谷賢一が人類の壮大な歴史を描く!KAATプロデュース『人類史』ついに開幕!
劇作家・演出家の谷賢一による『人類史』がKAAT 神奈川芸術劇場 ホールで、10月23日、開幕した。(11月9日まで)
谷賢一は2019 年、福島と原発の歴史を問い直した『福島三部作』で社会問題に鋭く切り込み、岸田國士戯曲賞・鶴屋南北戯曲賞をダブル受賞した。
その彼が今回挑戦するのは、人類の歴史。
我々人類が、他の類種を根絶やしにし、力の強い他の生物を押しのけてこの地球の頂点に君臨できたのはなぜか?
その謎をホモ・サピエンスだけが持つ「虚構を信じる」という特殊な能力から読み解いたユニークな学説に着目し、言葉、身体表現、音楽が混然一体となった演劇ならではのアプローチで人類史を描き、スケールの大きい舞台作品の実現を目指して創ったという。
様々な学説を題材に、人類の歴史を描く谷のオリジナル作品で、言葉、身体表現、音楽が融合した新たな表現に挑んでいる。
作曲を担当するのは『三文オペラ』で意気投合した志摩遼平(ドレスコーズ)。また振付には、<バットシェバ舞踊団><インバル・ピント&アヴシャロム・ポラック・ダンスカンパニー>などでダンサーとして活躍後、振付家としても精力的に活動しているエラ・ホチルド。
物語の中心となる若い男・若い女・老人を演じる3人は、東出昌大、昆夏美、山路和弘。その他、演劇と身体表現を融合させる試みを体現する重要な役割は、谷とエラがオーディションで選んだ 16 名の俳優・ダンサー達が担っている。
【物語】
今から約 10万年前。まだサルの一種に過ぎなかった人間は、肉食動物に追い回され、両手両足を使って、地べたを這い回り、木の実や虫を食べて暮らしていた。それがあるとき二足歩行を始めたことで道具・言語・火などを手に入れ、またたく間に文明を開花させ動物界の頂点に立つ。やがて高度な社会を形成し、ついには科学の力によって宇宙の仕組みにまで到達することになるが、その驚異の発展を支えたのは「想像力」、見えないものを見る力だった・・・・。
物語は、数万年単位で時間を跳躍しながら進んでいき、どの時代・どの場所にも何故か同じ顔・姿をした「若い男」「若い女」「老人」が登場する。それらは遠い先祖・子孫の関係のようにも見えるし、生まれ変わりのようにも見える。同じ顔・姿をしたこの三者を中心に 10 万年の人類史を駆け抜ける!
この公演の初日を迎えた作・演出の谷賢一からコメントが届いた。
【コメント】
作・演出:谷賢一
前代未聞の、空前絶後の、全く新しい演劇作品ができました。23年間演劇一筋でやってきた私の集大成であり、総決算であり、最高傑作です。エラ・ホチルドの振付、志磨遼平の音楽、スタッフ各位の仕事が非常に美しく、文化とは何か、文明とは何か、芸術とは何か、知識とは何か、考えさせられます。
そして私たちスタッフが用意した器、舞台、背景の中で息づく俳優たちの身体と言葉。劇場でしか感じられない生命がここにあります。キャストは全員 PCR 検査陰性でした。コロナ禍だからこそ、観に来て頂ければ幸いです。
【公演情報】
KAAT神奈川芸術劇場プロデュース
『人類史』
作・演出:谷賢一
音楽:志磨遼平(ドレスコーズ)
振付:エラ・ホチルド
出演:東出昌大 昆夏美 /山路和弘
秋葉陽司 浅沼圭 生島翔 植田崇幸 大久保眞希 奥村佳恵 小山萌子 谷本充弘 内藤治水 中林舞 名児耶ゆり 奈良坂潤紀 仁田晶凱 福原冠 村岡哲至
●10/23~11/9◎KAAT神奈川芸術劇場<ホール>
〈料金〉S席7,500 円 A席5,000 円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
U24チケット(24歳以下 )3,750 円、高校生以下割引 1,000円 シルバー割引(満65歳以上) 7,000円
〈お問い合わせ〉チケットかながわ 0570-015-415(10:00~18:00)
〈公式サイト〉https://www.kaat.jp
【舞台撮影/宮川舞子】
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