山崎一の主宰する劇壇ガルバ第3弾『THE PRICE』開幕!
俳優・山崎一が主宰する劇壇ガルバ第3弾公演、『THE PRICE』が、1月16日に吉祥寺シアターで開幕した。(23日まで)
本作『THE PRICE』は、20世紀を代表する劇作家アーサー・ミラーの戯曲。近年、日本では『セールスマンの死』や『みんな我が子』(『All My Sons』)、 またロンドン(ウエストエンド)やニューヨーク(ブロードウェイ)でもアーサー・ミラーの作品が相次いで上演されているが、この『THE PRICE』も、1968年の初演から50年以上経った今もなお、普遍的な問いを私たちに突きつけてくる作品となっている。
この濃密でスリリングな会話劇を展開する出演者は、劇壇ガルバ主宰であり、第28回読売演劇大賞最優秀男優賞受賞の名優・山崎 一。そして劇壇ガルバの旗揚げメンバーであり、山崎が信頼をおく実力派俳優・大石継太。ヒロインから悪役までどんな役も魅力的に演じきる劇団☆新感線の看板女優・高田聖子。そして多くの舞台で活躍する演技巧者の堀 文明。個性豊かな演劇界を代表する演技派俳優たちが集まり、ぶつかり合う舞台からは目が離せない。
今回、本作を現代に生きる作品とするため新訳を担当するのは、外国人演出家の通訳としても活躍する髙田曜子。演出家と俳優の橋渡しとしての現場経験に裏付けされた翻訳で俳優たちの生きた言葉を引き出す。
演出には新鋭の演出家として期待を集める桐山知也。作家が作品に込めた想いを丁寧に俳優と共に読み解きながら、自身の解釈を斬新な手法で盛り込んでいくスタイルには定評があり、2020年2月に『All My Sons』(『彼らもまた、わが子』)を新訳で上演。ミラーの作品が普遍的な力を持ち続けていることを証明した。
《あらすじ》
舞台はマンハッタン。間もなく取り壊されようとしている家の屋根裏。古くて大きな家具がギッシリと詰め込まれている。
ヴィクター(堀)は、亡き父の家具を処分するために骨董家具売買を営むグレゴリー・ソロモン(山崎)と会うことになっている。
家具の処分にあたって16年間音信不通の兄・ウォルター(大石)に連絡を取り続けているが、外科医として成功したウォルター本人とは連絡が取れないまま。ヴィクターの妻・エスター(高田)は、ヴィクターが父親のために科学者になる夢を諦め警察官となってそのまま定年を迎えようとしていることに苛立ちを隠せない。そして実直に生きてきた自分たち夫婦がいつまでも経済的な余裕を持てないことに不満を持ちアルコールに依存している。
ソロモンによる家具の鑑定が行われ、ヴィクターがソロモンの言い値を渋々受け入れ売買が成立しようと思われたその時、ウォルターが突如現れる。ヴィクターは家族に無関心を貫いてきた兄に意見されることを嫌って口論となるが、ウォルターの口から思いがけない父と過去の真実を知らされることになるのだった。
【コメント】
この公演の初日を迎えて、劇壇ガルバ主宰の山崎一からコメントが届いた。山崎― (劇壇ガルバ主宰、ソロモン役)
昨年から準備を進め、誰一人欠けることなく無事初日を迎えることができました。
作中では、価格に換算されない人間の本当の価値が問いかけられ、そこにアーサーミラーのシビアな人間観を感じます。
強力な共演者、そして豪華なスタッフ陣と共に、素晴らしい作品に仕上がったと思います。
ついに、この作品のプライス(価値)が証明されることでしょう。
ぜひこの機会に、吉祥寺シアターまで足をお運びください。
【公演情報】
劇壇ガルバ 『THE PRICE』
作:アーサー・ミラー
翻訳:髙田曜子
演出:桐山知也
出演:大石継太 高田聖子 堀 文明 山崎 一
●1/16~23◎吉祥寺シアター
〈料金〉一般6,800円 学生3,500円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
※学生席(カンフェティのみ取り扱い)当日、開場時間から劇場受付にて学生証ご提示の上、指定券と引き換え。
※当日券:劇場にて取り扱いあり(公式サイトおよび、公式twitterを確認)
〈公式サイト〉https://gekidangalba.studio.site/
〈公式twitter〉https://mobile.twitter.com/gekidangalba
〈お問い合わせ〉劇壇ガルバ gekidangalba2018@gmail.com
【舞台撮影:加藤孝】
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