休団して2年、KAKUTAが“愛”をテーマに本多劇場で再始動!
「手法はオーソドックスに。スタイルは緻密に。発想は奔放に。」をうたい文句に、
ウェルメイドな手法にこだわり、日常を生きる人たちの感情を濃やかに描き出すとともに、「日常と地続きの別世界」をキーワードにして、時に奇抜な舞台背景や設定で舞台を展開して、演劇ならではのほどよい非日常感を愉しめる娯楽作品を創作しているKAKUTAが、2年半ぶりに本多劇場で公演を行う。
本作は、主宰桑原裕子の書き下ろしで「KAKUTA が大事にしてきた人の変わらない「肌感覚」や「息づかい」をさらに徹底的
に見つめながら、変化する時代に生きることの苦しさ、そして素晴らしさを描きだす」作品になるという。
出演には、永年KAKUTAの作品世界を支えてきた劇団員に加え、みのすけ(ナイロン100℃)、松金よね子、中村 中、小須田康人の円熟した客演陣を配置。劇団の再始動にあたり加入した新劇団員も含めて総勢16名が、“愛”をテーマにした多層的な人間ドラマに挑む!
【物語にかえて】
嗚呼!どうかぼくに満ちる
溢れんばかりのこの想いを
誰か受けとめてください!
嗚呼!いま私に取り憑いて
巻きついて離れない想いを
誰か消し去ってください!
これは愛なんて物じゃない
そんな綺麗な代物じゃない
名前のない化け物なのです
【桑原裕子(作・演出・出演/KAKUTA主宰)コメント】
「らぶゆ」というタイトルが決まったのは偶然の成り行きでした。チラシ撮影が直前に迫った頃、先に決めていたタイトルがイマイチで急遽考え直したのでした。なにも「KAKUTA再始動の折には愛を描くぞ」などと覚悟を決めていたわけではありません。ですが今は、このキャストで上演するKAKUTA再始動の新作として、これ以外は考えられないタイトルだったと思います。
舞台は2010年頃の東京と福島です。モデルとなる福島の村は私の母の故郷です。こう書けば、この先の日本で何が起こるのか想像つかない方はいないと思いますが、そうした社会問題を軸にした話ではありません。なんせ「らぶゆ」という名前です。自分勝手に誰かを好きになり、嫌いになり、愛し、憎み。流れて流されてどこへゆくのかわからない人の想いと交わりを、過去に罪を犯した5人の受刑者たちを中心にして描く16人の群像劇です。
久し振りに劇団で芝居を創ると、人と向き合うのはなんて大変なことかと毎日思います。なぜここまで全力でやらねばいけないのか。でもその答えを教えてくれるのも、ここにいる人たちなのだと思います。
皆さまの「らぶ」に近づけますように。ご来場を心からお待ちしております。
【公演概要】
KAKUTA 第28回公演『らぶゆ』
作・演出◇桑原裕子
出演◇みのすけ/松金よね子 成清正紀 若狭勝也 異儀田夏葉 四浦麻希 多田香織 谷 恭輔 酒井晴江 置田浩紳 細村雄志 森崎健康 吉田紗也美・桑原裕子 中村 中/小須田康人
6/2〜9◎下北沢 本多劇場
お問合せ:090-6311-1996
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