女性3人と男性1人のほろ苦コメディ!『不機嫌な女神たち プラス1』10月に上演! 西田尚美インタビュー
数々のヒットドラマを手掛けてきた岡田惠和の脚本による舞台『不機嫌な女神たち プラス1』が、和久井映見、羽田美智子、西田尚美、谷原章介という人気俳優4人によって10月に紀伊國屋ホールで上演される。(11月に名古屋、大阪、福岡公演もあり)
とある田舎町のカフェで顔を合わせた幼なじみの女性3人と1人の男性。4人の「可愛い大人たち」が繰り広げるほろ苦コメディだ。
その作品で“地味めな独身女性”さつき役を演じる西田尚美に、この作品や共演者について話してもらった「えんぶ8月号」のインタビューを別バージョンの写真とともにご紹介する。
「人としてちゃんとしてない」面白さを描く岡田作品
──まず作品と役柄についての印象から聞かせてください。
最初の部分を読んでいたときは、私の役はあまり恋愛には絡んでないのかなと思っていたのですが、途中から意外な事実が出て来て、「えーっ! こういう感じになっていくんだ」と(笑)。稽古はこれからですが、その中で細かいエピソードなどが膨らんでいくのではないかと思いますので、すごく楽しみです。
──男女4人が40代という設定が面白いですね。それぞれ色々な経験をしてきた一人前の大人であり、でもどこか青春を引きずっていて。
まだ色々なものを捨ててないぞという感じですよね(笑)。とくに女性3人は、学生時代の関係をそのまま持ち込んでいるので、女子高生みたいな部分もあるのかなと。
──その友人同士が、実は抜け駆けしていたり、裏があるんですね。
そこが岡田さんの書かれる本の面白いところだと思います。「人としてちゃんとしてない」というか(笑)、でもどこか滑稽さとか憎めないところもある。凄いなと思います。ドラマでもいつも会話が面白いのですが、この作品も和久井(映見)さんの郁子がバーッと喋ると、さつきがそれに毒舌で一言返すみたいな(笑)、そういうやり取りがあって、演じる側としては恐いけれど楽しみでもありますね。
──キャストの方々も、ほぼ同世代ですね。
そうなんです。やはり同じ時代を生きてきたことで、人間関係も自然に出せるのではないかと。それに劇中で青春時代に流行っていた音楽や映画なども出てくるのですが、その時代の空気感もうまく伝えられるのではないかと思っています。
色々なことがあるからこそ生きるのは面白い
──西田さんは今年春には『クラッシャー女中』にも出演するなど、舞台でも活躍中です。
今年はたまたま2本ですが、これまでは2年に1本くらいのペースで、そんなに出てないんです。舞台はやはり恐いし、向いてないかなと思うくらい毎回緊張します。でも面白そうなお話をいただくと、ついやってみたくなって(笑)、勇気を出してチャレンジする感じです。
──そんなふうに見えないです。どんな役でもわりと振り切って演じているなと。
(笑)やると決めたら覚悟を決めてやるほうです。
──今回、共演の方々にはどんな印象がありますか?
和久井さんは私がデビューした当時、ドラマでご一緒してお世話になりました。その時は芯が強くてしっかりしている方という印象でしたが、去年、岡田さんのドラマで久しぶりに共演したら、良い意味でちょっと天然な部分もあって(笑)、女性としてすごくチャーミングだったんです。そういう意味では羽田(美智子)さんも天然な可愛さがある方ですし、私も天然で(笑)、でもそれぞれベクトルの違う天然で、そこが面白いなと。そして、女性3人に囲まれる谷原(章介)さんの柔らかな存在感が、良い刺激を醸し出してくれそうです。
──4人の方が見せる人間関係が楽しみです。
やっぱり友達っていいなと思うんですよね。一人じゃないということ、誰かがいる。ああだこうだ言い合って、本音を言えるような人がいるって幸せなことですよね。同世代の方にはきっと共感してもらえると思いますし、その時代を通ってきた方も、これから通る若い人にも、面白がってもらえるのではないかと。観終わった時、「生きることは楽しいな。色々なことがあるからこそ面白いな」と思ってもらって、これから生きていくのが楽しみになってくれればいいなと。そんな素敵な舞台になると思いますので、ぜひ観にいらしてください。
にしだなおみ○広島県出身。モデルを経て女優。97年の映画初主演作『ひみつの花園』と『学校の怪談3』で第21回日本アカデミー賞新人俳優賞。近年の主な映画出演作に『生きてるだけで、愛。』(18)、『友罪』(18)、19年には『ラ』『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』『新聞記者』『凪待ち』『五億円のじんせい』。ドラマ「メゾン・ド・ポリス」「集団左遷!!」「長閑の庭」。舞台『すべての四月のために』『クラッシャー女中』など。
【公演情報】
舞台『不機嫌な女神たち プラス1』
作◇岡田惠和
演出◇田村孝裕
出演◇和久井映見 羽田美智子 西田尚美 谷原章介
●10/19~27◎紀伊國屋ホール、
●11/2・3◎穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール、
●11/6・7◎サンケイホールブリーゼ、
●11/16・17◎イムズホール
〈料金〉8,900円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
〈お問い合わせ〉
東京公演 サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00~18:00)
愛知公演 中京テレビ事業 052-588-4477(平日10:00~17:00)
大阪公演 キョードーインフォメーション 0570-200-888(全日10:00~18:00)
福岡公演 キョード西日本 0570-09-2424 (日祝除く 11:00~17:00)
【HP】https://www.fukigen-megami.com
【構成・文/宮田華子 撮影/田中亜紀】
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