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山本卓卓と北尾亘による「演劇」×「ダンス」異色の傑作公演『となり街の知らない踊り子』芸劇についに登場!

東京芸術劇場では、範宙遊泳代表・劇作家・演出家の山本卓卓と、ダンスカンパニー<Baobab>主宰・ダンサー・振付家・俳優の北尾亘のコラボレートによる『となり街の知らない踊り子』を、11月4日~6日に東京芸術劇場 シアターイーストにて上演する。

現代社会におけるコミュニケーションの諸問題を独自の手法で描き出す劇作家・山本卓卓のテキストと、老若男女から電車や犬に至るまで 25 役を巧みに踊り演じ分けるダンサー北尾亘の身体がコラボレートした『となり街の知らない踊り子』。

北尾亘 PHOTO:Kenji Kagawa

今作は 2015  年初演以来、横浜、東京、NY など国内外で上演され好評を得た作品で、コロナ禍を経験した今、山本と北尾が再びタッグを組み、構想も新たにパワーアップした舞台づくりに挑んでいる。今年の岸田國士戯曲賞で『バナナの花は食べられる』を受賞した山本卓卓の言葉と、ダンスシーンを牽引する北尾亘の身体がハイブリッドして、舞台ならではの表現を展開する!

【コメント】

山本卓卓 PPHOTO:雨宮透貴

山本卓卓
長く演劇をつくっていると、作品が私の手元を離れて自立していく方がずっといい、と感じることがある。この作品も紛れもなくそれで、私と北尾はこの作品に牽引されるように海外へ赴き、さまざまな濃い経験を積み重ねた。その積み重ねがパンデミックを機にパタリと止まって、私と北尾はそれぞれの場所で別々の経験を積み重ねた。その線が久しぶりに交差する。
本作の初演は2015年にシリアで起きた日本人記者人質殺害事件を頭の片隅に置きつつ創作された。当時の観客は、国内外問わずその切実の普遍を感じとってくれたが、今の我々はきっと時間の積み重ねのなかであの当時を忘れている。たった7年前のことが、厄介なウィルスや、またはじまってしまった新たな戦争によって過去にされていく。我々人間は時間に抗えない。そして誰かにとっての他者であることも抗えない。この抗えなさを人質にとって無関心は「しょうがないだろ?」と笑う。
しょうがないことはわかっている。でも、そうした経年がもたらしていく無関心に、他者性に、その嘲笑に、行き場のない怒りを踊りに込めることが人間にはできるはずだ。魂の安らかさを祈るための凶暴な踊りが、あるはずだ。
終わってはいない。ずっと続いているのだ。

【公演情報】
東京芸術祭2022 芸劇オータムセレクション
『となり街の知らない踊り子』
作・演出・振付:山本卓卓(範宙遊泳)
振付・出演:北尾亘(Baobab)
●11/4~6◎東京芸術劇場 シアターイースト
日本語・英語上演
〈料金〉一般3,500 円 65 歳以上3,000 円 25 歳以下2,500 円 高校生以下1,000 円(全席自由・整理番号付・税込・未就学児入場不可)
※豊島区民割引あり(枚数限定・前売のみ・要証明書)
〈チケット問い合わせ〉東京芸術劇場ボックスオフィス0570-010-296(休館日を除く 10:00~19:00)
WEB https://www.geigeki.jp/t/(24 時間受付・メンテナンスの時間を除く)
〈公式サイト〉https://www.geigeki.jp/performance/theater314/

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