えんぶ新春特別企画 “旬”の演劇人に聞きました！ 2023！「今年は★◎☀♫だ！」vol.1

2023/01/13 観劇予報 / 演劇キックからのお知らせ植本純米 , 宮崎秋人 , 井上芳雄 , 中村隼人 , 珠城りょう , 高田聖子 , えんぶ新春特別企画 , 松村武 , 諏訪雅 , 森戸宏明 , 宍戸美和公 , 信川清順 , 田村健太郎 , 柳家喬太郎

新春特別企画
2023年 “旬”の演劇人に聞きました！
【今年は★◎♫だ！】
世界が新しいフェーズを迎えようとしている「今」、演劇人たちから届けそれぞれのキーワード！
えんぶ2月号の新春特別企画を6回に分けて掲載いたします。Vol.1

植本純米（俳優／花組芝居・四獣）
「今年は娘役だ！」
前々から「歳を取っても娘役は演っていきたい」とは言ってきました。でもそれは言うだけならタダだろ？みたいな感じで会話を弾ませるためであって。それがどうしたことか今年はガチの娘役が２作続きます。『ジョン王』のブランシュと『フェードル』のアリシー、どちらも10代のうら若き王女です。55歳のハゲのおっさんに演らせる演劇界って懐が深いというか、深すぎて闇というか。そもそも演劇はお客さんの想像力に委ねるところが大ですが、ここまで来ると共演者の、特に相手役（恋人役）の想像力にも助けてもらわねばなりません。薄目でも何でもしてくれていいからホントよろしく頼む。俺の成否はあなたにかかっている！

〈公演情報〉
彩の国シェイクスピア·シリーズ『ジョン王』
12/26～1/22◎Bunkamura シアターコクーン、
1/26～29（愛知）、2/3～12（大阪）、2/17～24（埼玉）
https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/22_kingjohn.html

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中村隼人（俳優）
「今年は大きな挑戦の時期だ！」
今年は、2月～3月の舞台『巌流島』で、初めて歌舞伎ではないお芝居で大きな劇場に出させていただくのですが、吸収することは吸収したいし、引き出しから出せるものは出して、自分の成長に繋げたいと思っています。そういう意味では2023年の1月､2月、3月は、「新春浅草歌舞伎」から『巌流島』という、中村隼人にとって貴重な挑戦の時期になります。ぜひその挑戦する姿を沢山の方々に見届けていただければ嬉しいです。

〈公演情報〉
『新春浅草歌舞伎』 1/2～24◎東京・浅草公会堂
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/other/play/796

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諏訪雅（脚本家・演出家･俳優／ヨーロッパ企画）
「今年は　スマートグラスだ！」
育児中はなかなか自分の時間がなくて、音楽や動画視聴から少し遠ざかったりもします。創作に対するインプットが少ないっていうこともしばしばあって、うーんどうしよっかなーって時に、骨伝導イヤホンと出逢ってしまったのです。これ耳穴を塞がないので、周囲の音が聞こえ、娘がいつ泣いても気付かないというようなことはありませんし、音楽を聞きながらの家事や、寝かしつけ後の動画視聴にも便利なんです。でもこれ、耳にかける形になるんですけど、私、メガネと骨伝導とマスクで耳にかけるものが3つもありまして、これはこれで少しストレスになったり。って思ってたらなんとメガネと骨伝導が一緒になったスマートグラスなるものがあるらしいじゃないですか！さらに動画視聴もできちゃう。マジ未来きたっ！てことで今年はスマートグラスを育児に導入してみようかしらと企んでおります。

〈公演情報〉
THE GREATEST SHOW-NEN 舞台『ガチでネバーエンディングなストーリぃ！』
12/20〜1/15◎東京グローブ座、1/24・25◎広島、1/31〜2/2◎愛知
https://www.greshow-stage.com

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井上芳雄（俳優・歌手）

「今年は減塩だ！」
パッと思い浮かんだのは「減塩」です。僕は濃いめの味付けが好きで、つい塩分を付け足しちゃう。夜遅くに帰宅して食べるご飯とか、疲れている時にそうなりがち。自分でも「身体が塩を欲しているのだろうな……」と感じますが、健康のこともありますし、今年は健康面でも精神面でも減塩したいです。ちょっと濃いめにしたくなっちゃうのは、おそらく味の好みなのでしょうね。

〈公演情報〉
ミュージカル『エリザベート』
福岡公演 1/11〜31◎博多座
https://www.hakataza.co.jp/lineup/202301/elisabeth/index.php

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柳家喬太郎（落語家・俳優）
「今年はひっそりだ！」
還暦を迎える今年、わかりやすく体にガタがきています。疲れがたまってなかなか抜けません。まだまだ元気！今年もガンガンいくぜ！と見栄を張る事もできますが、そんな見栄張るとそれだけでまたドッと疲れます。もちろん頑張って仕事はしますけど、もう、無理しない。だから今年はね、もう、そーっと。ひっそりと高座を勤めます。

〈公演情報〉
二之席（1/11～20）鈴本演芸場夜の部トリ
http://www.rakugo.or.jp/2023-1naka-yoru.html

スペース・ゼロ新春寄席Vol.31
～動物・ほっこり・落語・たっぷり～
1/26◎こくみん共済 coop ホール（全労済ホール）／スペース・ゼロ
https://www.spacezero.co.jp/information/139916

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珠城りょう（俳優）
「今年は前進あるのみだ！」
2022年は本当にいろいろなことをやらせていただけて、新しい経験にワクワクすることばかりでした。ただ、そうした活動のなかでも過去の自分の記憶にどうしても引き戻される時があって、その都度前に連れていってくださる方がいたのですが、2023年は自分としても更に前向きに、前だけを見つめて歩んでいきたい、新たな気持ちで頑張っていきたいです。

宮崎秋人（俳優）
「今年は役者として、現代に生きる人として見聞を広めていきたい」
2022年に出演した舞台作品は、いま稽古中のものも含めて全て、戦争に関わるものでした。戦時中の話であったり、戦争がすぐ隣にある話であったりです。ロシアによるウクライナ侵攻もあり、昨年はより一層戦争について考える年でした。一つの出来事でも、違う所から見たり、俯瞰して見ると全然違った見え方になって、とても難しい問題だとも思いますが、どんな大義名分があろうとやはり肯定できないなと強く感じました。知らないこと、知ったつもりになっていたことがまだまだたくさんあります。2023年も、役者として、そして現代に生きる人として見聞を広めていきたいと思います。

〈公演情報〉
PARCO PRODUCE 2023『マヌエラ』
1/15～23◎東京・東京建物 Brillia HALL、1/28～29◎大阪・森ノ宮ピロティホール、1/31◎福岡・北九州芸術劇場大ホール
https://stage.parco.jp/program/manuela/

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(上段左より時計回り)宍戸美和公　高田聖子　松村武　信川清順　田村健太郎　森戸宏明

高田聖子（俳優／劇団☆新感線）
「今年はカラフルだ！」
派手な劇団にいるので、私生活はあえて地味に生きてきたのですが、そのせいで箪笥の中の色味まで地味なことに気づいたので、そろそろ明るく綺麗な色を着てもいいんじゃないかと。世の中も自粛でちょっと寂しくなっていたので、せめて生活をカラフルにして、気持ちを上げていきたいです。

宍戸美和公（俳優／大人計画）
「今年は小さな趣味を沢山持とうだ！」
今はなにも趣味がなくて毎日があっという間に過ぎてしまうので、趣味に打ち込んで1日1日を充実させたいです。とりあえず縄跳びと写経はやりたいです。

森戸宏明（俳優／動物電気）
「今年は自転車だ！」
ここ10年ぐらいバイクで移動していたのですが、バイクに頼りすぎていたので、せめて自転車にしようと思って、カッコいいスポーツタイプの自転車を買ったんです。でもそれは見かけだけの「ルック車」と言われるものだと判明しました。でも気にしないで愛車としてカッコよく乗り回します！

田村健太郎（俳優）
「今年はホラーだ！」
昨年、急にホラーが好きになって、恐い映画とか幽霊の小説とか興味が出てきました。年を取ったせいなのか、コロナの影響なのか、「死」について意識するようになって、死んだあとどうなるのかとか、あちら側とこちら側に隔たりとかないんじゃないかとか、そういうことをいつも考えますし、もっといろいろ知りたいです。

信川清順（俳優）
「今年は遊びだ！」
私はお芝居をしていないときはベビーシッターをしていて、子どもたちって「ごっこ遊び」をしたがるんです。長いときは6時間ぐらいそれで遊ぶのですが、子どもたちのほうがバリエーションが豊かでいつまでも遊べるんです。だから私ももっと遊び心を持ちたいなと。稽古場でも子どもたちのように発想豊かに遊んでいこうと思っています。

松村武（劇作家・演出家・俳優／カムカムミニキーナ）
「今年は次のフェーズに入っただ！」
昨年52歳になって、50代に入ったばかりの時は気分的に40代と変わらなかったのに、昨年は周りで亡くなる人や病気の話が多くなって、自分が次のフェーズに入ったことを感じました。それに社会もコロナや戦争で明らかに変化している。時代も自分自身も次のフェーズに入ったことを意識して生きていきたい。

〈公演情報〉
月影番外地その7 『暮らしなずむばかりで』
1/18～29◎下北沢ザ・スズナリ
https://sunrisetokyo.com/detail/20047/