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『毒薬と老嬢』久本雅美、藤原紀香 取材会レポート!

大阪松竹座では4月 16 日から 24 日まで久本雅美、藤原紀香の出演による『毒薬と老嬢』 を上演する。

『毒薬と老嬢』はアメリカの劇作家、ジョセフ・ケッセルリングが 1939 年に発表した戯曲。1941 年にブロードウェイで初演され、大ヒットを記録。なんと 3 年半に及ぶロングランで 1,444 回の上演を記録。その旋風はすぐさまイギリス・ロンドンにも伝わり、1942 年からは ウエストエンドで上演され、3 年 3 か月のロングラン !  1,337 回 の上演を達成。そして、1944 年には映画化 もされた傑作ブラック・コメディ。

老姉妹アビーとマーサが振る舞う“ぼけ酒”によって巻き起こる想像を絶するストーリーと、安楽死や高齢化社会への風刺を含んだテーマは、初演から 80 年が経った現代でも色褪せず、世界各地のプロダクションで上演が重ねられている。今回は関西弁で届ける、全く新しいブラックコメディとなる。

姉のアビー役には、劇団「ワハハ本舗」の公演をはじめ、テレビのバラエティでも活躍する久本雅美。近年では松竹新喜劇にもゲスト出演し、そのコミカルなキャラクターで観客を魅了している。
そして妹のマーサ役には、映像の世界のみならず、ミュージカルやアニメ作品など多彩なジャンルの舞台に出演し大きな存在感を放っている藤原紀香。この度、藤原は老婆役に初挑戦する。

老姉妹に巻き込まれる登場人物たちには魅力的なキャストが揃った。
老姉妹の甥テディに松竹新喜劇の渋谷天笑、テディの弟で新聞記者モーティマーに納谷健(劇団Patch)、狂気の犯罪者ジョナサンに室たつき、モーティマーの婚約者エレーンに惣田紗莉渚、医師のアインシュタイン博士に丹羽貞仁、警官オハラに嘉島典俊、殺人犯係の警部ルーニーに笠原章。

そして、演出は『蘭~緒方洪庵浪華の事件帳~』、『広島に原爆を落とす日』、『寝盗られ宗介』、ミュージカル『ザ・オダサク』、『グレイト・ギャツビー』など様々なジャンルを手掛ける錦織一清がつとめる。

この公演について久本雅美、藤原紀香による取材会が2 月19日に大阪市内で行われた。

藤原紀香 久本雅美

Q『毒薬と老嬢』に向けた意気込み

久本  なによりも「楽しかったなあ」とお客様全員に思っていただける作品にできればと思っています。ただ、“ブラックコメディ”を演じることは難しく、無理に「笑わせる」というよりも「クスっと笑ってもらえる」技術が必要だと思うので、セリフの間や言い回しの工夫を重ね、ナチュラルに演じ切ることができればと思っています。
そして、今回の舞台は、関西弁の台詞がみどころの一つです。関西弁は文化だと思います。真面目な会話のなかにも、独特の間やテンポなどで、笑いが生まれます。二人とも関西人ですので、ナチュラルにやり取りできますし、漫才とまではいきませんが、面白いものになるんじゃないかなとワクワクしています。

藤原 関西弁での舞台は初めてですが、故郷の言葉なのですごく嬉しく楽しみです。“良家の育ちで品がある”役になじむよう、「どんどん現場で手を加えて」と演出の錦織先生から伺っていますので、これからますます完成度の高い舞台になっていくのではないかととても楽しみです。
コロナ禍という制約の多い中、劇場へ足をお運び下さるお客様に少しでも楽しんでいただけるよう、明るくなっていただけるように一生懸命につとめます。

Q舞台初共演、お互いの印象は?

久本 気さくで裏表のない優しい男前。細やかなことまで気が利いて、人として大好きなので本当に共演が楽しみです。親戚のおばちゃんから急に電話が掛かってきて「あんなきれいな人とお芝居出来てよかったなあ、みんな大喜びだよ」と(笑)。そして、お芝居、お歌がお上手なことは勿論ですが、一言でいうと華がある。持って生まれたもので作れるものではないと思います。私はその華に負けないように咲きたいです!(笑)

藤原 共演の話を聞いたときは、大御所コメディクイーンの姉さんと共演できるなんて!とても嬉しかったです。姉さんは愛のある笑いを持っていると思います。そしてなによりお肌つるつる、瞳キラキラでめちゃくちゃ美人です!

Q喜劇、コメディを演じることへの意気込み

久本 松竹新喜劇の舞台に出演させていただいた際に、天外兄さん(渋谷天外)がおっしゃっていた「リアルはいいけど、シビアはだめ」という言葉にとても感銘を受け、大事にしています。根底には「笑ってください」という気持ちをもって、台本に飲まれないように演じることができるよう頑張ります。

藤原 私にとってはとても大きなチャレンジです。もちろん不安なこともありますが、演出の錦織先生、(久本)姉さんはじめ個性豊かな皆さんと一緒にやれることがとても楽しみです。学ぶことも沢山あります。
自分の持っているものと組み合わせて新しいものを生み出していきたいです。

Q『毒薬と老嬢』の魅力

久本 作中にさらりと投げかけている“何が幸せなのか”や“命の大事さ”などのテーマは、時代を超えても変わらない共通したものだと感じ、演じる意欲を掻き立てられ、やりがいのある舞台だと感じています。老若男女が、様々なことを考えながら楽しめる作品です!

藤原 本作では高齢化社会などのテーマに触れますが、物事の考え方や価値観は人それぞれで、正解はないと思います。演じる側も、お客様も、それぞれが、それぞれに感じるからこそ、長い間愛されてきた作品なんだと感じています。是非若い方にも観ていただきたいです!

【公演情報】
『毒薬と老嬢(どくやく と ろうじょう)』
作:ジョセフ・ケッセルリング
訳:黒田絵美子
演出:錦織一清
出演:久本雅美、藤原紀香、
渋谷天笑、納谷健(劇団Patch)、室たつき、惣田紗莉渚、
鈴木翔音、我善導、清水ひとみ、甲坂真一郎、川端慎二、
丹羽貞仁、嘉島典俊、笠原章
●3/16~20◎新橋演舞場
〈料金〉1等席12,000円 2等席8,500円 3階 A 席4,500円 3階 B席3,000円 桟敷席13,000 円(全席指定・税込)
●4/16~24◎松竹座
〈料金〉1 等席12,000円 2等席7,000円 3等席4,000円(全席指定・税込)
●3/26・27◎名古屋 御園座
〈料金〉A 席12,000円 B席8,000円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
●4/2◎久留米
●4/9・10◎札幌 道新ホール
〈発売日〉新橋演舞場・大阪松竹座 2 月 4 日(金)10:00 より Web 受付開始!
チケット web 松竹(発売初日は 10:00 以降)
チケットホン松竹(10:00~17:00)  ナビダイヤル 0570-000-489
または 03-6745-0888(東京) 06-6530-0333(大阪)
https://www.shochiku.co.jp/

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