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文学座が加藤道夫作『挿話~A Tropical Fantasy~』を若手演出家・的早孝起で上演決定!

文学座3月アトリエの会は、かつて文学座に所属していた加藤道夫が戦時中の実体験を基に描いた『挿話(エピソオド)~A Tropical Fantasy~』を、気鋭のを若手演出家・的早孝起により上演する。

『挿話~A Tropical Fantasy~』は、「第二次世界大戦」終戦直後、遠い南の果てにある架空の島「ヤペロ島」で起きる不思議な物語。1949年に文学座が初演し、74 年ぶりの再演となる間にも、絶え間なく世界の至る所で繰り返される戦争。今年のアトリエの会のテーマの「グレート・リセット」をテーマに加藤道夫が見た戦争を、時を越え再構築し、文学座アトリエに幻想的な島を生み出す。

演出は、2021年12月アトリエの会『Hello~ハロルド・ピンター作品6選~』(以下、Hello)でアトリエデビューを飾った的早孝起。
出演者は、『Hello』での好演も記憶に新しい中村彰男や文学座公演に7年ぶりの出演となる清水明彦など、多くの実力派俳優が集結した。

またこの公演はアフタートークを開催するが、『ペリリュー 楽園のゲルニカ』で第46回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した漫画家の武田一義をアフタートークに迎えることも決まった。

【あらすじ】
遠い南の果てにある架空の島「ヤペロ島」。
1945 年 8 月 20 日、ヤペロ島で任務に就く日本軍に突如終戦の報せが届く。島の住民達が歓喜に湧く一方、師団長として島を統治する倉田は終戦を信じられず戦闘準備を命令する。そこに島の住民と侵略により命を落とした亡霊達が姿を現す。軍人として威厳を保とうとするも、亡霊達と対話するうちに倉田にも変化が……
無垢で混沌とした幻想の島と共に生きた「いのち」と「こころ」たちが、時代の断絶を超えて私たちと繋がる道を紡ぐ。その道が未来にも繋がるように。

【メッセージ】
的早孝起(演出)
『挿話(エピソオド)~A Tropical Fantasy~』は架空の南の島・ヤペロ島にて終戦の報せを受ける日本軍人さんと島の住民さん、さらにマンブルゥの木に現れる住民の亡霊さんたちとのお話です。
作家の加藤道夫さんは戦時中実際に東南アジアの島に通訳として従軍していました。
戦争を実際に体験した加藤さんがその舞台を架空の島にして描いた想いと、そこに生きるものたちへの純粋すぎるほど純粋な眼差しがこの作品を形作っています。
そして『『挿話~A Tropical Fantasy~』は、誰もが心の中に抱え、常に変化を続けている大切な「現実」の1つです。同時に心の中にある「現実」を求める場として遠い空と海の中に浮かぶ幻想の島・ヤペロ島が存在しています。ヤペロ島そのものと加藤さんの眼差しは重なっていて、それは子どものような無垢で混沌とした眼差しではないかと感じました。今、現実のように見えるものはあの戦争の結果から地続きで作られているように見えますが、子どものような眼差しを持つヤペロ島にはその結果だけには納められない現実と幻想があります。
文学座アトリエでみんなでこの島に行くことで、過去と未来の新たな道が拓けてくると思います。

【公演情報】
文学座3月アトリエの会
『挿話(エピソオド)~A Tropical Fantasy~』
作:加藤道夫
演出:的早孝起
出演:中村彰男 清水明彦 沢田冬樹 横山祥二 山森大輔 相川春樹 小石川桃子
●3/14~26◎文学座アトリエ
〈料金〉前売4,600円 当日4,800円 ユースチケット2,700円[25 歳以下](全席指定・税込・未就学児童入場不可)
〈前売開始〉2023 年 2 月 14 日(火)11 時~
〈お問い合わせ〉文学座チケット専用 0120-481034(シバイヲミヨー)(11:00~17:30 日祝を除く)
〈公式サイト〉http://www.bungakuza.com/episode/index.html

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