山田裕貴主演、寺山修司の未上演の音楽劇『海王星』開幕!
寺山修司が「天井棧敷」結成前、1963年に書いた未上演の音楽劇『海王星』が、新生PARCO劇場にて12月6日、開幕した。(30日まで。大阪、富山、仙台、名古屋ほかでも公演)
本作は寺山修司が「天井棧敷」結成前に書いた未上演の音楽劇『海王星』で、58年の時を経て、ついに姿を現した 。
演出は今最も勢いにのる眞鍋卓嗣。音楽は、かつて「毛皮のマリーズ」として活動し、寺山修司からの影響を大きく受けた志磨遼平(ドレスコーズ)が全曲を書下ろし、ドレスコーズとして生演奏でも参加する。
物語は出港しない船上ホテルを舞台に繰り広げられる、父と息子と父の婚約者をめぐる、甘く哀しい祝祭劇で、魅力的で怪しい人々の愛と欲望が、寺山らしい詩的な言葉の音律で彩られる。
【あらすじ】
舞台は、戦艦の船底にある「北海岸ホテル」。
嵐で船出を先延ばしにされた怪しげな人々が集まり、かりそめのパーティーに興じている。
主人公・猛夫は一人落ち込んでいる。父、彌平の乗る船が嵐で難破し死んでしまったのだ。
悲しむ猛夫のもとに、父と再婚し、義母となるはずだった魔子が現れる。
彌平の思い出を語り合う内に惹かれ合う猛夫と魔子、しかし、死んだはずの彌平が、生還したことにより、悲恋へと舵を切る。恋仇となった仲の良い親子、さらに猛夫を慕う那美と悪魔的少女そばかすの存在が、3人の恋慕を悲劇的に加速させる。そして、魔子の心は揺れるまま、彌平との結婚式を迎える。物語は、この5人を軸に、ブルースを唄う老婆や昆虫採集の少女たちなど寺山修司的な登場人物が現れ、様々な心情を唄い踊り、物哀しい祝祭劇を彩っていく。
父の婚約者を愛してしまう主人公・猛夫に大ヒット映画『東京リベンジャーズ』などで人気爆発中の山田裕貴。猛夫の父の婚約者・魔子にはPARCO劇場『薮原検校』での好演も記憶に新しい松雪泰子。父・彌平を2015年の『タンゴ・冬の終わりに』以来のPARCO劇場出演となるユースケ・サンタマリアが演じる。
さらに悪魔的少女そばかすに清水くるみ、猛夫を慕う那美を伊原六花とフレッシュな若手俳優が名を連ね、実力派の中尾ミエ、大谷亮介らも共演している。
【公演情報】
PARCO PRODUCE2021音楽劇『海王星』
作:寺山修司
演出:眞鍋卓嗣
音楽・音楽監督:志磨遼平(ドレスコーズ)
キャスト:
山田裕貴 松雪泰子 清水くるみ 伊原六花
佐藤誓 冨永竜 山岸門人 澤魁士 眼鏡太郎 野々山貴之
内田慈 坪井木の実 白木原しのぶ
小山雲母 片桐美穂 金井美樹 島ゆいか 吉井乃歌
大谷亮介 中尾ミエ ユースケ・サンタマリア
●12/6~30◎PARCO劇場
〈料金〉13,000円 U-25チケット6,000円(全席指定・込・未就学児童入場不可)
U-25チケット(観劇時25歳以下対象、要身分証明書、当日指定席券引換/「パルステ!」、チケットぴあにて前売販売のみの取扱い)
〈お問い合わせ〉パルコステージ 03-3477-5858(時間短縮営業中)
【地方公演】大阪、富山、仙台、青森、名古屋あり
〈公式サイト〉https://stage.parco.jp/program/kaiousei
舞台撮影:岡千里
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