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KAAT キッズ・プログラム 2023、松井周×白石加代子『さいごの1つ前』開幕!

 

劇作家・演出家 松井周×俳優 白石加代子という、キッズ・プログラムとしては異色の顔合わせで 22 年 8 月に初演し、好評を博した本作は、白石扮する主人公が、天国と地獄の分かれ道で「生きていた頃の記憶」を探す物語。

個人ユニット「サンプル」での活動のほか、国内外で様々な作品を手掛け、現代演劇界をけん引する松井周だが、意外にもキッズ・プログラムへの参加は本作が初となった。松井が創り出した物語を観劇したこどもたちは、集中して舞台を見つめ、劇中にちりばめられたしかけに笑ったり驚いたり様々な反応を見せる。こどもだけでなくおとなからも、観劇後、それぞれに思いや考えを巡らせることができたという感想が多く寄せられ、幅広い年齢層の方から高い評価を得ている。

また、4人の個性的なキャストは今年も続投。令和4年度日本芸術院の新会員にも選出され、芸歴50年を超えてなお、その活躍の場を広げる俳優・白石加代子は記憶をなくしたカオル役を演じる。本作がキッズ・プログラム初参加となった白石だが、変幻自在な演技と、客席との掛け合いで、観客を魅了している。

地獄の案内人アキオ役をパワフルに演じた久保井研、こどもたちの注目を一身に集めたミチロウ役の薬丸翔、陰のある少女マリン役を印象的に演じた湯川ひな。

今年はKAATを飛び出し神奈川県内は座間、逗子、県外は久留米(福岡県)、松本(長野県)、美濃加茂(岐阜県)の計5か所を回る。舞台美術や照明にも新たに手を加え、初演とはひと味異なる劇空間を創出し、単なる再演に留まらない舞台となっている。

【コメント】
開幕に際して松井周、白石加代子のコメントが届いた。

松井周:作・演出
前回より俳優がのびのびと、この世界を楽しんでくれていることが分かって、その感じが多分お客さまにも伝わると思います。この世界にお客さんが迷い込んでくる感じというか、白石加代子さんと旅をする感じがより強まったように思います。
どう見てくださるかはお客さま次第ですが、僕は、見ていて体がムズムズするというか、つい一緒に舞台に上がって行きたくなっちゃうところがありました。それは、この作品ですごくやりたかった事でもあります。
”もしも死んだらどうなるのか?”ということを、舞台上の俳優たちとのやり取りを通して、子どもたちも自然と考える時間になるんじゃないかなと思います。

白石加代子:カオル役 
昨年の初演は、コロナ禍で色々制約がありましたが、今年は昨年よりは制約も減り、ちょっと開けている感じがしていて、自由に客席と交流ができて、皆さんに喜んでいただけるかなと思います。客席の皆さんと、声を出してのコミュニケーションがどうなるのか、見当もつきませんが、それも楽しみにしています。
再演ということで、役者同士お互い心が通じ合って、とても楽しい稽古をやらせていただきました。演出家の松井周さんともさらに距離が縮まりましたし、細かいダメ出しもたくさんしていただいて、役者はすごく楽になったと思います。
お話自体も、「地獄」「天国」「あの世」「幽霊」とかちょっと不安な言葉が出てくるけれど、こんなに楽しくてもいいのかというくらいのお話で。だからやる度に楽しくなっているので、見てくださる方にもあまり難しく考えないで、楽しんでいただけたらと思います。

【公演情報】
KAAT キッズ・プログラム 2023 『さいごの 1 つ前』
作・演出:松井周
出演: 白石加代子 久保井研 薬丸翔 湯川ひな
●7/21~24◎KAAT 神奈川芸術劇場<大スタジオ>
〈チケット問い合わせ〉https://www.kaat.jp/d/saigono_hitotsumae2023
〈公式サイト〉https://www.kaat.jp/d/saigono_hitotsumae2023
●7/30◎座間公演 ハーモニーホール座間 小ホール
●8/6◎逗子公演 逗子文化プラザ なぎさホール
●8/13◎久留米公演 久留米シティプラザ 久留米座
●8/19◎松本公演 まつもと市民芸術館 小ホール
●8/26◎美濃加茂公演 美濃加茂市文化会館(かも~る) ホール

 

 

【舞台撮影/宮川舞子】

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