃんと出来上がってくるんです。僕がつけた振りとは別のものに!(爆笑)。そういったことは誰にもできません。しかも「できる?」と言ったらどんなものでも「できます」と言ってくれるんです。それは本当にありがたいですし、頼りにしています。
平澤 カッコ良いところはたくさんあるんですけど、稽古場でこちらで要求していることを的確に捉えてくれて、それを後輩たちに的確に指導してくださる姿もカッコ良いですし、直接聞いた訳ではないのに、幕開けに桐生さんの内面みたいなものを感じてしまって、違うのかも知れないですが、それを歌っていらっしゃる姿もとてもカッコ良いです。あと今回の作品ではないのですが、弁慶をやっている姿が本当にカッコ良い!(笑)こんなに弁慶が似合う人はいない!これ褒めてる?
桐生 嬉しいです!
平澤 最高にカッコ良いです!
──では最後に、キャストの皆様から一言ずつ意気込みをお願いします。
舞美 今回の公演を通じて1人でも多くの方にOSKを知って頂き、新トップの桐生さんを劇団員と共に喜びの気持ちで観て頂けたらなと思います。稽古に皆で励みますのでよろしくお願い致します。
楊 何よりも観にきてくださるお客様の為に、毎日一生懸命お稽古して「観て良かった!」「明日からも頑張れる!」と思って頂けるように桐生さんを中心に取り組みたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
桐生 日本の春夏秋冬、四季の中でスタートを感じる「春」という季節に『春のおどり』をさせて頂けることを、何よりも幸せなことだと思っています。観にきて頂いたお客様に「来て良かった!」と言って頂けるように、一丸となって創り上げていきたいです。特に今回は東京がスタートですので、新橋演舞場からのスタートというのは私たちにとっても初めてのことなので、そういう意味でも私たちにも変化があるでしょうし、そこも自分たちの味方にして良い舞台になるように向き合っていきたいと思います。1人でも多くのお客様のお越しをお待ちしております。今日はありがとうございました。
【公演情報】
OSK日本歌劇団 レビュー『春のおどり』
第1部「春爛漫桐生祝祭(はるらんまんきりゅうのまつり)」
作・演出・振付◇山村友五郎
第2部「STORM of APPLAUSE」
作・演出・振付◇平澤智
出演◇桐生麻耶、楊琳、虹架路万、舞美りら、愛瀬光、白藤麗華、遥花ここ、華月奏、翼和希、千咲えみ、城月れい/(特別専科)朝香櫻子、緋波亜紀 ほか
●3/28〜31◎東京・新橋演舞場
〈料金〉S席(1・2階席)9.500円、A席(3階席)5.000円
●4/13〜21◎大阪松竹座
〈料金〉一等席(1・2階席)8.500円、二等席(3階席)4.500円
〈お問い合わせ〉チケットホン松竹 0570-000-489(10時〜18時)
〈公式ホームページ〉shochiku.co.jp
【取材・文・撮影/橘涼香】
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