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鼓童の新作舞台『鼓童ワン・アース・ツアー2022~ミチカケ』国内ツアーが開幕!

鼓芸能集団鼓童は太鼓を中心とした伝統的な音楽芸能に無限の可能性を見いだし、現代への再創造を試みる集団として、1981年にベルリン芸術祭でデビュー。以来53の国と地域で6,500回を越える公演を行ってきた。

なかでも、多様な文化や生き方が響き合う「ひとつの地球」をテーマとした「ワン・アース・ツアー」は、世界各地で4,000回を数えている。また劇場公演の他、小中高校生との交流を目的とした「交流学校公演」、ワールドミュージック・クラシック・ジャズ・ロック・ダンスパフォーマンスほか異なるジャンルの優れたアーティストとの共演や、世界の主要な国際芸術祭、映画音楽等へ多数参加。佐渡島における鼓童の創造的な活動、ライフスタイルとその理念は、世界のアーティストや芸術関係者からも注目を集めている。

この度、全編新曲で構成された新作舞台、『鼓童ワン・アース・ツアー2022~ミチカケ』の国内ツアーが開幕した。

近年の鼓童全体の表現を総合的に手掛ける鼓童代表の船橋裕一郎と、舞台の要となる楽曲を次々と生み出している注目演奏者の住吉佑太が連携し作り上げる、革新的な意欲作。夜明けから深夜まで変わり続ける自然界のリズム「日の出日の入り」「潮の満ち引き」「月の満ち欠け」。その長い周期感や、「数」に秘められた律動を太鼓音楽で探求する新作を、全国主要都市にて届ける。

また、このツアーから衣裳もリニューアルして、新衣裳を手掛けるのは、いのうえ歌舞伎『狐清明九尾狩』やシネマ歌舞伎『歌舞伎NEXT阿弖流為(アテルイ)』などの演劇、コンテンポラリーダンス、舞踏、オペラ等の美術・衣裳デザイン製作を広く手がける舞台衣裳家・堂本教子。衣裳制作にかける想いなどコメントも届いた。

【コメント】

撮影:岡本隆史

演出・鼓童代表/船橋裕一郎
今回は重層的で複雑な、音の情報量がかなり多い舞台になると予想していました。見る人の受け取る量を100だとすると、音の情報がすごい分、それ以外のものはシンプルにすることで作品がよりよく伝わるんじゃないかなと、演出はまっさらな状態から削ぐイメージではじめました。舞台では、陰影や光と影、表と裏、そういう表現を取り入れながら、住吉の音楽や世界観、衣装や照明の自発性を活かすための調整をしています。結果、自分の予想を超える仕上がりとなりました。それぞれの楽曲は全然違うのに、ひとつになっているところが今の鼓童っぽくて面白い。太鼓の個性を広げる一途となる、楽しめる舞台ができたので、お客さまに見ていただくのがとても楽しみです。

撮影:岡本隆史

音楽監督/住吉佑太
太鼓の持つ音楽性や可能性を全世界の人に伝えたい。その思いから、太鼓を本格的に昇華させた一つの舞台作品を作りました。今回は、あえて日本のシンボリックな意味合いを排除し、郷土性や土着性も手放して表現しています。郷土芸能からは人の営みが見えてくると思うのですが、そこを通り越すとどうなるのか。幾何学的、数学的、空間的な太鼓からは、自然や、宇宙そのものの響きを感じるのではないかと考えました。そして、そこに人の魂がのっていくと、印象や音の伝わり方がまた全然違うものになる。今回は普段と違う入り口から入り、いつも通らない道を通って、でも最後はやっぱり本能に訴えかける。この「ミチカケ」にふんだんに盛り込まれている、太鼓というジャンルにとらわれない誰もやってない音楽と、鼓童の魂。その両方を楽しんでもらえるといいなと思っています。

衣裳/堂本教子
「ミチカケ」のコンセプトを伝えていただき、ぱっと頭に浮かんだのが「ほつと月がある東京に来てゐる」という、種田山頭火の句です。そこからずっと、雲の間(はざま)から見える月の満ち欠け、抽象的な物を想像しながらデザインを進めていきました。佐渡の海や空、宇宙を連想する深い紺色を表地に、裏地の銀は夜空に光る銀色帯びた月と佐渡の風で舞うイメージを込めてます。ダイナミックな動きができる機能性を持った衣裳にするために、デザインとの塩梅を考えながら創ってきました。和の要素を参考にした「片肌脱ぎ」や、「諸肌脱ぎ」が可能で、フードをかぶると表情を消し影の役割も担える、月の満ち欠けの様に多様な見せ方のできる衣裳となっています。

 

【公演情報】
『鼓童ワン・アース・ツアー2022~ミチカケ』
演出:船橋裕一郎
音楽監督:住吉佑太
出演者(予定):
中込健太/住吉佑太/池永レオ遼太郎/北林玲央/米山水木/小平一誠/前田順康/三枝晴太/渡辺ちひろ/小野田太陽/中谷憧/野仲純平/小川蓮菜(準メンバー)
●11/23~12/18◎
【新潟】11/23(水・祝)   佐渡市・アミューズメント佐渡 大ホール
【新潟】11/26(土)~27(日)   新潟市・新潟県民会館
【宮城】11/28(月)   仙台市・トークネットホール仙台(仙台市民会館)大ホール
【広島】11/30(水)   広島市・上野学園ホール(広島県立文化芸術ホール)
【京都】12/3(土)~4(日)   京都市・京都芸術劇場 春秋座
【愛知】12/9(金)   名古屋市・名古屋市公会堂
【香川】12/11(日)   観音寺市・ハイスタッフホール(観音寺市民会館)大ホール
【東京】12/13(火)   荒川区・サンパール荒川 大ホール
【埼玉】12/15(木)   さいたま市・埼玉会館 大ホール
【千葉】12/16(金)   千葉市・千葉市民会館 大ホール
【東京】12/18(日)   世田谷区・昭和女子大学 人見記念講堂
〈公式サイト〉https://www.kodo.or.jp/performance/performance_kodo/36704
〈PV映像〉https://youtu.be/BiswYpf6SEE

 

[舞台撮影:岡本隆史]

 

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