藤倉大の『アルマゲドンの夢』が「新国デジタルシアター」に登場！

新国立劇場の舞台芸術を居ながらにして鑑賞できる「新国デジタルシアター」。この度、2020年11月に新国立劇場にて世界初演した藤倉 大作曲の新作オペラ『アルマゲドンの夢』を1月28日より1か月間、無料配信することが決定した。

オペラ『アルマゲドンの夢』は、大野和士芸術監督が新時代の旗手として活躍する作曲家・藤倉大に委嘱し、話題の演出家リディア・シュタイアー演出、大野和士自らの指揮で世界初演を行った。

夢のごとく幸福なカップルに、外界の強大な力の影が黒い染みのように広がり、やがて人類の破滅の悪夢が迫る…

H.G.ウェルズのＳＦ短編から着想したこの作品は、ポピュリズムが席巻し、未知のウイルスの脅威が広がった今日まさに上演されるべき、観られるべきオペラとなり、大きな反響を呼んだ。

藤倉の雄弁な音楽と暗喩に満ちたテキスト、映像と効果的な美術が織り成す片時も見逃せないスリリングなドラマが、スピード感いっぱいに展開する。

世界最前線のオペラの形を鮮烈に提示したこの『アルマゲドンの夢』を、映像でぜひ楽しみたい。

《あらすじ》
大都市へ向かう通勤電車の中。若い税理士フォートナムは見知らぬ男クーパーに、その本は夢についての本かと問われる。訝しむフォートナム。クーパーは、夢と現実が入り混じることはないか、自分は夢の中で殺された、別の時間に生きていたのだと畳みかける。
クーパーは美しく聡明な妻ベラと新婚生活を送っていた。ダンスホールへ現れたインスペクターの扇動で、若者たちは戦争への恐怖を煽られ、ジョンソン率いる一派にあっけなく取り込まれてしまう。敢然と立ち向かおうとするベラ。なだめるクーパーを、ベラは自由を求め戦おうと必死で説得する。やがて巨大な飛行機や戦艦が近づき、興奮が渦巻く中、爆撃が始まる。ベラが撃たれ、クーパーの腕の中で息絶える。

【配信情報】
配信期間：2022年1月28日（金）15時～2月28日（月）14時
配信メディア：新国立劇場ウェブサイト内　新国デジタルシアター　https://www.nntt.jac.go.jp/stream/　にて視聴ページを後日ご案内。
配信内容：新国立劇場2020/2021シーズンオペラ　新制作 創作委嘱作品・世界初演
新国デジタルシアター　https://www.nntt.jac.go.jp/stream/

《公演詳細》
藤倉大：作曲『アルマゲドンの夢』
台本：ハリー・ロス （H.G.ウェルズの同名小説による）
作曲：藤倉大
指揮：大野和士
演出：リディア・シュタイアー
美術：バルバラ・エーネス
衣裳：ウルズラ・クドルナ
照明：オラフ・フレーゼ
映像：クリストファー・コンデク
ドラマトゥルク：マウリス・レンハルト

出演
クーパー・ヒードン：ピーター・タンジッツ
フォートナム・ロスコー／ジョンソン・イーヴシャム：セス・カリコ
ベラ・ロッジア：ジェシカ・アゾーディ
インスペクター：加納悦子
歌手／冷笑者：望月哲也
兵士（ボーイソプラノソロ）：長峯佑典
合唱： 新国立劇場合唱団
管弦楽：東京フィルハーモニー交響楽団

【舞台写真撮影：友澤綾乃】